表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
遠距離恋愛の果てに  作者: 藤乃 澄乃
【第6章】 遠距離恋愛のはじまり
63/168

モーニングコール

 昨日龍也たつやくんは、千葉県にある社員寮に無事引っ越しも終わって、一段落したということで夜に電話がかかってきた。


 10畳ほどのワンルームで、簡易的だが部屋にキッチンもある新築の寮だとか。

 クローゼットも大きいし荷物もそんなにないから、ベッドを置いてテレビ、テーブルなどをおいてもガランととして、少し寂しい感じらしい。


 でも、お隣は今回の研修という名の転勤とは別の件で、同じ千葉県の違う職場に配属されることになった龍也くんの1年先輩が住むことになったらしい。


 以前から顔見知りではあったが、話したことは殆どなかったというが、引っ越しの挨拶に行ったときに意気投合したらしい。

 早速今日も一緒に夕飯を食べに行ったとか。


 なんだか楽しそうに話す彼に、ホッとした。


『んで、明日から船橋市の職場に出社するんだけどさ、まだ道とか慣れてないからちょっと早めに家を出ようと思うんだけど』


「そうだね。初日から遅刻なんてシャレになんないもんね」


『そうそう。だからさ、明日起こしてくれる? モーニングコールってやつ』


「はあ? なに甘えてるの? 社会人なんだから自力でなんとかしなさいよ」


『そこをなんとか』


「私だって朝はいろいろと忙しいんだからね」


『朝から海彩みいちゃんの声が聞けるなんて、最高だなぁ』


「んもう! 明日だけだからねっ」


 って、内心はちょっと嬉しいんだけどね。

 なぜって、頼られるのって信頼されているってことでしょ。

 嬉しいに決まっているじゃない。

 多少の無理をしてでも応えたい。

 応えられることがまた嬉しいし。


『サンキュ! じゃ、6時に起こしてくれる?』


「了解。私は5時半に起きてるから大丈夫だよ」


『よろしく。また明日』


「おやすみ」



 さあて、私が寝坊をしたらシャレになんないから、今日はそろそろ寝ようかな。

 ちゃんと起こせるか、ちょっとドキドキするけど……。




* * *


 

 あれ? もう結構長く鳴らしているのに全然反応ないよ。

 スマホ、ちゃんとベッドの近くにおいてるのかな?

 6時ピッタリに電話してるのに。


 一度切って、もう一度かけ直してみる。


 …………。


 ダメだ。どうしよう。

 時刻は6時5分。もう少ししたらもう一度かけてみよう。


 その間に私も出勤準備の続きをする。


 6時10分。


 あ、やっと出た!


「もしもし」


「…………」


「もしもし、龍也くん?」


「ん……」


「もしもし!」


 ツーツーツー


 え、ええっ!?


 どういうこと?



 それから何度かけ直しても、龍也くんが電話にでることはなかった。

 だけど私も、もう行かなきゃ。



お読み下さりありがとうございました。


次話もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ