税の作文
未熟者ですが……よろしくお願いします。
「お前の教科書やばっ!」
私はその声の聞こえた方に振り向いた。小学校4年生の2学期半ばの出来事だ。教室でいつものように友達と話していた私は、とある教科書を目にする。それは表紙が破られ、中の紙も折れ曲がったり切れたりしている教科書。その教科書を見た時私は何故か心の奥がモヤっとした。
私は家に帰ると、早速その出来事を家族に話した。毎年新学年になった時何気なく手にする新しい教科書。だけど、貰えるのが当たり前ではなかった。「税金で配られたからみんな平等に手にすることができるもので、本来ならお金をかけて買うものなんだよ。高校生になったら教科書は何万円もかけて買うものなんだから。」その話を聞いた時、私は感謝の気持ちでいっぱいになった。
毎年毎年貰っていた教科書は税金によって賄われたもので、当たり前ではなかったのだ。そのことに気がついた。毎日一生懸命に働いている大人達が納めた税金、私たちの教科書のお金はそこから出ている。
この時から税金について考えるようになった。この出来事が起こるまで私は「税金なんてなければいいのに」と思っていた。お店でものを買う時も、ご飯を食べる時も、消費税というものを払わなくてはならない。それが不満だった。
身近な人だって「土地の税金が」「家の税金が」「車の税金が」「バイクの税金が」と言っているのだ。無くなった方がみんなが幸せなんじゃないか?そう思っていた。
でも、税金が無ければ幼稚園や小学校、中学校の維持、管理する事が出来ない。教科書も貰う事が出来ない。その他にも学校給食、子ども医療費、通学路の整備、などなど他にも様々な面で私たちを支えてくれている。いつも使っている図書館もその一つだ。沢山の本やビデオ、CD、勉強スペースを借りる事が出来るのもいつでも手軽に使うことができるのも納税者のおかげだ。いつも元気に学校に行くことができるのも、安心して学校へ通うことができるのも。全て税金によって支えられている。
この社会は税金によって様々な人が支えられている、支えている。私達を支えてくれていた人がいた。なら今度は私達が支える番になろう。そうやって税金のバトンをみんなで繋いでいく。今後生まれてくるであろう輝かしい未来を持った子供達の為に、私もそれを受け取る。
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