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遠距離恋愛の果てに  作者: 藤乃 澄乃
【第8章】 目まぐるしい日々
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立ち位置

 気がつけばもう冬期休暇も終わろうとしている。

 龍也たつやくんが転勤先の千葉県から年末の大型休暇を利用してこちらに帰ってきてから、あれよあれよという間にまた離ればなれが始まるのか。


 仕方がないと言えばそれまでだが、また会えない日々が始まるのかと思うと、やっぱり寂しい。


 やはり年末年始をはさんでの長期休暇ということもあり、久しぶりに会うのは私たちだけじゃない。

 お互いに親戚や友人たちとの予定もあるし、なかなかゆっくりと休暇を楽しむということはできなかった。

 私の方も、お正月の2日は親戚の集まりがあり、それで1日がつぶれた。

 毎年お盆とお正月に集まるのは、子供の頃からの恒例行事のようになっている。いとこ達とおしゃべりするのは楽しい。しかし口うるさい伯父の自慢話に少々のストレスを感じるのは私だけではないようだ。


 そして3日に龍也くんのお家にお邪魔したときは、嫁いだお姉さんと旦那様に子供たちも来ていて大人数。子供は可愛いから一緒に遊んだりはするけれど、やはり緊張感は拭えず時間を早回ししたい気持ちでいっぱいだった。


 だってそうでしょ?

 いくら龍也くんの家族がにこやかに迎え入れてくれたとはいえ、やっぱり『よその家』ということには変わりないのだから。

 しかも彼の実家だなんて、落ち着いてリラックスできる方がおかしい。


 その上自分の立ち位置が掴めず、昼食の準備のときなども、「お手伝いします」と厚かましく言ってもいいものか、とか考えてしまう。

 だって、お姉さんを差し置いてってなると、いい気はしないだろうし。

 ただの(・・・)彼女だし。

 でも、知らんぷりで『お客さんで~す』っていう態度もとりにくい。

 いや、ホントはそんな性格になりたいけれど。


 そこで私は「なにかお手伝いすることはありますか?」と聞くことにした。

 その返答でその後の立ち位置が想像できる。


 「いいよいいよ。せっかく来てくれたんだから、ゆっくりしてて」


 龍也くんのお母さんはそう言ってくれた。


 ……ということは?


 これからの立ち位置がちょっと見えてきた気がする。

 よかった。


 今の時期から――そう、まだ先も解らないときから「あ、じゃあ手伝って」なんて言われたら今後のことをちょっと考えてしまう。


 今の状況で遠慮なくそう言われてしまうってことは、もし、もしもいつか結婚なんてしたら、一体どうなるんだろう、とか考えてしまう。

 すると、きっとその『いつか』の時に今日のことを思い出して尻込みしてしまうだろう。


 龍也くんはよく『結婚』という言葉を口にするけれど、私にはまだその気はない。

 いずれはそうなってもいいかな、とも思う時もあるけれど、今はまだその時期じゃないかな。


 でも、将来そう思えたときに、やっぱり気になるのは『嫁・姑』問題。

 そして小姑といわれる立場のお姉さんの存在。

 結婚前にはいい人でも、結婚したらコロッと変わるなんて話はよく聞く。

 それは、大事な大事な我が息子を『取られる』と感じて、急に態度を変える姑が多いらしいけど。


 結婚してから泣くことがないように、相手の家族をよく見ておくのもいいのかもしれない。

 まあ、私にはまだまだ先のことだけれど。



お読み下さりありがとうございました。


次話もよろしくお願いします!

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