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終ノ少女  作者: 終花みずき
動き出す闇 ~第一回遠征~
90/146

第88話

自分のブログ「フィーネ×ノベル×etc...」の以下のページより転載↓

http://blogs.yahoo.co.jp/fine_novels/65223018.html

 精鋭クラスの4人が遠征地に向かって出発した少しあとのこと。

 学校の屋上で、一人の生徒と一人の大人が会話していた。

「出発しましたね」

「ええ……。何事もないといいのですが」

「黒幕は祠に閉じ込めたはずでは?」

「あの人のことです。なにか策を持っていると考えるべきでしょう」

「あたしはどうしたらいいですか?」

「オリエンテーション合宿の時と違って日数がありますから、流石に今回は行けとは言えませんね。あなたにもちゃんと勉強はしてほしいですし」

「そう、ですか」

「あら、残念そうね。そんなに彼女たちと一緒に行きたかった?」

「そ、そんなこと……っ」

「ふふっ、隠さなくていいのよ。夏休みに特訓以外でも毎日のように会っていたみたいじゃない」

「ぎくっ」

「別に咎めたりはしないわ。あなたが人とふれあってくれるようになっただけで、私は十分です」

「う、うう~」

「同い年にもいい友達が出来たみたいじゃないですか。交流授業提案した先生には感謝しなくてはですね」

「そ、それは……そうですね」

「ただ、外部の人に祠を見せてしまったのは失態ですね。精鋭クラスは私から頼んだのでいいにしても」

「あの時は、直前の出来事であの人を怒らせちゃったんで、ちょっとテンパってまして……」

「まぁいいわ。あの2人も素質はありますし、相手に摘み取られる前にしっかり育てておきましょうかね」

「あたしとしては……」

「どうしたの?」

「……いや、まだいいです」

「そう。……それで、話それちゃったわね。彼女らが遠征に言ってる間は、万が一の時は私たちで学校を守ることになります」

「正直、あなただけで守れそうですけど……」

「そんな万能ではないですよ。大魔導士さんに比べたら豆粒みたいなもんです」

「……そう言われたら一般人は微生物以下なんだよなぁ」

「コホン。まぁとにかく、何事もないことを祈ってますが、もしもの時、あなたは祠に向かってください」

「ええ、一番危険なとこじゃないですか……」

「あの機械を使えるのは今のところあなただけですから、しょうがないでしょう。もちろん、死にそうになったら全力で逃げなさい。これは絶対」

「わかりましたー」

「まったく、本当にわかってるのかしら……」


 それと同時期。閉ざされた祠内部。

「まさか祠にこんな機能があったとは……」

 全て閉ざされ光ひとつない中、一人の者がつぶやく。

「脱出は厳しそうか。まぁいい、私になにかあったとき動くよう、『チルドレン』には仕込んであるからな」

 不敵な笑みを浮かべるその者。

「さぁ、私の愛しい子供たちがこの学校を支配するまでの間に、私はこの祠をもう少し探検しますかね……」


 時は戻って、遠征地へと向かっている精鋭クラス。

 彼女らは駅で電車を待っているところだった。

 メーノが路線図を見ながら最短ルートを探す。

「えーっと、ここからこう乗り継いで、そのあとこっちに言って……」

「ちょっとメーノ、そんなめんどくさいの?」

「……残念ながら、電車で行こうとするとメーノさんの言う通りです」

「はぁ、なにが『そこそこ』よ。だいぶ遠いじゃない」

「直線距離ならそこそこだけど、地形の関係上こうなっちゃうんだろうね」

「……交通機関を通す時、自然保護団体と激しく争ったみたいですね。結局保護団体が勝ったみたいですが」

「なるほどねぇ」

「御託はいいからさっさと行くぞ」

「まったく、シオンは口を開けば文句しか言わないな」

「ああん?」

「あーはいはい、この場で武器取り出されても困るからさっさと行くわよ」

 駅員に学園のことを伝え切符をもらい、駅構内へ。

 そして来た電車に乗って出発。

 ……というのを、一人の少女が監視していたことに、誰も気づかなかった。


今後の作品・ストーリーの参考にしたいので、感想・意見等あれば是非お願いします!

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