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戦闘論(仮)  作者: 如月 恭二
7/17

戦闘における能力

如月の独白にも似た空間へようこそ‼

異端ノ魔剣士は少々お待ちを(汗)

 さて、ここまで様々語っては来たが、重要項目を挙げていない気がした。

 前回、やれ敏捷性が、やれ筋力だのと断片的に話したと思う。筆者は割りと数字上での強さに忌避傾向があるが、ここで少し能力値的なことに触れていこうと思う。

 忌避しているにも関わらず、何故数字での強さを語ろうと言うのか。まず、数値化したところで真の強さは分からないと思う。

 結局、個体それぞれの力量や経験、本領(ホームグラウンド)ならばということからも分かるが、戦闘とは数値化できない部分がある。


 乾燥地帯や砂上での戦闘を例に挙げるが、これらは非常に足場が悪い。いっそ戦闘においては最悪と言い切っていいだろう。武器すら満足に振るえないだろうし、砂などに足を取られて転倒すれば絶体絶命だ。

 数値化……できないこともないが、常に不測の事態を想定すれば数値化などという小さなものでは測りきれないと思う。

 それこそ、相手の剣閃の軌跡など、常に同じ場所を通るものではない。髪の毛数本分の違いが勝負を左右することもあるのだ。


 剣の道とは、それ(すなわ)ち“読み”にあり。


 ──そう言われるほど、読みは肝要なのだ。


 だが、それは相手の動きや筋肉の働き具合などから一手を見抜く高等技術である。

 某村の出身である武蔵氏も言っているが、『見るともなく、全体を見る』はそこに起因するものだ。


 ……本筋に戻すが、不確定要素を数値化するのはできない訳ではない。


 例えば、TRPGなどで戦闘シーンに入った場合、足場が悪いなどの悪条件があればマイナス方面の補正を受ける。

 奇襲により回避不能、回避は可能だが困難など、そこはまた人や状況に依るが。

 S.Wのシステムは未経験故分からないが、アリアンならばダイスをひとつ減らすなどして対応することだろうか。目標値を高くするなど、様々な処理があげられるだろう。


 前回より適応するが、上記事項が砂上での戦闘を想定した上でとするなら。

 ──砂上などが本領の相手がやはり格段に有利となる(マイナス補正なしにつき)。



 しかし、数値化や評価などをすると、分かりやすいというメリットがある。

 (どこぞの民族は、強さを数値化できる機械を所持していてだな……私としては、どんな構造なのか非常に興味深い)

 そうだな、五段階評価で査定するとしよう。

 等級は……甲乙丙丁(こうおつへいてい)が望ましいが、四段階となる為、アルファベットで表そう。


 A.B.C.D.Eの五段階だ。

 最高峰、優秀、平凡、平均以下、赤点……といったところか。因みにラノベ主人公に“恋愛”の能力値があるなら、確実に“E”評価が下ると私は思うのだが(笑)

 (実際のところ、SランクやEXランクを含めて十の項目を考えたが、これの方が単純明快で分りやすい。評価水準の適応も困難な為の処理である。……誠に遺憾である)


 そして、上のアルファベットはただの評価水準である。

 筆者が『戦闘における必須項目だ』と思ったものを六つあげてみた。これはどうかという意見も、或いは在るだろう。賛同しかねる箇所も在るだろうが、それでも賛同して貰えれば幸いだ。


 ①筋力……読んで字の如く、筋肉の力。敏捷性、得物の扱いや格闘戦、頑健。そして耐久性等々、ほぼ全てに関わる項目。身体は資本だということの好例。因みに、A評価の説明は『筋肉モリモリマッチョマンの変態』一択だと思う。


 ②敏捷性……素早さを表す項目。鈍足だと袋叩きに遭いかねない為、割りと重要。筋力が低ければ、往々にして低くなりがちである。高いと戦闘シーンが面白くなる項目でもある。盗賊、暗殺者などは高水準評価の能力(主に撤収時)。


 ③体力……言わずと知れた項目。病弱かそうでないかなど、肉体の頑健度合いを表す項目。筋力と相関にあたる。頑健であれば戦闘時の負傷や毒も、ある程度は耐えられる(解毒とはまた別──当然)。


 ④精神力……魔法使いなら重要であり、必須項目。剣士にとっても、継戦能力や士気などに関わる重要項目。魔力にも直結すると思われる能力であり、やはり魔法使いにも継戦能力などその他多方面に影響を及ぼす。(魔力は格段に低いが、大魔法を修得しているとかな……)


 ⑤持久力……継戦能力に関わる能力。これが低いと、まず戦えない。肉体的、精神的に疲弊する戦闘においての必須項目。得物の取り回しなどにも多大な影響がある。


 ⑥知覚……警戒、攻撃、防御、そして反射神経などに関わる。頭脳戦においても有用。この場においては直感なども含む。皮肉技能にも影響がある。(だが、そこは作者のセンスなどが絡む……おっと、誰か来たようだ──アッーー‼)


 これらの技能や能力など、細分化しなくとも粗方決めておくと設定も固まりそうである。

 戦闘とは関係ないが、ひとつここで紹介しようと思う。キャラの個性だ。少し突飛な設定を敢えて挙げてみる。参考になれば幸いだ。


 ①頭の悪い医者(鉗子(かんし)をメスと間違って使用。病名が分からないなど)

 ②膝に矢を受けた元兵士(軍役だったのに敏捷性が低い)

 ③知能こそ高いが紙一重の行動をとる戦士(冒険者で戦士なのに白昼堂々強盗をしようとする──教会の眼前で、修道女相手に。おい、サタスペでやれよ……)

 


 さて、数値化について触れてみたものの……どうだろうか。

 実際数値化にはよく思っていないというのは、私の本心だ。


 ──勝負は下駄を履くまで分からない。


 言い得て妙だと思う。

 剣を交え、拳を交え、体捌(たいさば)きを目にするまでは、相手のことなぞ分かる筈もない。それは、対話するまで相手の思惑が分からないことにも似ている。

 対面して見なければ、立ち合って見なければ分からない。至極当然のことだと思う。

 呼吸に想い、正に己の全てを投げ出してぶつかり合う。そこに立場や主義主張が入る余地はない。

 全体を見るとは、或いは相手の事すらをも指すのではないか。


 真剣同士で立ち合った、古の剣士達──。

 彼らはある意味でお互いをよく知り、そして散っていったのではなかろうか。

 ──私は、そう考える。


 ただ、強さの指標として評価を下すのは悪くない試みだと思う。

 但し、あまりそれに執心すると足元を(すく)われかねないだろう。そのことを……努々忘れないで頂きたい。

最初は軽い気持ちでした。

筆を進め、思いを巡らせる内に帰着したのがこの終わりです。


強さは数字や評価だけで変わるものじゃない──その一心だったのですが、いつの間にか火が着きましたね(苦笑)


楽しめたのなら、私は嬉しいです。

ただ……何でしょうね。今更ですがこれは私個人の意見です……なので、突っぱねても大丈夫です(笑)


(オンゲでストイック呼ばわりされた者の末路とでも思って下されば……)

↑マジです(爆)

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