宿泊施設①
お久しぶりです!
更新予告しといて間に合わなかったーっ!!
すみませんでした……予告なんてするもんじゃないですね。
えーと、今日は何を話そうか。
私の地元にある、とある宿泊施設の話でもしようかと思う。
私の地域では、小学5年生になると宿泊学習という行事がある。
そこでよく使われるのが、その宿泊施設である。
そこは山の麓にある施設で、ちょっとしたアスレチックがあり、バーベキューができ、もちろん登山をする事もできる環境が整っている。
様々な学校や、一般の団体などもよく使用している地元では有名な施設である。
だがその施設は、もう一つ有名な所がある。
所謂、心霊スポットでもあるのだ。
深夜に聴こえる下駄の音
浮かぶ生首
ベンチの下の男
女の啜り泣く声
紅い服の女の子
そして、首を吊った女
今日はその首を吊った女の話をしよう。
その施設では昔、実際に首を吊って自殺をした女性が居たそうだ。
そして、女性が自殺をしたその部屋を利用すると、その女性の霊が現れる事があるらしい。
あまりにも多くの人に目撃されるため、施設の責任者はその部屋をお祓いすることにした。
地元で有名なお寺に頼みお払いする。
だが、あまりに強い怨念があるのか、それ以降もその女性の霊は消えることはなかった。
その部屋は、余程の事がない限りは使わないようになったらしい。
しかし、学校行事となると人数も多い。
そういった時は、やむを得ずその部屋も使われることになる。
今回の話は、その部屋に泊まることになったいとこから聞いた話である。
当時小学5年生の私は、楽しみにしていた宿泊学習のためにその宿泊施設に来ていた。
昼間に山に登り、アスレチックで遊び、夜にはカレーを作り飯ごうで米を炊く。
それらが終わり、大浴場で汗を流した後は各々の部屋に行くことになる。
普段とは違う環境で同級生とのお泊まり。
皆でたわいもない事を話ながら、見回りに来た先生に怒られるまでお喋りは続いた。
そうしてやっと一人、また一人と眠りについていった。
気づけば皆が寝静まり、辺りはシンと静まり返っている。
そんな静かな部屋の中で、ふと目が覚めてしまった。
周りを見渡しても、友達は皆寝ている。
知らない場所のせいか、眠気が中々こない。
少し寂しく、あまりの静けさに少しの恐さを覚える。
一度意識してしまうと余計に恐くなり、ぎゅっと眼をつむり何とか寝ようとするがやはり眠気はこない。
そんな時、何かの音が聞こえた。
ギシッ
ギシッ
と、音が聞こえる。
周りを見ても何も変わりはない、寝ている友人がいるだけだ。
気のせいかと思い、また眼をつむる。
しかし、しばらくするとまた
ギシッ
ギシッ
と、音が聞こえる。
気味が悪くなり耳を塞ぐが、それでも音は聞こえてくる。
ギシッ
ギシッ
ギシッ
ギシッ
ギシッ
耐えられなくなり、眼を開け体を起こしてみる。
しかし、やはり周りに変わりはない。
おかしいと思いながらも、どうにか寝ようとまた横になったとき
「ソレ」は現れた
仰向けになった私の斜め前に「ソレ」がいる
真っ黒な長い髪
病的なほどに白い肌
ダラリと垂れ下がった手足に
首もとに括られたロープ
後ろ向きで顔は見えないが、「ソレ」が揺れるたびに
ギシッ
ギシッ
と、ロープが音をたてる。
あまりの恐怖で眼を離すことも、叫ぶこともできない私。
そして、「ソレ」がゆっくりと回りだした。
後ろ向きだった体が、少しずつこちらの方に向いてくる
ギシッ
ギシッ
眼を逸らしたいが、なぜか体は動かない
ギシッ
ギシッ
ギシッ
少しずつ回る体
それが、ついに完全に私の方に向いたとき、見たくなかった「ソレ」の顔が見えてしまった
まだ若い、生前は整っていたであろう顔
しかしそれは、奇妙なほど歪んでいた
狂ったような
いや、実際に、狂っているのであろう
何かがおかしくてたまらないという
そんな顔で
ニタニタ
ニタニタ、と
そんな風に
笑っていた
続きます!
今回は「私」の話ではなかったのでなんだかスッキリしないっ!!