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不変の部屋  作者: 瑞雨
39/50

39 七日に一度の掃除



二つ目の秘密は、


そうねぇ、どうして姉さんが私の部屋を7日に一度掃除しに来るかということと、どうしてランドル爺さんを殺したいほどに憎んでいるのか、ということね。




姉さんが掃除しに来るようになったのは、9年前私が死んでからだと思ったのだけれど、それは私がそう思っていただけで、本当はもっと前から姉さんは私の部屋を掃除しにきていたわ。


それはチロも知っているでしょう?


姉さんは私の部屋を決まった日に掃除していた。私は死んでしまってから、なぜだかほとんどの記憶を失っていて、すべてが9年前、自分が死んだときからはじまっていたの。だからなぜ姉さんが私の部屋を掃除しているのか分からなかったけれど、死んでいることが分かった今、記憶はすべて戻ったわ。




姉さんが掃除する理由は・・・、


そうねぇ、まず姉さんが私を愛してくれていたということ。


だから私が死んでからは、私のものを動かさないように、生前使っていたままの姿を保つように掃除しているわ。


私が死んだことを、姉さんが一番認めていないの。それほど姉さんは私を愛してくれていたわ。


もちろんチロ、あなたのことも姉さんは愛してくれているわよ?

きっと姉さんはチロがマリアおばさんのところへ行ってしまってから、私の部屋と同じようにあなたの部屋もすっかりそのまま残るように掃除しているはず。



姉さんは、私の部屋を私が使っていたときのまま残すことで、その弱い精神を保っているのよ。



これは私が死んでからの掃除の理由ね。


そしてここからは私が死ぬ前にも姉さんが掃除をしていたのはなぜかってことだけど、それはランドル爺さんと姉さんの間にある秘密に関係するの。



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