とある父子の車内会話
ヤマもなければオチもなしです
某月某日車の中で
「暇だ!」ピコピコとdsで遊びながら私の父が言い放ちやがりました
「お父さん、其れ喧嘩うってるんですか?
今の私は買いますよ?元の五倍くらいで」
こんにちはリーンです。
ただ今アテネの渋滞に巻き込まれています
...先ほどから何回か他の車と衝突しそうになっているのですが如何しましょう?
其れと父が仕事の報酬である某携帯獣(黒バージョン)のソフトで遊んでるのですが(怒)
其れを手に入れるのにどれ程の書類を処理したと...(泣)
「厭きたんだから仕方ないだろ?
後右側のバスが接近してるぞ?もっと左に行け」
「無理!こっちにはトラックが結構ギリギリのトコにいるんだから!!」
(注意:ギリシャでは左ハンドルです)
「何でお前のノーノ(名付け親のことです)の家はややこしいトコにあるんだろうな...
いい加減引っ越せ!」ぽいっ って!!
「いや私に言われても..
ノーノ曰く交通の便がいいそうですよ?」
dsを放り投げないで下さい!!
「暇だからリーン!テストしてやる!」
「は?!何ですかイキナリ?」
「さて何を聞こうか...」
「スルーですか?スルーなんですか?!」
「そうだなせっかくアテネにいるんだ其れに関したことを聞こう!
後右側にノーヘルの親子二人乗りのバイク通るから気をつけろ~」
「もう、如何にデモシテクダサイ...
あ、本当だ危ないですね~コーヒーも持って...そのうち警察に捕まりますよ?」
いい大人は真似しないでくださいね?
「で、だアテネにいるんだからやっぱこの質問だな!
この町の名前の由来を面白おかしく簡潔に答えろ!」
「すでに質問ではありませんよね?」
「早く答えろ、ノーノの家に着くまでいくつ答えられるんだろうな~?
次右折な~」
「ええ?一問じゃないんですか?!っと此処を右折ですね?」
「当たり前だ!後はしばらくまっすぐだ」
「オッケーです。んじゃー始めましょうか!
事の発端は二人の神です
方や海の神ポセイドン、そしてもう一方は英知の神アテナ
二人はケクロプス王、
当時の首都を統治していた者ですね、
にどちらに守護神になってほしいか聞いたんです
押しかけ女房ならぬ押しかけ神ですね!」
「確かにな、しかもその二人の神は喧嘩っ早いから断れねーし
...憐れだなオウサマ 次タクシーと同じとこまがれ」
「ですよね~
もう少し前に言ってください
断ったら断ったで町破壊エンドですもん
まあ其れは置いておいて、
ケクロプス王もバカではありません、
街の利益となる贈り物をしたほうの名前を使うと言いました」
「まあ、其れくらい強かじゃないとオウサマなんてできないよな。
しかも贈り物だから後から返せって言われないし.
次の信号右でその後すぐ左な」
「うえ?!急に言わないで下さい!!
えっと此処右で次どっちでしたっけ?
ア、こっちですか
...もうヤダこんな複雑な道...」
「後は道なりに行け。
話し途中だぞ~?」
「はい..
で、それぞれの贈り物ですが
まず最初に贈ったのはポセイドン彼はその手にもつ三つ叉の矛で地面を突き
塩水の泉を作ったんです
..あまり重要性が無いと思うのは私だけですか?
住民達はさぞかし微妙な顔をしていたでしょうね」
「いや実際無いだろう、アレだナルシストだ
海の神だからそれ以上のものは無いって思ったんだろうよ」
「なるほど!
そしてアテナ、彼女の贈り物は小さなオリーブの木でした
当初からオリーブは平和と繁栄の象徴だったので大層喜ばれました」
「後オリーブでイロイロ出来るからな.商魂逞しいからなオウサマ」
「商人の町でもありましたからね~
ちなみにこの結果に大層お怒りになったポセイドンはアテネに
ずっと水問題で苦労するように呪いをかけたんです」
「イキナリ押しかけて断れないことを知ってて難題吹っかけて挙句の果てに呪うって
...理不尽だなカミサマ神話作ったやつすげー性格悪いぞ?」
「其れ前にディアが言ってました...」
「そういえば日本の首都は東京だよな?名前の由来ってナンだ?」
「其れを私に聞くんですか?」
「何だ答えられないのか?お前の母さんの故郷だぞ?
ハーフなら其れ位知ってて当たり前だよな?」
ニヤニヤしながら言われるのがこんなに腹立たしいとは思いませんでした
「その挑戦受けてたちます!
もともとは江戸と呼ばれていたのですが
江戸の町奉行支配地域を管轄する東京府が設置された時、
つまり1868年に今の東京と呼ばれるようになりました
最初はとうきやうと正式に呼ばれていてようです
他にもイロイロな訛りというかなんと言うか
まあ、そんな感じでイロイロな呼ばれ方をされていたのですが
新聞の発達によって徐々に東京が定着したようです
ちなみにもともとの書き方は東亰、今使われてる京の俗字でした
中国にも東京という地名があったのでそれと間違えないための処置だったといわれております」
「何だ神話とかじゃないのか」
「何を期待していたんですか?」
「や、なんかこう妖怪とか出てくる話?」
オヤジが首を傾げないで下さい、似合っていて少しムカつきます
「所でお父様、次の十字路はどこに行けば宜しいのでしょうか?」
何故むこうを向くんですか?マサカとは思いますが...
「道順、忘れましたね?そうなんですね?」
「だってだってこっち来るの五年ぶりなんだもん!」
「もんとか言わないで下さい!!車停めますからノーノに連絡してください~!」
「エ~そんなことしたら笑われるじゃないか!」
「このまま道が分からずサッカーの試合に間に合わないのと
恥を忍んで道を聞き試合に間に合わせるのと、どちらがいいですか?」
「き、究極の選択..!!」
...ほおって置いて自分で電話したほうが早いですね...
ぴっぽっぱ
「あ!もしもしノーノ?道に迷ったからちょっと助けてくれません?今ですね..._」
ちなみに目的地は目と鼻の先でした、
チャン、チャン!
(気づきましょうよ!!)
最後のほうは実話です
感想お待ちしております(ペコリ)