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友達の想い

 ――――――――――――――




「おい!アイト!!アイト!!」



目を覚ますと白い天井に白い布に清潔感のあるベッドの上にいた。




「ん……?あれ?ここは?」




アイトは夢を見ていたのだ。


「びっくりしたやん‥…いきなり下駄箱で倒れるからさ‥…ふらーって倒れるし俺なんかしたかなぁ~ってははっ!!でも先生曰く寝不足らしいから寝とき?」



と言いアイトの背中をハスミは叩いた。



「なぁ…ハスミ‥…お前やっぱりヒーロだな‥…俺が助けてほしい時にやってきて傍にいてくれる……。」


と言いアイトはハスミの方を向きハスミの腰をギュッと持ち泣いていた。



 ハスミは、泣いているアイトを久しぶりに見て動揺していた。泣いているのは入学式の殴られた後アイトの目からは安心したのか泣いていた。



「2回目やな。何かあったんか?俺はヒーローやで(お前だけのな……)だからもちろんお前を助ける義務がある!やけど、辛いんやったら喋らんでもいいで……俺はお前の泣く姿より笑う姿の方が好きやからな……。」



ハスミは、ベットに腰かけアイトに腰を持たれた状態で後ろを振り向かずに話しているとアイトは泣き疲れたのかスヤスヤ寝ていた。



「はぁ……寝てるわ。自分勝手な奴……人の気持ちも知らんと……。」



と言いゆっくりアイトと反対のベットを借りて間のカーテンを開け寝ることにした。




「ん……ん~ん?あれ?ハスミ?なんでこんなところで寝てるの?授業は?」



アイトが反対のベットを見るとハスミが大の字で寝ていた。



「あぁ~ん~アイト今起きたんかいなって今何時?」



と二人は保健室の時間を見て呆然とした……




「十六時やて……。なぁアイトさんヤバいなこれ」


とアイトに振ると、


「い・・・・・いや僕は病人だからヤバくは……ないよ。」


と額からドバドバ汗が二人共出ていた。


「帰ろっか!!」


二人同時揃って言い帰っていった。


アイトはなんかこの事があり昨日の事が嘘のように吹っ切れてしまった……いや……まだシコリは残っているがリンヤには『彼女』がいて僕は『弟』なんだ。



 例え、血が繋がっていなくても……でも、アイトは、リンヤの事が『兄』としてではなく『好きな人』として好きだから僕はリンヤに僕の事が『好き』だって何としてでも認めさしてやる!!!!!



 帰り道……決意を決めたアイトの顔は何処か清々しかった。そんな姿を見た、ハスミは何処か寂しかった………。



「悩み解決したのか?」


アイトに無粋にも聞いてみると、


「あぁハスミのおかげだな……。」


ハスミは心の中で、


「(またやってしまった……。違うのに‥…俺は……俺は……あの時から‥……お前が……・)」



と心では思いながら口では、


「そんなことないだろ自分で決めたんだろ?」


なんてカッコつけてしまっていた‥……。


ハスミは終わると分かっていた恋には手出ししないのだがこんなに惹かれるのははじめでだった。


だが、これは一時の気の迷いかもしれないなんて思っていたが、いつになっても消えない‥……消えない‥……消えない。


クラスの女子をどれだけ見ても可愛くないのだ‥……どうかしたのか……と思ったハスミだったがやはりハスミはアイトに恋をしていた。



でも、実の兄に恋をしているのをハスミは知っていた。



「ハスミ。ここで兄貴の帰り待ってるからまた明日ね。」



と言いアイトとハスミはとあるバス停で別れた。



「あぁ……。」



と言いながらハスミは陰からアイトを見ていた。バス停のベンチに座りながら兄の帰りを待っているのに来ない……。結局十九時まで待っても兄貴と言う人物は来なかった……。



「あいつは何してんだよ。」



その次の日も次の日も待っていたけど来なかった金曜日のある日ニヤッと兄貴らしい人と帰っていった。



「おぉ~アイトなんだ?待っててくれたのか?」



と兄貴が言うとアイトは、



「たまたまだよ、学校で勉強してたらおそくなってさ……」



と言い帰っていった。



違うんだ……俺の知ってるアイトと兄貴に見せてるアイト違うんだとハスミは思っていた。



「なんか俺……ストーカーみたいやなぁ‥…この偶然のためだけにそこまでできるんかますます好きになる……やんか。あほぅ……。」



と呟くようにいいハスミは自分の家へと帰っていった。





翌日・・・・・いつも窓の外を見てこの世界自体を否定するような目で見る目にはなぜか希望の光が差していた。


その眼を見てハスミはその希望を応援することにしその言葉を胸に秘めた。







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