STEP8-1 小さな女子会＠ティールーム～シャサ・ルナ・スノー・しあな・唯・美穂の場合～
「それでそれで、新婚旅行はどこいく予定なのっ？」
「まずは朱鳥から始まって、わたしの故郷のアユーラ。イザークさんのサリュートからアル＝レイム連邦国近傍を歴訪。
それから竜樹九州。さいごに、センティオ諸国。
イメイ宮の調査を視察して、帰ってくる予定になってますわ」
「ちょ……ルナっちー、それってば完全おしごとじゃん！ いったいいつ遊ぶの?!」
「もちろん、各国で遊んでまいりますわ！
朱鳥では遥儚さん遥希さんと温泉めぐり。
アユーラではエリカさんとミーナさんとお茶会して、町を案内していただきながらショッピング。
サリュートではシャーラおねえさまとオアシスを堪能して。
アル＝レイム各地の遺跡を見てまわりながら、地元料理を食べ比べて……
竜樹ではユーさんたちをはじめに、九龍の公子さまがたが九つの州を案内してくださるわ。
センティオでは、ユーリさんとホークさんがダイビングとウインドサーフィンを教えてくださる約束なの。
それと、七瀬の祖であるナナミさまの婚礼の料理がいまも伝わっていて、それをもとにしたディナーをご馳走になれるのだけれど、そのときには奈々緒さんたちも一緒ですのよ！」
「うわーん！ 逆にうらやましくなってきたー!!」
「シィおねえちゃんたちも一緒に来ればいいじゃない！
どーせ警備は必要だし。だいじょーぶよ、おねえちゃんたちの背中はあたしたちが守ってあげる！」
「その間の国の守りはボクたちに任せてくれ。
ああ、唯ーズはひとりふたり連れて行くといい。イザというときの連絡もしやすいしな」
「ですよですよぉ♪」
「お任せください♪」
「ほんとー？ ちょっとイサと相談するっ!!」
「ふふっ、いいですねこういうの。
あらためておめでとう、楽しんできてね！」
「なにいってんのミホっち！ つぎはそっちだよ？
クロっち恥ずかしがりやなんだから、どーんとミホっちがひっぱってってあげなくちゃ！」
「な?! ななななにいってんですかあ?!
わたっ、わたっ、わたしたちはそんなんじゃ……！」
シャサ・スズモリ：国家守護大臣
サキの『第二の実家』鈴森荘の大家・鈴森玉さん（お玉さん）の孫。棒術の修行のために各国を渡り歩いた。ユキシロ製薬では警備担当チーフを勤め、その道ゆきに大いに貢献した。
公私共に支え続けてくれた幼馴染のイサと婚約、新婚旅行のプランを練っているらしい。
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＜前世＞
ラク・シャサ：神王の戦乙女“鬼のラクシャサ先生”
サクレアを守る戦乙女の長にして、よき友人。ルナとは親友どうし。
天才棒術家として、世界中から弟子入り希望者がつめかけた。
厳しくも愛にあふれたその指導っぷりから“鬼のラクシャサ先生”と慕われた。
求婚者も列をなしたが、本人はサクレアに恋したりといろいろあった。
最終的には幼馴染のイサと結ばれ、賑やかな家庭を築いた。
Luna Iwanaga May ルナ・イワナガ・メイ：王室侍従長、王妃（六月以降）
サクの妹。飛び級で大学院を出た16歳の天才美少女。いつも冷静で優しく、つねにまずみんなのことを考える。おっとり上品、ちょっと天然。
転生後も、ふたたび愛する人の転生（＝サキ）と出会い、結ばれた。
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＜前世＞ルナさん……ヴァル・ルーナ：竜神の巫女
もとは神猫サクスに創り出された神猫妹。その生まれから、水の力に優れる。
兄とともに賢者メイに拾われ、人の姿に。
竜神の巫女としてユキマイ村を守り、サクレア即位後は彼の妻となった。
夫の死後も命の限り国と家族、周囲の人たちを守りつづけ、慈愛の国母として語り伝えられた。
スノーフレークス／七瀬 花菜恵：二重の守護女神、王妃（六月以降）
サキの半身で婚約者。ナナっちの双子の妹として受肉したため、『七瀬の八番目』でもあり、ユキマイの大地母神でもある存在となる。ほんわかな兄をフォローし、才気煥発に成長した。
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＜前世＞
スノーフレークス：ユキマイの大地母神
もとは、サクレアと対になって生まれた癒しの花。
偉名国からの留学生たちの研究により、言語での意思疎通がサクレア以外でも可能と判明。
喜んだみんなにたくさん語りかけられるうち、意識体が人のカタチを得た。
スノーフレークスのある限り、無限のいのちをもつ存在として、いまなおユキマイを見守り続ける。
ひそかにサクレアに恋し、彼の死後、次に出会うときは自分も人の体がほしいと願っていた。
湯島 しあな（ゆしま しあな）：ユキマイ国防省・参謀本部付
夜族の通う名門校でも突出した能力を発揮していた天才少女。
もっと研究と発明をするために、さっさと卒業してユキシロ製薬に就職した。
頭脳と発明の腕は確かなんだけど、なにかと主君を猫に変身させようとする困ったちゃん。
『唯』を作った。そして増やした。
唯：唯聖殿管理用ＡＩ『ＹＵＩ』の人格システムが、専用の人型端末に意識の一部を宿した姿。
サクレアとも仲良しだったが、転生して男っぽくなったサキにはちょっぴりツンしてしまったりする。
