表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある寄せ集めの話  作者: 二十日子
ヨセアツメ
5/10

狼の歌

「オオォーーン。」遠くから吠える声が聞こえてくる。


「オォーーン。」それに応え唱和する声。


断崖の狭間に響く、狼達の遠吠え。


「オオォーーン。」何処までも続く山並みに、そこかしこから響いていった。


蒼毛の狼が身を踊らせる。獣道を通り、他の獣を威かしながら。


真っ青な瞳が川面のようにきらりと光り、土を踏み締める脚が軽やかに交差する。


「オオォーーン。」


高々に響く声に、風が混じり草木がうねる。


世界に目覚めを齎す狼。その声に地上の風が喜び踊り、その声に地に伸びる草木がざわめく。


足を止め、大木の合間から差し込む陽光を蒼毛の狼が一身に浴びた。


「オオォォーーン。」歌う狼達。地上の風が彼等の声で、その体が草木である。


狼がまた走りだした。世界は目覚めていく。彼等は喜び歌う。その後に風が草木がざわめきを残す。


蒼毛の狼は世界を駆け巡っているのだ。



世界がまだ造られて間もない頃、地上は深い霧に覆われていた。その時代、まだ人の姿はなく力ある者が世界を駆け巡り様々な事象を巻き起こした。そうして今の世界を形作ったと神話には語られている。この蒼毛の狼はその創世の者の一つに数えられていた。昔はこうした力あるものの姿を見掛ける事は珍しくなかったそうだ。


蒼毛の狼の神話



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ