5話
親とは子に全てを与えたい
与えて与えて不足ならば身を削っても与えたいものである
「15歳の誕生日プレゼントだ」
といって父から渡されたのは東方に伝わる将棋というものである
珍しいものを渡し自慢げに話す父さん
「では我輩はこれだな」
父さんのパーティー仲間のヴァンさんが僕に渡してくる
「ヴァン!お前これは!?」
ヴァンさんは赤いガントレットを渡してきた
「かのレッドドラゴンの鱗でできたガントレットよ、火の守りまでついて武器を持っても阻害しない柔軟さ、かなりの衝撃を吸収する耐久力、もちろん我輩のように殴るもよしの一級品じゃ」
ドラゴンは1匹現れるだけで町かなりの被害がでる災害クラスのモンスターである
そんな災害クラスのモンスターを父さん達は普通に狩ってくるのだからすごい
「ちなみに私はこれね」
父さんのパーティー仲間で回復師のアンナさんが僕に渡してくる
アイテム袋だった
「そんなには入らないけど便利よ」
「お前らは冒険に使うやつじゃねぇか」
「もうそろそろ必要だと思ったから」
「俺のが一番しょぼく見える」
父さんはえらく落ち込んでいたが覚悟を決めたようにいい放った
「だったら次の誕生日には家宝をくれてやらぁ!!!!」
思いきった考えだった
「来年楽しみにしとけ!!!!」
「ありがとう!!!!」
「おう!!とりあえず明日の学校終わったらスキルの儀だから夜更かしせずに寝ろよ!」
今日のこの楽しかった日がスキルの儀によって変わることになるとはこのときの僕は知らなかった
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僕はゴブリンを倒した後折れた剣を見て落ち込んでいた
剣を持つと身体強化すら安定しなくなるのだ
剣を捨てるとスイッチが切り替わるように動きが変わる
不適正スキルなんて恐ろしい
「討伐証明のゴブリンの耳とって早く帰ろうよ~」
「最低でも後9つは取らないと宿代ないんだけど」
「じゃあ急いでね~」
サラは飽きたのか帰りたそうにしているので急いでゴブリンをさがしだし討伐した
身体強化で普通に殴って倒しましたが何か?