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8/11

マイナス1-08

 ここミルド国の首都ワードでは。

 人々がルーゼル(リドニテス)化。

 巨大化し。

 大変な状況に。

 政府は一応

巨大化は控えるようにと放送しているが-----。

 全く。

 これは他の国も同じ。

 さらに怪獣が。

 人々は。

 急に。

 一夜にしてルーゼル化し

強大な力を持ったことで-----。

 日頃の鬱積うっせきした気分からか。

 恨みからか

殺人、強盗事件が多発。

 全人口に占める割合からいえば

当初は数パーセントに満たなかったのだろうが。

 何せルーゼル化した者たちのやること。

 その被害たるや。

 次第にそれは数を増しているようだ。

 さらに刑務所等でも囚人が脱走。

 看守を殺害。

 ルーゼルにとり刑務所のおりなど

ないも同然。

 混乱はさらに広がりつつあった。

 「それに我々の調査したところ怪獣も」

 「はい。

 ルーゼルの力を使えば簡単でしたので-----。

 我国だけでも数百から数千体。

 世界中では数万はいるかと。

 それが-----地中に存在していると。

 判明-----しました」

 「判明しただけです。

 地下深くにいるモノについては-----」

 「やはり先生の心配していた通りに」

 「人々の理性を信頼した我々が-----」ボーレムも真っ青。

 「これではまさかの時に用意しておいた

ルーゼルを逆にヒトに戻す

逆DNA注入生物も-----

使ってよいモノかどうか」アーザ参謀総長。

 「ルーゼルによる暴動が治まっても

今度は万を超す怪獣により我々は」ナード。

 「やはり君の心配していた通りに。

 もっと慎重にすべきだった」ボーレム。

 枠沢はどうしようもない。

 「それで」枠沢。

 「すぐにでも解き放つつもりです」ナード。

 「しかし怪獣が」ボーレム。

 「それは-----イーレス(枠沢)先生とも

相談していたのですが-----。

 一部の者のみを宇宙へでも避難させておき

その上で散布すれば。

 逆DNA注入生物の寿命はひと月足らず。

 その間どこかに。

 そうすれば」ナード参謀。

 「なるほど。

 しかしその間-----怪獣は-----。

 どうするね」ボーレム。

 「それは-----」

 「どうしようもないわけか」

 「とにかく今は。 

 それしか」

 「しかし軍の内部でも

警察内でも暴動が。

 そのような状況でどうやって。

 避難する人々の人選はどうするね」ボーレム教授。

 「それは-----。

 暴動や殺人を犯すような輩なら、

我々の命令はもう聞かないでしょう。

 イーレス先生とも相談したのですが。

 先生は乗り気ではないご様子でしたが。

 我々のシュミレーションでは

それで十分だと」ナード。

 仲の悪かった国同士などは

既に戦争?状態。

 巨大化したルーゼル同士がBB線で。

 ラーグ星のルーゼル(リドニテス)は

防御力より攻撃力が優っている。

 ルーゼルのBB線を受けたルーゼルは-----。

 ひとたまりもない。

 中には地中に潜む怪獣めがけ

上空からBB線を撃ち込み

怪獣狩りを楽しむ輩も多数。

 周囲の被害もお構いなしに。

 「仕方ありませんか」ボーレム。

 「こんなに早く-----事態が推移するとは」枠沢も。

 少なくとも数週は大丈夫だと踏んでいたのだが-----。

 「はい。我々も-----。

 これでは手の打ちようも」

 逆DNA注入生物の入った容器に

時限開閉装置をセットする。

 それを市内数か所に。

 一か所では不安もある。

 「行きましょう」

 枠沢たちは一時宇宙へ。

 大統領に従い

宇宙へと避難したものはごくわずかだった。

 彼らは逆DNA注入生物の事は一切知らない。

 教えられてはいないはず。

 他の者たちはタガが完全に外れてしまっていた。

 宇宙から枠沢はその様子を。

 核ミサイルも発射された。

 「こんな事が」大統領。

 「あれではDNA注入生物も、

逆DNA注入生物も」ボーレム。

 DNA注入生物はあくまで第二周期。

 第五周期や金属周期にすれば

どこへでも入り込んで

シェルターなど意味がなくなるため

そうしたのだ。

 逆DNA注入生物は金属周期だ。

 しかし核には耐えられないだろう。

 あまり強くは造っていない。

 あまり強く造り過ぎると

生き残った場合。

 それを懸念したためだ。

 「それが狙いでしょう」枠沢。

 逆DNA注入生物を持っているのはミルド国のみ。

 他国に持たせると-----。

 その情報は他国には知られてはいないはず-----

なのだが-----。

 何せこの国の情報管理は。

 「それともルーゼルになる前に

相手国の人口を減らしておくという-----

考えか」参謀総長。

 「どうして」ボーレム。

 「そうすれば後々戦いを有利に」

 「何のために」ボーレム。

 「もちろん。

 世界征服ですか」

 ミルド国へも核ミサイルが次々と。

 その報復に相手国へも。

 それも一か国へではなく

複数の国へ。

 「クソー。

 あいつら。

 -----」兵士たちも。

 「あそこは私の生まれ育った街だ」

 家族もそこに居るのだろう。

 核の炎は-----ラーグ星全体を。

 「ルーゼル化していれば

何とかなるが」兵士たち。

 その時。

 BB線が枠沢たちを襲った。

 兵士たちが白熱化。

 溶け崩れる。

 そこにはズーグン国の兵士たち数千が。

 「貴様ら-----」アーザ参謀総長。

 ミルド兵たちもBB線を。 

 宇宙でも戦闘は拡大していった。

 枠沢は、ボーレムはその状況を。

 「どうしてこんな事に」ボーレム。

 枠沢も真っ青。

 「やはり-----人を急にルーゼル化するのは-----。

 やはりルーゼルは。

 ルーゼルとして生まれ、

育ったものしかダメなのか」ボーレム。

 すでに惑星ラーグは核の炎に。

 ルーゼル同士の戦いにより。

 すでにルーゼル化していた者たちは

逃げ惑い、

あるいは戦い-----。

 まだ人であった者たちは-----。

 あの状況では。

 逆DNA注入生物もあの核の炎の中では

全滅してしまっているだろう。

 その時。

 BB線が枠沢たちを襲った。

 ボーレムが溶け崩れる。

 「ボーレム教授」

 枠沢にもどうしようもなかった。

 枠沢は-----の内に。

 一人地球へと戻った。



        完

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