第0話〈主人公視点〉目覚め
---目が覚めた。
1000年前だ死にかけた体と別れを告げたのは。
目覚めたと言うことは此処は-天界·最上層-なのだろうか。
つまり俺は、
「合計800回の転生·転移をしたってことか···」
誰もいない空間に向かって、一人呟く。俺、雨宮 聡は遂に人間から完全な神になったらしい。
各世界の神を束ねる神を上から監視、手伝いを行う〈神の杖〉と呼ばれる最高神の集まりの〈第二位〉の存在、
---魔眼と結界の神として····
まず自分の最高神に無理やりいって数値化してもらったステータスを見る。
-アート(雨宮 聡)- 男 24825歳(0歳)
職業 魔眼と結界の神 転生.転移者の保護.事後処理班 班長
-HP.1800無量大数(数値化出来ません)-MP.500無量大数(数値化出来ません)
-ATK.1600無量大数(数値化出来ません)-DEF.1300無量大数(数値化出来ません)
-INT.2800無量大数(数値化出来ません)-DEX.590無量大数(数値化出来ません)
-使用可能特技.魔術-
-特技-
-結界術-
防護結界LV.EX 治癒結界LV.EX
攻撃結界LV.EX 妨害.阻害結界LV.EX
付与結界LV.EX その他.特殊結界LV.EX
〈前提結界.森羅万象〉LV.MAX1~16
1.??? 2.??? 3.??? 4.???
5.??? 6.??? 7.??? 8.武器錬成.創造
9.??? 10.??? 11.??? 12.???
13.??? 14.??? 15.概念操作(前提結界)16.???
結界創造LV???
-魔眼-
身体.精神倍増 1~3052倍 付与.妨害LV.EX
魔眼創造LV.EX
〈外殻変化〉LV.EX 残り2004
剣術.棒術.その他武術LV.原典
-魔術-
全属性LV.EX 無属性.魔術創造.LV.EX
因子魔術.LV.EX
-その他能力-
全耐性LV.EX ステータス固定.成長増加.譲渡不可
不老 ほぼ不死 最高神〈龍神〉の加護.愛
第八位〈姿神〉の加護
魂保護
-雨宮 香- -シュア·アートラス- -トライゼ·レグホーン-
加護付与 現在105479名(存命3850名)
称号
女嫌い 人間にして神 最高神の愛を受けし者
超シスコン 元戦闘狂 胃に無限の穴をあけた男
500以上の世界を救いし者 転生者の味方 主人公のおだて役 その他色々
武器
神刀·シュア·トライゼ 攻撃力???
ステータスを確認するのも1000年ぶりだ。色々と不名誉な称号はあるがそこは目をつぶって、一番嬉しかったのは妹の香と、昔の仲間シュアとトライゼの魂を連れてこれたことと、前の二人の名を冠した刀〈シュア.トライゼ〉を引き継げたことか。
この三人は俺が今も生きている理由の一つだろう。今、ここにはいないが、きっと俺の世界を統治してくれているだろう。この三人は俺の人生の最初期から俺を支えてくれた奴等だ。
妹の香は、俺の今生きている唯一の肉親で俺とは違い、人間で俺の加護によって生きている結界士の少女だ。24823歳だが、見た目と精神年齢15歳の可愛らしい妹だ。
シュアとトライゼは俺の3回目の転移で出会った奴等で俺が人間としての最後の友達でもある。シュアは、とある国の王女で、トライゼは一緒に転移した、元日本人である。二人の思い出は人生で最も楽しく、辛く、悲しいものだった。
そんな三人が今も生きているのは、俺と一緒に生きることを望んでくれたから、最高神の〈龍神〉に頼んで俺が生きている、又は復活するまで生きるようにしてもらったのだ。
まあ、そんな三人との思い出はまた後で語るとして、気になっている筈だ。
俺のステータスの異常さについて。
因みに、一般的な例をあげると、
村人、ステータス1~15
S級冒険者、ステータス650~1050
超勇者、ステータス8000~10050
魔王、ステータス10000~15000
転移.転生者 最強の例、ステータス100000~500000
邪神.各世界の創造神、ステータス1000000~5000000
...と言ったところだ。何故ここまで俺の数値がおかしいのかというと、〈龍神〉と訓練しあっていたらこうなりました。全く誰だこんないい加減な訓練をしたやつは。
なので、第三位以下の神は、邪神等に色がかかった程度のステータスだがこんなに狂ったステータスになってしまった。誰だこんない(以下略
さてステータスかくにんは終わりにして、現状の整理だ。
俺は1000年前体が死にかけだったので、一度死んで体を再生させようとした。場所は天界の最上層の〈龍神〉の家の客間にした。そうした方が、彼女が気付きやすいと思ったからだ。そして1000年がたち体が見事再生し、生まれ変わっていまに至るというわけだ。
俺が起きたことは彼女に伝わっているだろう。ということは...
-バタン!!...という音がして勢いよく客間のドアが開いた。
そこには1000年前と同じ姿をした、少女がいた。彼女の頭からは角が生え、いかにも龍人という格好をしている。急いで来たのか、彼女の赤い髪が体に合わして揺れている。1000年経ったから成長しているかもと思ったが、全くそういうことはなかった。
「聡...ようやく目覚めたのね」
彼女は目尻に涙をためていた。ああ..そんなに俺のことを待っていてくれたのか。
「1000年間とっても寂しかったのよ...なんでもっと早く目覚めてくれなかったの?」
「死にかけの体を治していたんだ。それぐらいかかるだろ...。それよりも涙を拭けよ」
そういって俺はティッシュを渡す。そういえば俺はずっとベッドで寝ていたんだな。
「私、ずっと待っていたんだから...。とにかく、抱きつかせろ!!!」
そういって彼女はベッドに飛び込んで...
「...って、させるかああぁぁ!!」
思い出して欲しい。あの俺の不名誉な称号の中にこんなものがあった。
...〈女嫌い〉が。
というわけで、いくら親しくても彼女は女。正直仕事と訓練以外では近づきたくないのだ。
急いで俺は防護結界〈遮断〉を発動する。これは、結界で周囲から身を守るものだ。だから彼女は結界という壁にぶつかって...
「そんなのお見通しよ!!!」
彼女はすかさず、武術〈結界砕き〉を発動。これは古来の日本で陰陽師が使う結界を破るために作られたものだ。それを使って結界の境界に触れると、結界が砕けると言ったものだ。
これは不味い!!...と思うかもしれないが、この事態は予想できていた。だから彼女が入ってくる前に、とある結界を発動させといた。
--前提結界〈森羅万象〉
それはもとは精霊の力を借りて行う結界術で、その結界内で16の結界を発生させることができるものだ。そして、この結界の利点は、結界探知に引っ掛からないと言うことだ。そのため彼女も気づかなかったのだ。しかしこの結界は、コストがバカでかい。精霊の力を使わなかったら、人間100万人でようやく発動出来るのだ。しかし、いまの俺は結界の神、ほぼノーコストで発動出来るのだ。
そして俺は最後の一手を打つ。
「概念結界発動!!」
森羅万象を扱うものでも使えない、精霊神5体のちからでようやく使える10番台、そのなかでも精霊神500体の力で発動できる、結界内の概念を書き換える最強の結界を。
「この結界内において〈龍神〉ミオ·ドラクリアは俺に触れることはできない!!」
「フギャ!?」
そして、概念が書き換わり、俺を守る壁が俺と彼女...ミオの間に発生する。
なすすべもなく、ミオは壁にぶつかり崩れ落ちる。また泣き崩れる。
「1000年ぶりなのに、彼女に抱きつかせてもくれないなんて、このイケズ! へっぽこ! うえええぇえん」
「ああもう。誰がお前の彼女だ。お前は俺の師匠で、友人で、上司の筈だぞ。ミオ」
そして目覚めてからの五分間は、慌ただしくすぎていった。
称号紹介
〈女嫌い〉···ランクB 効果有
過去に女を物凄く憎む出来事あったとき、自動取得する。
効果はより女が嫌いになる。だが理性で押さえ込むことができる。
基本的にアートは押さえ込まないが、家族、親友、師弟などは押さえ込む。
又、シスコンやマザコン、ロリコン等の称号で相殺·打ち破ることも可能。
アートは現在出てきた人では、香、シュア、ミオにたいして理性での押さえつけをしている。
しかし、ミオにたいしては、度々身の危険を感じるため、転生1000年前から押さえつけていな
い。