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0.プロローグB

 たとえそれが、片思いであったとしても、僕は君の笑顔を取り戻したい。


 黄色やオレンジで優しく咲いたヒマワリを描く君。


 僕は、振り向いて欲しいわけじゃない。


 入道雲のかかった蒼天を目の前にしながら、君のキャンバスは、黒くて青い。冷たい雨が降っている冬のようだ。


 黄金色に染まった銀杏の並木道も、冬枯れした、まるで屍が道の両側に突き刺さったみたいだ。並木道を歩く人達はみな、上を見上げながら、紅葉を見上げながら歩いているというのに、君が描くのは肩を落として下を向いてあるいている。笑顔一杯だった君も、そんな歩き方をするようになってしまった。そして、その原因を僕は知っている。


 君が描く哀しい絵画。その描かれた並木道の先に、木炭で描いた小さな十字。それは十字架だろうか。君がそれを背負っているのだろうか。


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