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遠距離恋愛の果てに  作者: 藤乃 澄乃
【第3章】 動揺
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7月8日(日) その後

 今日は龍也くんと少し気まずい別れ方をして、多少なりとも気になっていた私。

 ケンカはしていないが、少し心の居心地が悪いとでも言おうか。


 自室で休む準備をしているとスマホから着信音。

 デートの後、いつも家に着いたらかかってくる電話。

 今日はかかってこないのかな、なんて思っていたから内心凄く嬉しかった。でもあまのじゃくな私は、努めてすまし声で話す。


 いつもの調子で明るく話す彼。私も喉まで出かかっている言葉を必死に堪えて普段通りに話す。お互い別れ際の話しには触れず、日曜日に会う約束をした。

 お昼間はお互いに所用があり、夕方の4時に駅前のロータリーで待ち合わせ。


 あの話については、龍也くんが『言ったけどちゃんと伝わらなかった言葉』については、このままうやむやになってゆくのだろうな。そう思うと余計に気になる。でも、私から聞くことはできないのだろうし。

 このもやもやに龍也くんは気づいているのだろうか。きっと気づいていないのだろうな。





* * *



 日曜日。


 用事を済ませ、駅前のロータリーで午後4時の待ち合わせ。今日は早めに着いて待っていよう。

 3時30分、ロータリー横のベンチに座って待とうと歩いていると前から見覚えのある人物が歩いて来るではないか。


 え? こんなところで出会うなんて偶然。


「やあ、先日はどうも」


「こんにちは。バーベキュー楽しかったね」


 挨拶を交わした相手は、龍也くんの後輩で本年度新入社員のあのイケメンくんのこうちゃん。

 ちょっとドキッとするような吸い込まれそうな黒い瞳に、思わず吸い込まれかけたけど。


「こんなところで会うなんて珍しいね」


「うん。もうすぐ龍也くんもくるよ」


「あ、じゃあ村上さんに挨拶だけしようかな」


 龍也くんの職場の仲良しさん達は、仕事の時以外は敬語を使っていない。最初は『?』って思ったけど、仕事を離れたところでも仲良くしていける仲間っていう感覚で、自然とそうなったようだ。


 でも、名前は名字にさん付けで呼んでいるし、一応の上下関係っていうのはあるのかな。

 職場でそのような仲間とめぐり逢えるなんて、そうそうあるわけではない。

 それに、今後出世やなんやかんやといろんな出来事があるにつれ、このような『友人関係』のような関わりがどのように変化していくのか、それとも変化しないのか。その時にならないと解らないことではある。


 少し話していると、目の前に龍也くんのSUVが停車した。




 

お読み下さりありがとうございました。


次話「7月8日(日) 気にしない?」もよろしくお願いします!

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