世界についての解説
これは解説になります。これを読んでおくと本編の話が理解しやすいと思うのでぜひどうぞ。
·人間
全種族の中で身体能力、知識、寿命などなど全てが劣っている生物。ただ人間は固有の能力を備えており、後述する『純系魔力』で解説を行う。
·精霊寄り、妖精寄り
人間と精霊、妖精以外の種族(獣人、エルフ、吸血鬼、ドワーフ)や、獣などの動物の事を纏めた総称。どちらかと言えば『精霊寄り』と呼ぶ事の方が多い。総じて、身体能力や寿命など人間を遙かに凌駕する能力を持っている。また、大気中の魔力や精霊をある程度は自由に操作する事ができるが人間とは違い己の体内に魔力は持たない。操作できる魔力や精霊は種族事に違う。
·精霊と魔力
大気中には酸素や二酸化炭素、窒素と言ったもの以外に『精霊』や『魔力』と呼ばれる物が漂っている。魔力や精霊は属性の方向性を持ち『火』『水』『風』『土』『雷』『木』『光』『闇』と八つの方向性を持つ。魔力は自然に介入する事のできる物質でこれを操作する事で『魔法』と呼ばれる現象を起こす事ができる。また魔力が大気中から無くなると体内で魔力が生成できない精霊寄りたちは死んでしまう。精霊はほぼほぼ魔力と同一の物だが魔力と違い意思がある。また魔力よりも強く自然に介入する事ができ、操作する事ができれば奇跡と呼ばれるレベルの現象を引き起こす事も可能。またこれらは精霊寄りあるいは一定の人間にしか目視する事ができない。
·純系魔力
人間のみが持つ能力『魔力生成』によってその体内で生成される魔力。普通なら魔力というのはその環境によって属性の方向性を持つもの(例、暑ければ火の魔力、寒ければ水の魔力など)であるが人間の体内で生成された魔力はこの属性の方向性を持たない。この特殊な魔力は精霊に受け渡す事によって精霊の限界以上の力を引き起こす事ができ、またこの魔力は単純な魔法として用いても他の種族の魔法を遙かに凌駕する威力を持ち、これにより様々な種族の間で戦争などが起こっても人間は生き延びる事ができた。なお、この魔力は美味であり、食材として使われる事もある。
·妖精
精霊とほぼほぼ同一の存在であるが、精霊とは違い肉体を持つため物理的な影響を受ける。純系魔力ではないが体内に魔力を持つため己の力のみで魔法などを放つ事が可能。
·精霊王
各地の自然を司る神に等しき存在である精霊。もしもこの精霊が亡くなろうものなら自然は瞬く間に崩壊していく。ただし能力もそれ相応の物があるので不用意に手を出そうものなら一瞬にして種族関係なく消滅させられる。また精霊王の力は大気中を漂う精霊と違い貸してもらう事はできない。仮に精霊王の力を貸してもらえるなら最底辺の魔法でも国一つを滅ぼせるからである。というよりは生物の身体ではその力に耐え切る事ができない。それほどの力を持つ存在である。
·狂精
不死身に等しき存在である精霊や妖精が狂気に魅入られる事によって発生する特殊な精霊。存在するだけで周囲の魔力を汚染し、その魔力は周囲の生物を異常進化及び凶暴化させる。これを『魔物化』と言いこれの為だけに『ギルド』と言うという施設が作られた。汚染された魔力は人間や精霊寄りも例外なく蝕まれるため特殊な装備を用いてギルドの人々は狂精の討伐に赴く。
·魔物
狂精から発生した汚染された魔力によって異常進化及び凶暴化した生物の事を指す。その進化は多様であり、まだ魔物の種類に関しては把握し切れていないのが実際のところである。ただ、魔物は現存する生物の身体能力を遙かに凌駕しているとされており、また無差別に破壊行動をし、大変危険なためギルド所属者には発見次第討伐の義務が発生する。
·ギルド
狂精や魔物の対処の為に設立された施設。ギルドにて実力試験と筆記試験を合格する事によって晴れて所属する事ができる。ギルドに所属している者を討伐者と呼び、憧れの職業ともされている。功績によってランクが銅級、銀級、金級、白銀級、白金級と上がっていき、受注できる依頼の難易度が上がっていく。死亡の危険もあり、大変危険な職業ではあるがギルドに所属すると家族がギルドからの援助を受ける事が出来たり給料……いわば報酬などが高いためギルドに就職を希望する声が相次いでいる。
·龍
世界の秩序を護る存在。魔力の方向性と同じく八つの龍が存在している。普段は特に何もせず飲食や呼吸などが必要ない存在。だが世界に対して危険な行為を行った場合のみ精霊王すらも凌駕する力を惜しみなく振るう。彼らが言うには狂精や魔物については食物連鎖の一種らしく特に手出しはしない。精霊王が狂精となってしまったり、世界が崩壊する危機のみ彼らは動く。この世界が生誕してから彼らは一度たりともそのような行動に移った事はないので世界は平和とも呼べる。なお『竜』に関しては爬虫類などが魔物化した際に生まれた存在であるため、『龍』の子孫であったりと言った事はない。




