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千年の恋  作者: 李上龍
4/5

第3戀  追 憶 (1)

     第3戀

   ー 追 憶 ー

      1


  【マルガの日記】より


今日、あたしの人生の中で、最も喜ぶべき出来事があった。

あたしの愛おしい人!

この世の中で彼の存在だけが、あたしの全てのよう!

17歳の時に出逢って以来、彼のいない空間など考えられなかった。

照り付ける様な暑い日差しも、凍てつく様な空気の流れも、孤独と空虚を重なり

合わせて生きてきたあたしにとって、人間と云うひとつの個体から、彼だけを見つめ、

生きて行ける事をなんと云って表現すれば良いのか解らない。

昔の記憶など全て消し去り、今後の生き方だけを考えて行きたい。

愛おしいジョージ……

貴方のいない日々など考えられない。

だって……今の私には、貴方だけが生きて行ける唯一の証になる。

このときめきを、解かち合える友もいなければ親もいない。けれどサシャだけは

解ってくれるわね…

明日、ジョージに返事をしなければ……


                            1900.4.7.


    

  【ジョージの日記】より


日記を付けようと思ったのは、私の愛する人が日記を付けていたからだ。

初めはどっちつかずのまま、書けるか書けないか?書き方すら解らなかったが、

今思うと…今日この日を向かえてみて、初めて気付いた事ある。

それは愛する人に対する、私の心の流れだ。

自分の肉体とは反して、心は正直にその時の事、その時の想い、情緒、全てを記

し残している!

愛する人と出逢ったのは、私が20歳の時だった…彼女はまだ17歳ではあった

が、どことなく落ち着いて、清麗で気品に満ちていて、それでいて無邪気に自然

と戯れていた。

銀河の彼方で輝くレダの様に美しく、何者にも代えがたいほど麗しかった。

彼女は私の望む応えを口にしてくれるだろうか?

ああ!明日……いや、今夜だ。

東の山から照らし続ける朝の光を、この両の目で見るのが怖い!人を愛する事が

これほどまでに恐ろしく、且つ至福に満ちているものなのか??

…全ては明日解る事。この胸の高鳴りを押さえて目を閉じよう。

全ては明日……

                            1900.4.7.




  【マルガの日記】より


云ってしまった。応えてしまった!

ジョージに……『I do』と………!!

ああ、あの人のあの笑顔!! あたしをまるで宝石でも見つめる様に光り輝き、

熱く抱いていた!

この時の事を一生忘れない! どんな事があっても!!

あの人だけを見つめて行こう、ジョージだけを!

あの人にこの身を尽くし、あの人の思念を大きく包みこんであげよう。

どんな嵐が吹き荒れようと、どんないかづちが落ちようと、どんな豪雨

が海を荒らしても、あたしはあの人の為にこの命を差しだそう! 

心の底から…本当に、愛するジョージの為に!!

                            1900.4.8.


おまたせで〜す^^)

誰もまってないか〜〜(笑)


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