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遠距離恋愛の果てに  作者: 藤乃 澄乃
【第6章】 遠距離恋愛のはじまり
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3連休(4)

 3連休最終日の今日。

 いよいよ龍也くんが千葉に戻る日。

 あっという間に過ぎてしまった貴重な逢える日。


 新幹線での移動のため、今日は自動車ではなく電車を使う。

 

 青いラインの入ったN700系、13時23分発ののぞみ358号。

 彼が乗る新幹線だ。

 そう、約ひと月前のあの日、遠距離恋愛が始まったあの日、龍也くんが乗って行ったのと同じ時間……より少し早い新幹線。


 想い出すだけで泣けてくる。

 あの日龍也くんを見送った後、ホームでしばらく泣いていたっけ。

 浩ちゃんがいてくれたからまだよかったけど、私ひとりだったらどうしていたのだろう。




 朝10時に最寄りの駅で待ち合わせをして、そのまま一緒に電車でターミナルまで行く。

 途中で昼食を摂り、その後ホームに向かう予定だ。

 またあの時みたいに辛くなるのかな。

 それとも2回目だから少しはマシかな。

 これからも、こんな風に過ごしていくのかな。


 逢いたい。逢いたい。逢いたい。


 逢えない。逢えない。逢えない。


 やっと逢えた。


 また離ればなれ。


 それぞれの時間ときを過ごしながら、ほんの少し同じ時間ときを重ねる。


 それが遠距離恋愛。




 今日は目覚ましより少し早めに目が覚めた。

 ああ、またしばらくは逢えないのかと、布団の中で少しだけ涙してみたり……。

 でも、待ち合わせに遅れるわけにはいかないので、そうそうおセンチに浸っているわけにもいかない。


 とびきりのお洒落……とまではいかないが、精一杯おめかしして出かけよう。

 今日の私を目に焼き付けていてもらおう。


 彼は普通な感じなのに、なぜかモテるようで。

 同じ職場の女子社員からも好印象だと、人づてに聞いた。

 やはりその人柄からか、人なつっこい憎めない性格だからか、頷ける。


 ちょっぴり不安がよぎったわけでもないこともない。

 彼を信用しているけど。でも……。

 ちょっぴり不安かな?


 いや、はっきり言って不安だ。


 職場の女子社員に元カノの存在。

 いくら彼を信用していると言っても、相手のいることだから……。


 ああ、いけない。

 こんなことを考えていると遅刻してしまう。


 不安な気持ちを追いやって、お化粧をする。

 でもファンデーションは薄めにナチュラルメイク。

 今日は少し大人っぽくパール、ローズ、ダークブラウンのアイシャドウを重ねていく。

 ビューラーでまつげをカール。マスカラは塗らない。あまり好きじゃないから。

 頬紅はもちろんローズ系。この色が私には一番似合うと思う。

 薄くリップクリームを塗ってから、丁寧に深いローズ系の口紅を重ねる。


 よし。


 今日は大人っぽく、でも清楚にイエローホワイトのブラウスに、膝上丈の深いワインレッドのフレアースカート。基本私はスカート派。というより、むしろスカートしかはかない。

 姿見の前でクルッと回ってポーズを決めてみたり……。


 あ、もう行かなきゃ。



お読み下さりありがとうございました。


次話「3連休(5)」もよろしくお願いします!

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