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昼⑪ 元勇者の正体

ついに元勇者の正体が明らかに…!?


 バトルロイヤル2回戦、モンスターハント。


 俺たちチーム6は、黒騎士という強敵を倒し、草原を探索していた。


「女神の言う通り、モンスターのレベルがどんどん上がっていくな」


「そうね。けど黒騎士と戦ったから、なんだか歯ごたえなく感じるわ」


 クレアの言う通り、さっきの黒騎士ほどのレベルのモンスターは今のところ現れていない。高くてレベル40後半といったところだ。

 草原を歩くこと数分、俺たちはあるチームと遭遇した。


「小間君! 無事だったんだね」


「海藤! ……と、デブスも」


「ダァリン♡ ご無沙汰ねぇん♡ ヴふん」


 金髪イケメンこと海藤咲夜かいどうさくやと、脂肪の化身、出部栖でぶすマキナ、ギャル風女子の砂肝汐里すなぎもしおりだ。確かチーム1だった気がする。


「クレアぁ! あんたも無事だったのねぇ」


「汐里ぃ~。よかったよ~」


 きゃっきゃしながら抱き合うクレアと汐里。そういや、こいつら友達だったな。

 お友達と揃って神の間に来ちまうなんて、運がいいのか悪いのか。


「海藤。そっちはどんな感じだ?」


「うん……ぼちぼちってところかな。でもモンスターのレベルも上がって来たし、油断ならないよ。小間君たちはどうだい?」


「そこそこ倒してるとは思うが、他チームがどれだけ稼いでいるか分からないからな。正直勝てるかどうかは分からない」


「そうだよね……はは」


「まだ体調悪いのか? 海藤」


「う、うん。ずっと緊張しっぱなしだよ」


 海藤の顔は、2回戦開始時と変わらず青ざめていた。

 あと、何故か俺と会話しているのに距離が少し遠い気がする。


「海藤……お前」


「さくやちんはすごいのよぉん。モンスターの特徴にやたら詳しくてぇ、おかげで楽に倒せてるのよぉん。ヴふん」


「さくやちんって……。てかモンスターの特徴? なんでお前がそんなの知ってるんだ? 海藤」


「それは……。小間君、実は僕は……」


「竜騎君! あれを見て下さい」


 海藤が何かを言いかけたところで、ミコトが遮る。

 新しいモンスターでも出たかと思ったが、それは違った。


「よぉ。やっと見つけたぜ」


 そこにいたのは、昨日俺と海藤に絡んできたチンピラ2人組、イリスとエリスだった。2人の後ろには怯えた様子の眼鏡の少年もいる。確かこいつらはチーム3。面倒な奴らに出会ったもんだ。


「なんか用かチンピラ共。生憎、俺たちはモンスターを探さなきゃならないんでね。喧嘩なら他当たってくれ」


「ペラペラうるせぇよフルチンドラゴン。てめぇに用はねぇ。奥の森で小便でもしてろ」


 何か言い返そうかと思ったが、正直言うと、フルチンドラゴンが俺的にちょっとツボで笑いそうになってしまって何も言えなかった。俺のことなのに。

 それよりもだ。俺に用がないなら、こいつらは誰に用があるってんだ?

 やっと見つけた、とか言っていたが。


「ようやくこの時が来た。見つけられなかったら3回戦にお預けにしようと思ってたが、神様は俺の味方らしいぜ。なぁ?」


 そう言った直後、イリスの姿が一瞬で消えた。

 目にも止まらぬ速度でこちらとの距離を詰めたイリスは、近くの俺やクレアをスルーし、ある人物に飛び蹴りをかました。

 その人物は……


「くっ!!」


「見つけたぞ海藤咲夜ぁ!! クソッたれの勇者ゆうしゃがぁぁっ!!」


 殺気を込めた怒号で勇者と呼ばれたのは、海藤咲夜だった。



バトルロイヤル2回戦『チームで協力! モンスターハントバトル!』


残り2時間20分

脱落チーム:チーム5(土井恭平どいきょうへい山下やましたトミカ、唐沢和也からさわかずや)  

      チーム7(斎藤連(さいとうれん)渡辺亮(わたなべりょう)塩浜聖(しおはまこうき)

      チーム9(白崎祥吾しらさきしょうご、レックス、終始おわりはじめ



お読みいただきありがとうございます。

次回、元魔王・蟻道冷人ぎどうれいとの正体に迫る!?

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