首無しの逝く
大幅な改変とか色々。これからは週一ペースで1話1000文字つづぐらいでやって行けたらなと思ってます。誤字脱字が多いと思いますが暖かい目で見守ってください。
日常は唐突に終わる。
それはもう、道端に落ちてる石を蹴るのと同じ様な、ふとした気まぐれで終わってしまう。
(人って首が取れても意識が残るって本当だったのか)
俺は上下が逆さになった視界の端で吹き飛ばされた自分の体を眺めながら走馬灯を見るわけでもなく呑気にそう考えていた。
俺は朝、学校に行くためにただ信号待ちをしていて、ふと手に持っていたスマフォから顔を上げると目に入ったのは明らかにおかしい走りをしている普通自動車だった。
(なんだあの車…?)
信号が赤であるにも関わらず車は止まる様子を見せない。元々車通りの少ない交差点のため他の車は見当たらず、この時は普通に信号無視をしようとしてると思った。
(随分急いでるみたいだけど信号無視とか無いわ…)
その車の速度は明らかに制限速度を超えていた。だが、元々田舎と都会の間のこの町の様な過疎地に常に警察がいるということもなくこう言った車はよく見かける。だが今日はいつもと違うことがあった。
目の前の違反車とは違うエンジン音が聞こえ、その方向を向けば目の前の交差点に向けてバイクが走ってきていた。
(…なんか、やばくね?)
バイク乗りは信号が青のため止まる様子はない。違反者の方はそもそも止まる気が全くしない。
やばいと思ってこの場から逃げようと体を動かした時には時すでに遅し。背後で何かがすごい勢いでぶつかった轟音と衝撃が聞こえてきた。
反射的に後ろを振り返れば、フロントを大きく凹ませた車と吹き飛ぶバイクの運転手。肝心のバイクは大きくくの時に曲がり、俺の方に飛んできていた。
(やばいやばいやばい!!)
とっさに避けようと身を屈めバイク本体はやり過ごす。
だが、バイクに繋がったチェーンが鞭のようにしなりながら、俺の首に吸い込まれるようにして過ぎ去って行った。
(首が取れても意識は数秒は残るのって本当だったんだなー……)
そして冒頭に戻る。
チェーンによって俺の頭と胴体は離れ離れにおさらばになり、頭だけが吹き飛ぶ。
そうして薄れていきながらも鮮明に残る意識の中、突っ込んできたフロントの凹んだ車に自分の体をミンチにされていく後継を最後に俺は死んだ。
「…ここ、どこ?」
死んだはずだったんだ。