名呼びの風(なよびのかぜ)
名前を呼ばれなかった風は、
誰にも気づかれず、空に溶けていくー
山あいの小さな村で、ひとりの少年が倒れていた。
記憶はない。名前もない。自分がどこから来たのかも、わからない。
彼に手を差し伸べたのは、風の音に耳を澄ませる少女・アム。
彼女は、こう言った。
「風が、きみを呼んだんだ」
言葉にならなかった想いが風に宿り、
“誰かの声”にふれたとき、再びめぐる――
これは、風に名前を贈ることが
「ここにいた」という証になる物語。
誰にも気づかれず、空に溶けていくー
山あいの小さな村で、ひとりの少年が倒れていた。
記憶はない。名前もない。自分がどこから来たのかも、わからない。
彼に手を差し伸べたのは、風の音に耳を澄ませる少女・アム。
彼女は、こう言った。
「風が、きみを呼んだんだ」
言葉にならなかった想いが風に宿り、
“誰かの声”にふれたとき、再びめぐる――
これは、風に名前を贈ることが
「ここにいた」という証になる物語。
第一章 名もなき風
第一章 (1) 名もなき風 -目覚めと出会い-
2025/05/23 21:00
第一章 (2) 名もなき風 -風名(ふうな)の村-
2025/05/25 20:30
第一章(3) 名もなき風 -村の風と、はじまりの名前-
2025/05/28 22:00
(改)
第二章 風名の記憶
第二章(1) 風名の記憶 -呼ばれなかった名前-
2025/05/30 21:00