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戦闘論(仮)  作者: 如月 恭二
9/17

武器愛好家の慟哭

熱い風評被害に在った武器達の為に、筆者が現れた。

殺戮を行う決意を引っ提げて──。


*製品版では全文が掲載されます。

 諸君、私は武器が好きだ。

 透き通る白刃、陽の光を反射し佇む姿は特に良いものだ。乱戦において振るわれる荒々しさ、差しでの勝負における静けさ。そう言う姿全てが好きだ。


 ──諸君、私は武器が好きだ!


 だが、私は悲しい。

 昨今となっては“武器は悪いもの”という風評が付いて回るようになった。私とて武器が如何なるものか承知している。

 御神体、護身用等と言われようと、人を害しうるものの総称。それが武器というもの。如何な大義名分が在ろうと、それ自体が持つ意味を変えることは叶わない。

 そう、そもそも武器とは人殺しの道具だ。


 ここでひとつ考えて欲しい。

 武器が、それ単一で人を害するのか。


 ──答えは、否だ。

 “道具”というものは、“人”が扱わねば人殺しの道具たりえない。銃把(じゅうは)を握る者無くしては、発砲できないことと同じだ。


 悲しいことだが、報道が起きる度に武器が悪いという風に評されることが多い。ナイフや包丁、果ては日本刀や模造刀にガス銃。

 本質的なことを見れば、武器が悪いのではない。

 それを扱う人間の心に影響されている。


 「カッとなってやった。殺す気はなかった」


 私に言わせれば、“それ”を使っておいて殺す気はなかったとは一体どういう了見だ、ということだ。

 最近は確かに武器その物は忌避される傾向にあるが、同時に鑑賞用としてだけでなく美術品としても注目を浴びるものだ。ゲーム等にも擬人化した刀剣が現れることからもお察しかと思うが、そう言う時代の流れかも知れない。先人達も喜び、そして(色々な意味で)卒倒すること請け合いであろう。


 しかし、刀剣、ナイフ、そして銃砲の佇まいは非常に美しい。或いは、その影に潜む命の儚さをそれとなく感じ取っているのかも知れない。

 ──そう思うと、より美しく見えることだろう。

 光と闇は表裏一体だからだろうか。


 事件に武器が使われるのは、しかし何も本格的武器ではないと思う。某県某所で起きた同級生殺害事件。これにはカッターナイフが武器として用いられている。

 大体、武器に使用することのないものは身の回りに溢れている。鋏やワイヤー、延長コード、包丁などは好例だろう。

 ナイフや刀などの本格的な武器は、そもそも銃刀法で禁止されている(確か、刃渡り8cm以上が違反に改定されたような気がする……。因みに、一般的なサバイバルナイフの刃渡りが一尺程度。これを持ち歩けば余裕で逮捕されることだろう)。


 そもそも、人を殺傷するような、一見武器に見えないものが多すぎて列挙しきれないと思う。花瓶や六法全書、缶ジュースやスパナ……既にこれだけ在るのだから、殺傷可能な(武器に見えない)武器となると、やはり挙げきれない。

 人間は頸椎破壊や頭蓋骨陥没すると不味いが、そう言う物品がそもそも多すぎる。鈍器ならそこらに転がっている。


 こうして見ると、本格的な武器を用いるものは、行動力は高いが阿呆な連中ということになる。銃刀法で量刑増大させているのだからお笑いだ。

 しかし、私は武器が不憫で堪らない。

 法規(ルール)を守れない一部の為に武器が貶されるなど、在ってはならない。それは美術品を貶すのと同義だ。

 

 ということで、前回は剣術のほんの触りをやった訳だが、剣術から少し脱線させようと思う。

 次回からは、ナイフに関する蘊蓄(うんちく)を語っていきたいと思う。


 今回は短いがこれを以て幕引きとさせて頂く。

相変わらずの嘘予告ですね……これは酷い(汗)

あ、次回はナイフについて語るらしいですよ?


何でも、ナイフマガジンを探して回っては購読しているようで。特に、最近はゆっくり読む時間が無くて嘆き悲しんでますね(うわキモい)


十冊以上はまず間違いなく買ってるので、多少は語れるかと思います。

(ダマスカス鋼がどうとか、蛤刃がどうとか言ってましたね、そう言えば)

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