表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

63/102

第六十三話 わたしはオクタヴィノール殿下の微笑みに心がさらに傾いていく

 オクタヴィノール殿下は、そんなわたしに、


「あなたのダンスは、とても良かったです。ここまで上手に踊れる方はなかなかいないと思っています。また一緒に踊りたいですね」


 と微笑みながら言ってくれた。


 オクタヴィノール殿下がわたしのダンスを褒めてくださっている!


 何よりもうれしいことだ。


 わたしの心がオクタヴィノール殿下にさらに傾いた瞬間だった。


 目から涙がこぼれそうになってくる。


 わたしは涙をなんとかこらえながら、


「ありがとうございます。オクタヴィノール殿下。わたしのダンスを褒めていただいて、これほどうれしいことはありません」


 と応えた。


 オクタヴィノール殿下は、それに対して、


「これからもあなたと素敵なダンスを踊りたいので、よろしくお願いします」


 とやさしく言ってきた。


 それに対する返事は一つしかないだろう。


 わたしは、


「光栄あるお話をいただきまして、とてもありがたいことだと思っております。オクタヴィノール殿下がよろしければ、わたしの方こそまたダンスをご一緒にお願いしたいと思っております。よろしくお願いいたします」


 と言った。


 わたしの方からダンスを望んでいる形の言葉になっているので、少し言い過ぎたかもしれないと思った。


 しかし、オクタヴィノール殿下は気にする様子がないどころか、うれしそうだ。


 少なくともわたしのことを嫌ってはいないと思う。


 オクタヴィノール殿下は、


「わたしのお願い、お聞き届けくださいましてありがとうございます」


 と言って微笑んだ。


 このオクタヴィノール殿下の思いに応える為にも、もっとダンスを練習して、上達をしていきたいと思う。


 そしてその後、オクタヴィノール殿下とわたしは、出席者たちに対して一礼をして、声援に対して感謝をするのだった。




 舞踏会から一週間後。


 わたしは王都の中にあるオクタヴィノール殿下の屋敷に馬車で向かっていた。


 オクタヴィノール殿下のお茶会に招待をされたのだ。


 お茶会と言っても、オクタヴィノール殿下と二人だけ。


 オクタヴィノール殿下に失礼のないように、身だしなみをきちんと整えていた。


 舞踏会でオクタヴィノール殿下とダンスを踊った後、わたしはオクタヴィノール殿下に、


「わたしの友達になっていただけませんか?」


 と言われた。


 わたしにとっては、うれしい申し出だった。


 もちろん、この場合、一番うれしい申し出は、


「わたしの恋人になってくれませんか?」


 ということにはなるのだけれど、さすがにそれは飛躍しすぎだ。


 オクタヴィノール殿下は、わたしのことをほとんど知らないと言っていい。


 その状態で、いきなりわたしに交際を申し込むことは、普通ではありえないだろう。


「友達」という存在になっただけでも、大きな前進だ。


 そう言ってならえない可能性だって十分ありえたからだ。


 今日や、これからこうして会っている内に、オクタヴィノール殿下のわたしに対する好感度を上げていけばいいいと思う。


 今は七月。


 学校卒業の三月までは、まだ時間はある。


 わたしとしては、それまでに恋人どうしになっていきたい。


 そして、ルクシブルテール王国王室とボードリックス公爵家の両方に婚約を認めてもらいたいと思っている。


 その後は結婚に向かって、一緒に進んでいきたいと思っていた。


 とにかくじっくりとオクタヴィノール殿下との仲を深めていこう!


 わたしはそう思っていた。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


と思っていただきましたら、


下にあります☆☆☆☆☆から、作品への応援をお願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に思っていただいた気持ちで、もちろん大丈夫です。


ブックマークもいただけるとうれしいです。


よろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ