4話
「なんで産んだんだ!」
「産んでくれなんて頼んでない!」
誰もが一度は親に思ってしまうことがあるだろう
ない人は幸せだと思う
今僕は王都からかなり西に離れ魔族領の国境に近い大きな町に来ている
目的は自分の力を示すこと
まずとして冒険者になり上を目指そうと思う
昔父さんのパーティーはSランクの冒険者パーティーだった
のでそこを目指そうと思う
冒険者は最初Eランクの初心者から始まり
Dで見習い
Cで一般
Bで一流
Aで達人
Sで人外というのが一般的だ
全冒険者でもSランクは本当にわずかだ
Aランクですら一割未満なのだから凄さがわかるだろうか
不適正スキル持ちとだがみんなに認めてもらうには上を目指すしかない
そんなわけで冒険者ギルドに来ていた
「ギルドは遊びでくるとこじゃねぇぞ」
「さっさと帰んな」
「親分は強いっすよ」
さっそく絡まれていた僕である
「困るんだよなぁ妖精連れとは言え調子乗んなよ」
「痛い目見る前に帰んな」
「親分は強いっすよ」
二人目はさっきと似たようなこと言ってるし
三人目はまったく同じだし
さてどうするか?
「悪党ども~!お前らこそ帰れ~!」
サラェ…
となりいる妖精 サラが余計なことを言い出した
「お前らなんかレイスがボコボコにしてやる~!」
僕ぅ!?
そこはサラが自分でやるんじゃないの!?
「ってわけでがんばっ!」
「なんでよ!」
「そこは男の子だし、男なら拳で語る的な」
「いやいやいや、みんながみんな拳で語るわけじゃないし」
サラのムチャ振りに慌てる僕
だが(サラ曰く)悪党達は待ってはくれない
「いい度胸だ」
「帰さねぇからな」
「親分は強いっすよ」
一人が僕に向かって飛びかかる
だが…
ヒュッ
「ぐっ!」
風をきる音とともに僕はジャブを悪党の顎にきめた
「危ないですよ!やめて下さい!」
「と言ってるけど余裕だねぇ~」
「茶化さないでよ!サラ!」
身体強化しつつ臨戦態勢をとる
「やりやがったな!」
再び向かいざまパンチを繰り出してくるが遅すぎる
冷静に左手でパンチをそらし右正拳突きで打ち抜く!
「ごぶっ!」
「「親分!」」
今の一撃でぶっ飛んだ子分(?)達が駆け寄る
どうやら気絶したみたいだけど大丈夫だろうか
「すみません、殴っておいてなんですが大丈夫ですか?」
「よくも親分を!」
「覚えてろ!」
子分二人は親分を背負い逃げていった
「にゃはは~雑魚どもめ~二度とくんなぁ~」
「なんかどっちが悪党だかよくわからないセリフだよ」
「でもさすが勇者の息子だね!身体強化すごいね!」
「そんなことはないと思うよ」
なんかどっと疲れた気がするよ
「ともかく早く冒険者登録するかな、で剣でも買ってゴブリン狩りでも受けよ」
「ん?なんで剣買うの?」
「不適正でも少しは上達したいし、ゴブリンくらいならさすがに不適正でも倒せるでしょ」
「そうかな~、まっがんばっ!」
このときの僕は不適正スキルを甘く見ていたのだがまだ知らない