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戦闘論(仮)  作者: 如月 恭二
2/17

昨今の作品における戦闘

 最近は、様々な作品が書籍となり、世に出回っている。

 ライトノベルは勿論、多種多様なジャンルから出版される。時代物から、異世界テンプレート、果ては恋愛、SFなどなど……。


 私は、戦闘狂であり、戦闘行為が大好きだ。強敵と鎬を削る、正に手に汗握るようなものが望ましい。

 だが、由々しきことに戦闘というものは中々お目に掛かれない。


 先に断っておくと私は何も、ライトノベルを馬鹿にしたり、批判するわけではないことをここに宣言しよう。

 最近の作品で、戦闘は割りと省略化されているように映るのは私だけだろうか。有名どころを取るなら、某ハイスクールのハーレムものか。

 かの作品の名誉の為に言っておくが、あれは実に読みやすい。小説というものの立ち位置を大きく変えた作品であるとも思う。某憂鬱も同じようなところか。

 物語に親しみを持ちやすくした、(私が言うのも烏滸がましいが)素晴らしい作品だ。


 学園もの、ファンタジーもの、異世界もの。そして、戦記ものなどでは戦闘というものはズバリ“華”だ。いっそ、一番の見せ場だと言ってもいい。


 だが、時として戦闘行為は省略されている箇所が大きくなる。

 この辺りは、仕方がないという想いもある。


 何故なら、本格的な小説とライトノベルなどのキャラクター小説とでは、やはり違いが生じてしまう。

 売りにするものが違う訳だ。

 例えば、ライトノベルでは……。


 「詠唱が終わり、○○の手に火球が生成される。紅蓮に燃える炎が渦を巻いて踊る。彼は躊躇うことなくそれを放った」


 として、キャラクターの思惑やらを後に持ってくる。これは読みやすい……が、同時に物足りなくも思う。

 私であれば、


 「朗々たる詠唱が始まる。さして大きくもない声は不思議とよく通った。澄んだ歌声にも似たそれが程なくして終わると、彼の手には火が生成された。火種程度のものだったそれは、創造者の魔力を吸って膨れ上がり火球となる。逆巻く炎が渦を形成し、全てを飲み込まんばかりに燃え盛る。○○は怨敵を見据え、それを躊躇なく放った」


 ……とする。

 何というか、折角の見せ場を何故、数行程度で済ませてしまうのか。そこが納得行かない。

 流石に中盤でこんな描写を挟まれると、うんざりしてしまうかも知れない。だが、終盤戦の見せ場で少しくどいくらいの描写を差し挟み、キャラクターの感情などを織り交ぜれば覿面(てきめん)だろう。


 そして、こうして描写するのは良いが、終盤戦でもたついても居られない。逐一このように描写を入れられては堪らない。

 だからこその取捨選択だ。

 この辺りは私もかなり苦心する。


 終盤戦であっても、戦闘の状況がまだ序ノ口である場合、


 「○○が、△△の間合いに斬り込む。勢いそのままに横薙ぎ。そこで○○が返す刀で更に一閃。△△はいずれも受け流し、状況は膠着状態に落ち着く。数合打ち合った後、互いの間合いを如何に侵すか、先の取り合いが始まった。──そう。勝負はまだ、これからなのだ」


 このように、ある程度明確に描写をして、長くなるものを省略すればスマートかつ重厚に仕上がることだろう。

 また、これは上級者になるが、巧い人はこれに加えて人物の状態を描く。

 私なら、得物を握る手が汗ばむだとか、互いの呼吸が聴こえるだとか、様々なことを差し挟むだろう。先述の通り、感情を入れたり、心理描写を入れるなら私は喜んで飛び付き、読み(ふけ)ること請け合いだ。

 読者諸君もきっと新鮮だと思うだろう。


 さて、少しばかり脱線しかけているかと思う。

 ここで話を元に戻すが、ライトノベルでは時々最終局面の戦闘が短く、幾らかの作品で不満に思ったことがある。ハーレム、チートは大いに結構だが、見せ場である戦闘がそれでは白けてしまう。


 強制をする訳ではないが、『こういう見方もある。俺も、(私も)少しやってみよう』と思って頂けたなら私は大満足だ。

 

 戦闘とは、見せ場であり、アクションや刑事物、ファンタジー等では最早欠かせないものだ。是非、戦闘描写を濃く、熱くして頂きたい。いや、熱くしようではないか。



 尚、武術書を読んで、その動きを取り入れると作品に厚みが増すだろう。武装したものの外観、手入れなどの様子を挟むと一層楽しくなるだろう。

 後々触れていくが、ここでは遺憾ながら割愛する。


 余談ではあるが、私は戦闘も好きだが食事も好きだ。

 シンプルかつ野趣溢れる食事などは憧れである。

 生きているということを本当に喜ばしく思う。

 戦闘描写も良いが、余力があれば食事に目を向けては如何(いかが)だろう。

 恐らく、より楽しくなることだろう。そして、一番大事なことだが作品に厚みがより増すことだろう。


 これを以て、今回はここまでとする。また、次のお話でお会いしよう。

私は馬鈴薯やベーコン、肉の腸詰めが好きだ。

玉ねぎのスープなどは垂涎ものである。


戦闘も良いが、調理、食事の味などを含めると面白い。

飯テロは大好きなんだ(笑)

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