表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/111

第五話:????

「結果が来ましたので報告いたします」


「始末は出来たか?」


「はい」


「三人共か?」


「三人共です」


「ククッ、そうか。こんな簡単に上手くいくとはな…… 目覚めていてもおかしくはないと思っていたのだが、覚醒前だったか、まあいい。これで私の邪魔をするものはもういない」


「はい」


「イザベラ・コンパネーズ…… フィルミーヌ・ルナ・メデリック…… そして」


「マルグリット・グラヴェロット……」


「よし、私はもう行く。後の事は任せる」


「はい」





◇ ◇ ◇ ◇ ◇





 ここは……どこ……?










 まっくらでなにもみえない。










 わたしは……だれ……?










 わからない……じぶんが……なにものなのか……









 たすけて……だれか……










 あれ……とおくに……ひかりが……みえる……










 ひかりのところに……だれか……いる……?










 あのひとは……だれ……?










『まに……ごめ……もうい………たに…………ほしい……』










 よくきこえない……









 もっと……ちかづかなきゃ……









 あなたは……









 そうだ……










 なんで……わすれてたんだろう……









 フィルミーヌ……さま……





 ようやく思い出してきた。

 

 

 

 

 

 ごめんなさい、フィルミーヌ様。





 私はフィルミーヌ様をお守りすることができなかった。





 あなたの役に立つことができませんでした……。





 あなたのナイトにはなれませんでした……。





 私にはもう何もない……。





 私には!!!!何も!!!!!





 何もかもが終わってしまった!!!!!





『いいえ、マルグリット。終わってなどいません。むしろこれからが始まりなのです』





 どういう…… 事でしょう……?





『あなたなら……いえ、あなたにしかできないことなのです』





 私にはできません!あなたを死なせてしまった私には何もできない!





『ごめんなさい、マルグリット。辛い役目を押し付けてしまって。お願いすることしかできない私を許してください』





 そんな!謝るのは私の方なのに! でも…… 私にしかできない…… 出来るんでしょうか……?





『はい、そしてそれは今が好機なのです。彼らの目を誤魔化すにも』





 彼ら……? 彼らとは誰の事ですか?





『あなたたちを殺したもの……そして、わたしたちの敵』






 私たちを殺した……


 私の奥の何かがざわつく……





『マルグリット、ダメ。怒りや憎しみだけでは彼らには勝てない。負の感情は彼らの得意とするところ。

 彼らに飲み込まれてしまう。あなたを邪魔した者たちの様に。

 でもあなたにはもっと大切な、大きなものがあったはず。

 

 思い出して。何故、あなたは騎士を志したのか』





 私が…… 騎士を志した理由…… 

 

 それは……守りたい人がいたから…… 

 

 あなたを守りたかったから!





『そう、あなたの彼女を守りたいと願う心、彼女を慈しむ心、愛する心。


 すなわち正の感情、それがあなたの最大の武器。それを忘れないで』





 私の……武器……





『時間が迫っています。私はそろそろ行かねばなりません』





 待ってください!私を置いていかないで!





『大丈夫、またいずれ会えます』





 そんな!嫌です。私も連れて行って!





『目覚めの時です。マルグリット』





 待って!フィルミーヌ様ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ





◇ ◇ ◇ ◇ ◇





「フィルミーヌ様ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ…… あ?」





 ん? ここはどこ? ベッドに寝てたの私……





 え? ベッド? 生きてる? 何で? 周りを見渡してみたところ、見覚えのある部屋…… 





 あれ? 実家? なんでここにいるの? 私……

お読みいただきありがとうございます。

少しでも気に頂けたようでしたらブックマークのご登録及び下部の☆☆☆☆☆から評価を頂けると嬉しいです。

読者様の応援が私のモチベーションとなりますので、何卒よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ