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冒険者という職業は高単価

深夜のテンションで書いたので短いですが許して

 冒険者と呼ばれる職業がある。そう呼ぶとなかなかにカッコいい響きのする職業なのだが、実際の所は、便利屋何でも屋である。何も昔からそうだったわけではなく、元々は人類未踏の地を開拓する者たちのことをそう呼んだのであったのだが。しかし、時は流れ人類未踏の地など既に無く、未だ夢を見、まともに職に就けない者たちが流れ着いたのが、冒険者という職であった。

 それ故、なかなか世間からの風当たりも強かった。

 そんな彼らに依頼を斡旋する組織、冒険者ギルドに併設された食堂で真っ昼間から安酒をチビチビと飲んでいる黒髪黒目の青年が居た。


「仕事がない...。」


 彼は名を、ロイドといった。田舎の村の出であり、幼い頃より、冒険者の伝説や物語を聞かされ、大きな憧れを抱いたのであった。彼は、自分も物語の中の人物になれるよう、一昼夜時間を惜しまずに鍛練に励んだ。村外れに魔物が現れたら兵士が駆けつけるまでに、駆除したこともあった。故に武力、知力共になかなかの自信を持っていた。そして意気揚々、18歳で国の中心部である王都に出てきたのだった。


「魔物討伐依頼はどこ...?ここ...?」


 だが、どうだろうか。依頼が貼られている掲示板を見ても、魔物討伐依頼は皆無で、あるのはペット探しの依頼が3枚貼られているだけであった。国唯一のギルドでありながら、この依頼数である。なぜ何でも屋なのに依頼数が少ないのか。それは偏えに、単価の理由である。例えば、家の屋根を直して欲しいという依頼があったとしよう。専門である大工を雇った場合は彼の雇用主に規定の金額を支払うだけなのだが、これが冒険者を雇うとなると、冒険者への規定の金額プラス冒険者ギルドへの仲介料プラス工具等の諸経費が掛かってしまうのだ。これでは誰も依頼しないのも当然だろう。


「あの...このペット探し受けます。」


とにもかくにも、彼の懐は暖かい訳でもなかったので、依頼を受けることにしたのであった。依頼料は銀貨5枚。ペット探しにしては高報酬である。ちなみに銅貨1枚でリンゴ1個買え、銅貨10枚で銀貨1枚に換算することが出来る。


「はい、承りました。では、達成報告お待ちしていますね。」


 冒険者ギルドの受付にはもったいない美人である受付嬢に笑顔でそんなことを言われてはやる気を出さない訳にもいかず、ひとり燃えるロイドであった。



 冒険者ロイド残り所持金、銀貨20枚と銅貨5枚。

明日から本気出す

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