マイナス1-06
枠沢は地球にいた。
大学での講義を終え
研究室へ。
助手たちの指導もこなしている。
そして遅い帰宅。
洞窟内へ。
ここでの研究もある。
ラーグ星の方へは週末にでも行くつもりで-----。
ラーグ星上空に浮かべた
生物探査機からのデーターを、映像を-----。
何気なしに見て-----。
アッとうなった。
「怪獣。
そんな」
しかし何度確かめても-----。
「怪獣は造らないように
あれほど各国ともに申し合わせていたのに-----。
どういう事だ。
いったいどこの国が。
しかも怪獣は一体だけではないようだ。
枠沢は慌てて新しく開発した、
数日前に完成したばかりの探査機を。
それの入ったマイクロチューブを開けた。
特殊なガンマー線スペクトルをあてる。
数分で、一つの細胞にすぎなかったそれは
形をなし、亜空間へと。
ラーグ星へと飛び立った。
その数は十数個。
これを使えば地中や海中にいる
怪獣も発見できるはず。
もし良からぬ研究をしている施設でもあれば
それも-----何とか。
枠沢自身。
そのような噂を耳にして
不安になりそれを確かめるために造ったのだ。
深いところにいる怪獣はまだわからないが、
ある程度の大きさに成長し
地中の浅いところにいる怪獣ならば
これで発見できるはず。
データーが入り出した。
「ウワッ!
これは」
各国とも-----。
それも複数が-----
地中、海中に潜み
成長を待っている。
「しまった。
あれだけ注意しておいたのに-----」
もっと早くこれが完成していれば
防げたものを。
枠沢は取るモノも取りあえず
ラーグ星へと向かった。