俺、神様を手に入れる
前回・・・鍛冶屋に行った
神様は少し困ったような顔をしているが俺は驚きが大きすぎて何もしゃべらずにいた。
「とりあえず、少し説明をさせてください質問したいことは沢山あるでしょうけど待ってください」
「あ、ああ」
「まず、この世界について少しだけ、神は私を含めて10柱いました」
「いましたっていうのは?」
その言い方だと誰かが今神様じゃなくなっているようだ。
「その通りです、今この世界には確かに神は10柱いますがそれは8年前に1柱が失脚してその代わりに別の1柱が神になりました。」
案外簡単に神とか失脚したり交代したりするんだなというかそれはこの世界の人たちはそれを知っていたりするのだろうか?
それに失脚した神は今何してんだろ
「目の前にいますよ?」
神様がさも当然というかのように自分を指さしながら言った。
「え、なんで?なんかしたの?」
「そこも含めて言いますから」
「まず、あなたの所有物に神々の知識+しゃべるというものがありますよね」
「そうだよ、ていうか何で俺の手元にないんだよ」
「当然じゃないですか?生まれた子供の近くに剣や杖や本などの物が置いてあったらご家族に驚かれてしまいますよ?だからあなたがある程度育ってからか窮地に追い詰められた時にしか出てこないんですよ」
成る程たしかにそういわれればおかしくないな。
「それなら、どうしておま・・・名前なんて言うんだ」
目の前の神様の名前を俺は知らない、そもそも名前なんてあるのか?
「ええ、ちゃんと名前はありますよ、私の名前はシヴァル・ヘイツ・エイン・オシリス」
なげぇなんだよシヴァル・ヘイツ・エイン・オシリスって少し聞いたことのある神いるし。
「長い、これからシヴァっていうことにするけどいいか?」
「いいですよ、まさかあだ名付けられることになるとは思いませんでしたけど」
案外すっと受け入れてくれたなまぁ神様からすれば名前なんてものは関係のないものでろうけど。
「シヴァ、どうしてここにいるんだ?神々の知識+しゃべるを渡しに来たのか?」
「そんなわけないでしょう、大体私がその神々の知識+しゃべるですよ?」
何を言ってるんだこの神様はそうだった場合は自分が俺の所有物になっちゃうけどそこらへんはどうなっているんだ。
「神々は膨大な力を持ち最後に入ってきた私を危険視しどうにか追放できないかと見たようです。そこで神々がとってきた策は私を異世界へ行く人達の所有物として置いておくことで誰かが神々の知識+しゃべるを持っていくことで追放しようとしたのです」
「でも、強いんだろう?だったら反抗すればよかったんじゃないのか?」
「それは・・・・だってその異世界へ行く人達の所有物を決めるのは私だったのですがそれを全て他の神々に任せちゃったんですよ、それに契約書みたいなやつもその時に書かされましたし・・・まぁどうしようもないっていうことですよ!!」
「明るく言ってんじゃねぇよ、大問題じゃねぇか!!」
「そんなことはありませんよ、よくあることです」
よくあっちゃダメだろ、まぁ知ったことじゃないけど
「そういえば、シヴァって神々の知識+しゃべるなんだよな」
「はい、それがどうかしましたか?」
「じゃあ、何ができるんだ?神々の知識っていうぐらいだからいろんなことを知ってたりとかするのか?」
「はい、大体の事なら応えれますよ」
「じゃあ、最高位の魔法をおしえてくれ」
「教えたところでできるわけじゃないですけど、いいですか?」
「ああ、それよりもシヴァその敬語止めてくれないか?一応元神なんだから俺のことは普通にためぐちでしゃべってくれないと俺がしゃべりづらい」
「ええ、ずっとこの喋り方で通してきたのに変えろっていうんですか?しょうがないですねぇ」
「これでいい?」
「いい、じゃあ教えてくれ」
「最高位の魔法の中でも覚えやすいやつはやっぱり水、炎、地魔法になるけどそれだと水柱になるかな。詠唱は、『五大元素の内が一つ水に命ずる、その姿を顕現させあらゆる存在を打ち払い、その障害を抹消せよ、水柱』っていう所かなでもここで撃っちゃうとこの家が壊れちゃうからやめた方がいいかもしれない」
「詠唱教えてもらったのはいいけどどうやったら最高位魔法を使えるようになんだ?」
「まずは、詠唱を頭の中に浮かべてそれを魔力を使って文字を書くような感じかな」
言われた通りにやってみるが頭の中にぼんやりと出てくるだけでそれ以上はピントが合わないメガネをかけているような感覚で見えない。
「それが出来るようになったら魔法を撃ち出す所に魔力を集めたらそのまま詠唱を口にしたら最高位魔法の水柱を使えるようになるよ」
「なるほど、じゃあまず頭の中で書けるようにしなくちゃな」
「そうだね、頑張って応援してるから」
「そういえば、シヴァはこれからあどうするんだ?まさかずっと姿を現したまま父さん達の前に出るのか?」
シヴァに聞いてみるとなぜか少し嬉しそうに微笑んでいる。
「どうかしたのか?何か俺に面白いものがついてるか?」
「いえ、そういうわけではないのです。ただ、あなたの口から父さんっていう言葉が聞けたから少し嬉しかっただけですよ」
確かに前世の俺だったらあいつの事は父親とも思っていなかったし父さんなんて呼ぶことも生まれてから1回もなかった。
「そんなのはいいんだよ、それでどうするんだ?」
「そこらへんは大丈夫です」
それをどうするのかを聞きたいんだがこれ以上言っても答えてくれなさそうだ。
コンコン、「イグジスト様、ご食事がととのいましたが如何なされますか?」
扉をたたく音がして振り返るとレントさんが俺を呼びに来たようだ。
「すぐ行きます」
シヴァに伝えようとして前を向くとシヴァは消えていた。
次回・・・シヴァを知りたい