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遠距離恋愛の果てに  作者: 藤乃 澄乃
【第7章】 秋から冬へ
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移ろい

 街にはいろとりどりのイルミネーションが輝いている。行き交う人々の瞳を照らし、華やかに飾り付けられた大ぶりのツリーは皆の顔を笑顔に変える。

 まだ12月に入ったばかりだが、もう気分はすっかりクリスマスモード。


 魔法の季節が始まった。


 恋人たちが楽しそうに目を細めて歩く大通り。

 それを横目で見ながら、急ぎ足で帰路につく。


 恋人がいないのならまだしも、逢いたくてもすぐには逢えないひとが恋人だなんて。


 寂しすぎる。


 龍也たつやくんは相変わらず忙しそうで、クリスマスの連休も休めるかまだ解らないという。

 まあ、年末は忙しいのが当たり前ではあるが。

 休みが決まったら、3連休にはこちらに帰ってくるとは言っていたけれど、その後どうなったのか。


 気にはなるけれども、あまりこちらから催促するようなことはしたくない。


 だって、お仕事なんだから。


 そう、お仕事。



 でも、早く予定を立てないと友人達からクリスマスに女子会の誘いも受けている。みんな私が遠距離恋愛中だって知っているから、返事はギリギリまで待つって言ってくれてはいるけれど。


 それに浩ちゃんからも、なにげに誘われている。

 初めは冗談だと思っていたけど、龍也くんとの連絡がつかない以上返事はできないけど、どうやら寂しい者同士『カップル風』にクリスマスを過ごしたいみたい。

 それはそれで寂しい気もするが。


 それってどうなんだろうな、なんて思って、そのことも龍也くんに相談したいのに。


 考えすぎなのかな、私。

 こんな性格じゃなかったように思うけれど、彼のことになるとつい、自分の嫌なところが出てるんじゃないかと気になってしまう。

 一度そう思うと、だんだん悪い方に考え出したりして。


 仕事って言ってるけど、ホントは違うんじゃないかとか。

 浩ちゃんみたいに他に気になる女性ひとが現れたのじゃないか、とか。


 もう、そんな風に考える自分が嫌になる。


 龍也くん、ホントはどうなの?

 私のこと忘れちゃったんじゃないの?


 ……なんてこと聞けないし。



 最近は電話も週1回くらいになって、話したいことの半分も話せないまま時間だけが過ぎて。

 いろいろ考えると、メールもだんだんおっくうになってきて。どうしてだろう。

 好きな気持ちに変わりはないけれども、待ち続けるのに疲れた……とでも言おうか。



 忙しいのは知っている。


 でも……。


 知らないよ。

 あんまりほったらかしにしていると、寂しがり屋の私の気持ち……どっかに行っちゃうよ。



お読み下さりありがとうございました。


クリスマスシーズンって、カップルには素敵な季節……のはずなのに。

どうなっちゃうのかしら。


次話もよろしくお願いします!


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