俺、説明を受ける
前回・・・ブラックって怖い
明らかに自分以外の声に前を向くとそこにはさっきまでいなかった美少女?美人?子供から大人になる瞬間を切り抜いたような絶世の美少女がいた。
声が出ない俺はあえぐことしかできなかった。
「なん・・・・・え・・・・・・・?」
何もしゃべらない俺に困ったような笑顔を向けている。
「〇〇〇〇さん、あなたは3時42分に過労死してしまいました」
告げられた言葉に少しの間困惑してしまった。
「過労死とは長時間労働により血圧が上昇し血管に少しずつダメージを与え動脈硬化をもたらし、脳出血や致命的な不整脈を起こしたり、血栓を作り心筋梗塞、脳梗塞を引き起こして死んでしまうことです」
自分の死因を淡々と言われるのは割ときつい。
「それで、俺が死んだのはいいけどあんたは誰だ?」
そう死んだことはいいのだどうせこのまま生きていたっていいことなどはないのだから、ふぅ鬱になるな。
「私はあなたの世界で言う所の神様と呼ばれる者です」
なんだこれ、うさんくせぇ
「そんな事は無いですよ、ほらほらどことなく神様っぽい雰囲気出てないですか?」
さらっと心読まれた、少しは信じてみよう。
「それで死んだ俺はどっちに行くんだ?」
(自称)神様は少し考えるようなしぐさをしてから顔を上げた。
いちいち可愛いからやめてほしい。
「あなたたちの世界で言う地獄や天国というものは存在するのですがあなたは少し事情が違います。それについてはあなたが一番わかっているのではないでしょうか?」
事情が違う?もしかしてブラック企業に勤めていたことが関係しているのか?
「はい、その通りです。人の何倍もの苦しみを受けてきた上にご家族のこともありましたし・・・」
「どこまで知ってるんだ?なぜそのことを知っている?」
「それは神様の特権であるとだけ説明しておきます」
つまり答えるつもりはないということか
「突然話は変わりますがアニメや漫画とかで異世界モノを見たことはありませんか?」
ほんとに突然だな
「そりゃ、学生の頃は自分で言うのはなんだがかなりのオタクだと思うぞ」
お金を全てラノベや漫画につぎ込んでいたほどである。
「それはよかったです!!、それじゃあ説明は省くんですけどこれからあなたには異世界で新しい人生を歩んでいただきたいのですが、いやですか?」
「嫌なわけないだろ!!むしろこちらからお願いしたいぐらいだ!!」
前のめりに神様の手を掴んでブンブン振った。
「では異世界に送るのですがその世界に何か一つ持っていけるものがあるのですが何か欲しいものはありますか?山をも一振りで斬る神剣、魔法を強化しその魔法は下位魔法でさえも高位魔法に変えてしまうほどの神杖、この世のすべての知識が詰め込まれた賢者の本、他にもいろいろとありますけどどれにします?」
チートもチートだなどれもいいな神剣もいいし神杖もいい、ほかのカタログのようなものを見せてもらっていると一つ面白そうなものを見つけた。
神の知識+しゃべる・・・賢者の本よりも高性能だが少々難がある、選ばれた回数・・・0回
しゃべる?まぁでも賢者の本よりも高性能なんだったら割といいと思うんだけど、選ばれた回数が0回なのも悲しいし初めて使うのは俺というのは何となく気分がよくなる。
「じゃあこれで」
俺は神の知識の項目を指さして神様に見せた。
すると、ずっと笑っていた神様が固まった。
固まっている神様に声をかけようとした瞬間に地面に魔法陣のようなものが出てきた。
これは異世界に飛ばされる前兆のようなものなのだろうなのだとしたら早く神の知識とやらが欲しいのだけども神様はずっと固まっている。
困惑していると白い閃光に包まれていった。
次回・・・赤ちゃんになる