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プロト版 あんたプリーストでしょ!~嫌われもの異世界転生~   作者: げんげんだの
第1章 プロローグ
3/50

第3話 異世界へ着いたら即厄介事


ーーー目を開くとそこは緑でいっぱいだった。木の下の木陰でムクッと上半身を起こす。


「ここが異世界! 緑いっぱいで風が気持ちいい! ……ですが日本の所かの田舎と言われればそんな気もしますね」


 転生前に凄いバタバタしました。女神アルマさまの親バカが炸裂して凄いジャラジャラ、金ピカの鎧やら魔法道具とか着せ替え人形状態。

 結局、制服に強化魔法を掛けてもらい制服で異世界に来ました。

『お金しっかり持たないと!』

 と言われて500円くらいの金色のコインを小さい丘くらい沢山持たされそうになったが、そんなに持てないので、とりあえず1ヶ月は困らないくらいがいいと伝え、30枚ほど頂きました。


 プリーストの使える魔法を記憶するため魔導書を叩きこむと言われたが図書館くらいの魔導書がありこれもスルー。

 特別な魔導書らしく覚えさせるといっていきなり角で殴り付けられた時は死ぬかと思いましたが、当たる直前には体に吸収されました。

『頭の中で本をイメージするといくつか出てきて、魔法の名前と効果がわかるよー。あとは回復とか単語で各魔導書の該当魔法だけピックアップもできるよー。』

 とのことです。

 簡単な【ヒーリング】などの低級回復魔法の使い方を教わり、魔導書を流れ作業で女神オススメ10冊だけ取り込ませてもらいました。

 1冊約300~500種類の魔法があるためそれが全て使えるなんてなんかズルいですね。


 でもプリーストだからあまり目立たないですよね?



 そんなこんなでバタバタしたあと今に至ります。

 とりあえず、最初の街でギルドを見つけギルド登録とジョブ解放しないと魔法力がアップされないとのことで1日に低級魔法10回以上使うと気を失うとのことでした。


「さーて! 街に向かいましょう! 女神さまが言うには目の前の道を右手にずっと道沿いで到着らしいですからね! 3時間くらい歩くらしいですけど……」





 歩いてから1時間半ほど経過したころ怒鳴り声が聞こえました。誰かが争っているみたいです。


「ふざけるな! この馬車に近寄るな!」


「女の癖にピーピー喚くなよ。こら!」

「こいつよくみりゃ美人だぞ! 馬車ごと盗んしまおうぜ」


 青髪の女性が1人、5人の野盗のような男に囲まれていました。


「あれはまずいよ! 女の子1人にナイフや剣、斧とか持った男が……」


 見逃せない……けど怖いっ!

 普段の不良2~3人程度ならなんとかなるけど武器も持ってるなんて超厄介だ、どうしよう……

『お兄ちゃんありがとう!』

 女の子の声が聞こえた気がした。


「よし……確か強化魔法が使えたはず!」


 頭の中で【強化 初級】のサーチをかける。そうするといくつかの候補が頭を過る。


「これだ【筋力強化】【プロテクション-硬質強化】【シックスセンス-感覚強化】!」


 自分の身体が一瞬青く光る。

【筋力強化】はその名の通り自分の力を増加させる。

【プロテクション-硬質強化】は体を硬質化させ防御はもちろん、攻撃の際のダメージも上げてくれる。

【シックスセンス-感覚強化】は5感の他に直感を底上げしてくれる。


「これなら行ける!」

 僕は青髪の女性目掛けて駆け出した!


「ぎゃうっ!」

 青髪の女性の剣で野盗の1人が切りつけられた。

「ちっ、この女中々やるぞ!」


「女と思ってなめるな!」


 しかし、多勢に無勢。


「後ろから周りこめ!」


「!? ……あぐっ!」


 青髪の女性が後ろを振り向いた瞬間目の前の男の投げたナイフが太ももに突き刺さった。


「あぐぅあーーー!」


 女性も堪らず地に倒れてしまう。


「手間取らせやがってひんむいて辱しめてやるわ!」


「やっ、やめろーーー!」


 女性は叫ぶが野盗は鎧を剥ぎ取ろうと手を伸ばした瞬間……


「シッ!」


 僕のサッカボールキックが野盗の顔面を捕らえた! メキメキっという音と共に3メートルほど吹き飛んだ。


 死んでないですよね!? やり過ぎた!?


「あっ、あなたは……」


 青髪の女性が苦しそうに声をあげた。


「僕はめぐるといいます! あなたを助けに来ました」


「めぐる殿……」


 顔を赤くしている。そうとう傷が痛いのか!早く回復魔法を掛けてあげないとだけどあと3人敵がいる!


 僕はすかさず地面の土を手に持ち、思いっきり相手の顔面に叩きつけるように投げた!


 バチっと凄い音がなり野盗は顔を抑えて前屈みになった。

 その下に素早く潜り込み片腕で相手の内股を掴みそのまま持ち上げた。そう柔道技の肩車だ。

 そして、持ち上げてから【筋力強化】 の凄さがわかった。持ち上げた野盗は巨漢だ。恐らく100キロくらいあるだろう。それが恐らく20キロほどしか感じられない。


「よいっしょっ!」


 ぶん投げて残りの2人に命中させて終了。


「魔法って凄いな...ってやばい」


 恐らく命中させた2人のどちらかが持っていたナイフが宙を待っている。

【シックスセンス】で強化された感覚がナイフの落ちる場所がわかるこのままだと青髪の女性の頭に落ちる!


「いやっ!」


 ビシッ!


「えっ!?」


 ナイフを握り締めてキャッチしたのだが全く痛くない……【プロテクション】 も凄いですね! 

あっ、今はそれどころじゃない!


「っ手ぇ……だいじょっぶですか……?」


「僕は大丈夫です。それよりあなたを治療致します! 少し我慢してください!」


 ブチブチブチ……ズブッ!


 はっ吐きそう……刃物が肉を伝わる感覚が気持ち悪い! 意識が遠退く……


「いっきやゃああああああ!」


 意識がハッキリする。彼女は痛いんだ! 自分より辛いんだ!


「治してくれ【ヒーリング】!!」


 緑色の明るい光が辺りを包み傷が塞がっていく。そして、女性の顔色も良くなっていく。


「きっ傷がっ! 痛くない。」


「良かったです……上手くいってあっ、僕はプリースト見習いの」

 

「めぐる殿ですよね? 私はルリ=セルルシアン。ジョブは【ナイト】ギルドランクは2です。」


「ルリさんよろしくお願いいたします!ギルドランク?すみません。僕は遠くの村から来た田舎もので、街でギルド登録をお願いしようかと思ってまして! 何もしらないので教えてください!」


「いいですよ。良ければめぐる殿も馬車に乗って一緒に街まで行きませんか? 道中でお話いたします!」


「本当ですか? ありがとうございます! ルリさんよろしくお願いいたします!」


「はいっ! よろしくお願いいたします! めぐる殿!」


 ルリさんの顔が赤くなったけどケガで熱でも出てるのかな?


 とかなんとか思いながら馬車に乗り揺られていく。



つづく

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