河童日記 2
今日は早起きをしてこっそりと岸さんが眠っている間に床から抜け出しました。
早起きは苦手なので早く起きれるかどうか心配でしたけど、今日は早く起きれたのでよかったです。
これから習慣にしていけば大丈夫でしょう。たぶん。
起こした岸さんとは朝から少々気まずい雰囲気になってしまいました。
一人暮らしの本当の意味を今更知っても遅いですけど。
しかし河童の世界事情にも慣れてもらわないと困りますしね!仕様がないです。
それに友達に色目を向けられるのもいやですし……。
岸さんは私だけを見ていればいいんです!!いや、こ、これは言葉のあやというものですが…。
それと朝起きて思いついた朝ごはんの冗談。
あれは本気でやったわけではないのですが、岸さんの絶望っぷりを見るとあの手のジョークは自重したほうがよさそうです。
うぅ……「きゅうりだけ?!河童だ!河童がいる?!」とか言ってもらえると思ったのに……。
人間さんには河童ジョークが通じない、それを学びました。
それと生ものは夏場なのでそろそろ管理が難しいかもしれません…。
うーん、来年までには冷蔵庫を買いたいですねぇ…。
朝ごはんを食べ、食器を片付けた後は一緒に相撲を取りました。
正直岸さんとは互角でした。
河童の男性にはとても敵わないので、なら人間さんだとどうだと思い挑んでみたんですが、おかげで試合を楽しめました。
時々岸さんの手が私の胸に触れたりしてどきどきしました。
でも、それは少しえっちな事だと思うので相撲は時々やるくらいでちょうどいいんでしょう。
楽しかったです。
あと最近購入したユニットバス、あれはいい買い物でした。
お湯ってのは入ったら気持ちがいいものですよね。
岸さんに先に入ってもらうために私はお風呂場に行きました。
ポチッとボタンを押すとお湯がどんどん溜まっていきます。
あぁ……あれはいつ見ても癖になる光景ですねー。
数十分間その光景を楽しんで、岸さんにお風呂に入ってもらうように言いました。
岸さんはお風呂に入りました。
さて、私も入る準備をしますか。
私が入ると岸さんはひどく青ざめていました。
と思ったらいきなり私の体を観察して(少し恥ずかしかったです)また気絶してしまいました。
私は必至で岸さんの体をベッドの上に移動させて、その、ふ、服を着させてあげました…。
見てません!私は何も見てませんよ!!
岸さんは起きると私に混浴のことを問いただしました。
つい混浴は常識だと言ってしまいました……。あぁ…岸さんの河童の世界事情が狂っていきます……。
ま、まあ確かに混浴というものは、親しい人同士が行うものですが仕様がないはずです!
前に岸さんが私に本を見せたときに言ってました!
二人の友好関係を縮めたいって!これはきっとそういう意味です!!
岸さんが寝る寸前に私が岸さんと同じベッドで寝ていたことがばれそうになりました。
その時は何とか説得してやり過ごしましたが、いつまでばれずに済むかわかりません。その時はその時です。
今日もこっそりと入ります。
おやすみなさい。