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作者: 戸茂川 冥

>呪われた傘

ーーーー☂

遠い昔、傘を作るのがとても好きな傘職人のもとに、奇妙な服を着た二人組がやってきた。

「誰だい、お前さん達。」

「「フフッ、実験、ですよ。アナタにコレを渡したらどうなるのか。」」

二人組が声を揃えて言う。

そのうちの一人が、黒い塊を渡してきた。

傘職人が怪しそうに見ていると、

「「コレは欲望の塊ですよ。コレをどう使うかはアナタ次第。フフッ。」」

一人が傘職人に塊を握らせ、フフッ、と笑いながら二人は去っていった。

傘職人はしばらく塊を見つめた後、何にも目をくれず、傘を作り始めた。

ーーー☂

数十年後。権力が欲しいと願う貴婦人がその傘を買った。

(かわいい傘。しかもとても安かったし。運がいいわね)

手にして歩き始めてから数秒後。

貴婦人は傘をしばらく見つめた後、傘を持って政治家の元へ向かった。

ーー☂

それから数十年後。金が欲しいと願う男がその傘を手に入れた。

(こんな綺麗な傘がタダだなんて...今日はツイてるな)

雨が降っていたので傘をさそうとしたとき。

男は傘をしばらく見つめた後、近くにあった包丁を持って銀行へと向かった。

ー☂

それからさらに数十年後。宝石が欲しいと願う貧乏人がその傘を手に入れた。

(雨が降っていてどうしようと思っていたところだ。タダだったしもらっちゃった)

傘をさしてから数秒後。

貧乏人は傘をしばらく見つめた後。警官から拳銃を奪い、宝石店へ向かった。

「フフッ、皆欲望に忠実だ。そして最後は破滅していく―――」

「兄上。次は何をします?」

現代。

「傘 無料で譲ってます」

と書かれたチラシがあなたの郵便受けに入っていた。


一作目です

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