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霜橋高等学校。

そう言えば、上の階に引っ越してきたっていう俺と同じ霜橋しもばし高校の子って誰だろうな?


俺の通学路は家からバス→電車→徒歩で高校へ行く。受験の時、周りに一緒に受ける人が少なかったからみんなどう行けば良いのか分からなくなって集合時間ギリギリだったことはいい思い出だ。


バス停につくとそこに同じ高校の制服の子がいたから声をかけてみた。


「もしかして、君って霜橋高校の子?」


「そうだけど、お前もそうか?」


「そうだよ。名前なんて言うんだ?」


「俺は西原にしはら 翔太しょうた。お前は?」


「俺は 岩坂 悠馬だ。よろしくな!」


「ああ、よろしく」





「んでさ、俺の親2人共海外に行ってて居ないんだ」


「え、悠馬もか?実は俺も両親が海外転勤で日本に居ないんだ。だから今は姉貴と2人暮らしだ。悠馬は1人暮らしか?」


「俺は姉ではなく妹がいるぞ」


「え〜 羨ましいな。姉弟よりさ、兄妹の方が絶対楽しいだろう?」


「そんなことないぞ? どちらかと言うと姉がいた方が頼りになっていいんじゃねーの?」


「いや、全然頼りにならねーよ。料理もできない、部活で帰りが遅いし、頭もそこそこだしさ」


「あれだな。隣の芝生は青くみえるって事だな」


「そうだな〜」


「お、バス来たな!」


俺と翔太はバスに乗り込んだ。

俺は早速友達が出来たことに凄く感銘を受けていた。


「悠馬は何の部活に入るつもりだ?俺は出来れば文化系に入りたい」


「奇遇だね〜、俺も文化系に入るつもりだ。まだどんな部活があるか知らないけどな」


「聞いたところによると、2年に1回、部活が創れるらしいぞ。それで、今年がその年らしいぜ!」


「マジか!それはラッキーな年に入学したな」


「2年の先輩達は残念だろうなぁ」




駅へ着いて自販機で飲み物を買って切符を買った。


「あ、ヤッバ。今来てる電車に乗り遅れたら次来るの30分後だぞ!」


「マジでか?走るぞ!」


「はあっはあっ 遅かったか〜!」


「はあっはあっ 一本遅いバスか一本早いバスで来るべきだったな」


見渡すと1人女子がいた。霜橋高校の制服を着てるから多分新入生だろう。


「ん?どうした悠馬?」


「あそこにいる子も乗り遅れた子かな?」


「あ!あの子。この去年の夏のコミックマーケットで『ラストブレイク』のシアルのコスプレしてた子じゃん!」


ラストブレイクとは 小学6年生〜高校2年生の間で人気だった若干中二病要素を含むアニメだ。


「去年の夏コミ行ったのか!?」


「ああ、実は俺、結構なオタクなんだ。んで、あの子、サークル参加でコミケに来てたぞ」


「そうなのか。じゃあ、ラノベ作家なのかな?」


「確かそうだぞ、名前は・・・桃芽咲ももがさきはなだった気がするよ」


「本名か?」


「いや、多分作者名だろう?」



そんな事を話していたら電車が来て、俺と翔太と桃芽咲(本名不明)は電車に乗り込んだ。


「翔太、思ったけどさ、何でこんなに人が少ないんだ?」


「さあ?みんな先の電車で行ったのか、この付近から行く人が少ないんじゃないか?」


「けどこの電車ともう一本後の電車でも間に合うよな?」


「みんな、高校生活のスタートをいち早く切りたいとか?」


「何だよ、その超青春アピールは」


「そうだな」


「「ははははは」」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「今日って入学式だけだよな?翔太?」


「そうだけど、どうした?」


「いやさ、今日は上級生は休みのはずだろ?なのに部活をしてる人以外に、なんで先輩方がこんなにいるんだ?」


「ああ、多分 部活勧誘だな。 この学校、2年ごとに部活が創れるって言っただろ? その分部活が多いから勧誘しにくる人が多いんだよ」


「へぇ〜」


「感激してないで行くぞ 悠馬」



うーん。どの部活に入ろうかなぁ?部活を創るってのもいいな。 これは本当にアニメ研究会を創るってのもありだな。 まあ、俺の小説のような展開になることは期待してないけどな。




「終わった〜。校長の話長いなぁ」


「そうだな。翔太はクラスどんなクラスがいい?」


「なんだ?もしかして悠馬って決めれたりするのか?」


「そんな訳ないだろ。なるならどんなクラスがいいかってだけだよ」


「うーん。可愛い子が居て、オタクな人がいるといいな。 悠馬はどんなクラスがいい?」


「俺は中二病患者とか有名作家とかがいる青春漫画みたいなクラスだといいな」


「はっはっは なんだよ。それ」


「笑うなよ〜〜」


「悠馬ってこれからどうするんだ?」


「いや、普通に帰るけど」


「もしかして、校長の話、全く聞いてなかった?」


「うーん。まあ、それなりにしか聞いてなかったかな」


「これから部活動勧誘会があるって話も聞いてなかったのか?」


「う、うん」


「あーうん。じゃあ一緒に回ろうぜ」


「いいけど、文化系しか見ないからな」


「文化系見るのにも23の部活があるんだぞ?」


「マジでか!?」



その後、翔太と一緒に学校中を歩き回った。

この学校は本校舎、南館、北館、別校舎、旧校舎、副校舎 の6個の校舎と 資料校舎、学校寮の二つの建物、2つの体育館と武道場、その他にグランドやテニスコート、プールなど広大な敷地面積を誇る学校なのだ。


昔は今の生徒数の5倍以上居たこともあり、この面積たが、今は 本校舎と南館と北館を主に使い、別校舎や旧校舎、副校舎は授業で使われなくなり、今は部活で使われているらしい。



「いや〜疲れた疲れた。悠馬、何にするか決めたか?俺はゲーム研究会に入ろうかと思う!」


「うーん。俺はまだ考え中かな」


「そっかー。あと明日は南館の近くの学校掲示板にクラスが張り出されるからな。

今年は人が多いらしいから早めに来ないと見つからなくなるぞ!」


「おう、ありがとな!」


「あ、俺、こっちだから行くな!じゃあまた明日な」


「ああ、また明日」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「今日は疲れた〜〜」


「入学式だけだったのに、兄ぃは体力がなさ過ぎる」


「いや、全部で6校舎を歩き回ったんだぞ?流石に疲れるって」


「そんなに兄ぃの学校大きいの?」


「超デカイな」


「いいなぁ。絶対私もその学校にいく!」


「行くな行くな、お前はもっと上の学校に行け」


「やだもーん。私もその学校に行くもーん。あ、そういえば兄ぃ、どの部活に入るの?」


「まだ未定だ。部活は小説の投稿ペースを遅らせるから、もしかしたら入らないかも」


「兄ぃは馬鹿なの? 部活に入らないとか高校生活終了と同じだよ!」


「なんでそうなるんだよ」




はぁ、疲れたなぁ。今日の入学式と部活を見て回るだけでこの疲労感かぁ。やっぱり部活と小説投稿の両立は無理なのかなぁ?

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