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遠距離恋愛の果てに  作者: 藤乃 澄乃
【第7章】 秋から冬へ
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3連休なクリスマス(3)

 駐車場で誘導員の指示に従って車を止める。

 エレベーターに乗り上階を目指す。


 ここはこの辺りはもちろん、海外でも有名なようで観光客で賑わう場所。

 そう、上階の展望テラスからは、この大都市が一望できる。

 今日は天気も良いので遥か遠くの山々、海まで見渡せる。

 空気が澄んでいるこの時期ならではの絶景だ。


 いつもこのビルの近くは通るが、実際に中に入って展望テラスに来るのは初めて。

 

 あ、あれはあの場所、あそこはあの建物、と知っているところを見つけては、はしゃいでいるふたり。

 そして記念にと写真をパチリ。


「今の、もう一回撮りなおして」


「え、なんで?」


「だって、前髪が……」


「ん? 可愛く撮れてるよ」


 前髪は大事。女子には大事なの。


「ダメ! もう一回!」


 てな感じで何枚かパチリ。

 でも、かしこまって澄ました顔で写すのもいいけど、大笑いしていたり、ちょっとふざけたりしている写真も、後で見返すと楽しい想い出が蘇るから、それはそれでいいと思う。


 流石、クリスマス・イヴだけあり、カップルの多いこと。彼らは、もうふたりだけの世界に入っている。

 そんなカップル達を横目にはしゃいじゃってる私たちって……なんだか子供っぽい。

 でも、それが楽しい。


 そこの展望テラスに小一時間もいただろうか。

 来た時は、エレベーターに乗るのにも30分以上待っていたから、帰りもかなり待つだろうと覚悟していたが、15分くらいで乗ることができた。ぎゅうぎゅうに押し込められて、やっとの思いで乗ることができたが、高速エレベーターというだけあって、すぐに到着した。上階ではまだまだ行列ができているのだろう。


 下界に降りて見上げた展望テラスは、夕陽に照らされて輝いている。


「テラスを夕陽が照らす(・・・)……なんちって」


 なんて言ってひとりで大受けしている彼を見ているだけで、こっちまで笑えてくる。


「さあ、そろそろお腹すかない?」


「んー、まあ、そう言われるとそんな気も」


「じゃ、ご飯食べに行こ! 予約してあるんだ」


 え、そうなの?

 あんなに忙しそうだったのに、いつの間に予約なんてしていたのだろう。

 ちょっと嬉しい。


 それから駐車場に止めていた車の元に行き、彼が予約をしているというレストランまで移動する。


 案の定渋滞にはまってしまったが、それも計算済みのようで。




 しばらくして到着した場所は……。


 え?

 大丈夫?



 そこは有名老舗ホテルの豪華なレストラン。

 若い私たちにはなんか場違いな気もするが、嬉しそうにレストランの説明をしている彼を見ていると、たまには豪華な食事もいいかなって思える。

 なんてったって、クリスマスなんだもん。

 いいよね。


 レストランの入り口を入り、予約の名前を告げる。

 着ていたコートを預けると、ソファーで待つように促された。


 ドキドキの時間である。



お読み下さりありがとうございました。


次話「3連休なクリスマス(4)」もよろしくお願いします!

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