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戦闘論(仮)  作者: 如月 恭二
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近接武器 刀剣編 壱

バトルジャンキーこと如月恭二、久々に推して参る!

おさらいとなってしまったのは、詮方なきこと。

故に、次へと繋げる形をとらんとしたわけだ。

 戦闘好きな諸君。久方振りである。

 ──私だ。

 ナイフ、刀剣、銃火器をこよなく愛する戦闘狂(バトルジャンキー)こと、如月恭二である。

 時に諸君。何故武器は近接武器から遠距離武器へと変遷したかご存じだろうか。

 答えは単純、罪悪感や嫌悪感を軽減できるからだ。誰しも、人が人を殺すということには忌避感や、抵抗がある。

 親兄弟、親類縁者がいるということで恐怖も感じるだろう。


 例えばダークファンタジーで、徐々に人の道から外れる狂戦士のシナリオがあるとする。だが、一線を越える寸前には凄まじい葛藤がある。

 理性で押しとどまらせる、言わばタガになる訳だ。

 しかし、ここまで書いたのはあくまでも対象が身近で、それも至近距離で死んでいくことを前提とした話だ。

 想像してみて欲しいが、刀剣で人を斬るのと、銃火器で心臓ないしは頭部を撃ち抜くのとではどちらがいいだろうか。

 私ならば後者を選ぶ。何故なら刀剣の類で急所を捉えきれない場合、相手の苦痛を増大させかねない。そして恐怖や後悔を感じる。連鎖的に動揺が走り、一瞬の硬直に直結。それこそが致命的な隙に繋がる。


 何より、銃というものはあくまで“発射装置”である。

 人間はそれを補助し、“狙って撃つ”という行動だけで済む。

 その時、或いはこう思わないだろうか、


 ──悪く思うなよ……。

 ──俺は悪くない。


 ……と。

 恐ろしくはあるが、心を守る為に人間は正当化するような思考をする。そうでなければ──いや、そうであっても人は心に傷を負う。

 前線で戦う兵士や、対象から最も離れているだろう狙撃手すらもがPTSD(心的外傷後ストレス)を患うのは、そう言ったことに起因する。

 もっとも、“安全かつ確実に仕留める”という本質もあるということを留めておいて欲しい。何処まで行こうが、武器は武器(人殺しの道具)ということに何ら変わらないのだからな。


 さて、今回は近接武器の中でも、刀剣について触れようかと思う。

 ファンタジー作品では、最早お馴染みだな。後は近接武器となると槍だとか斧槍(ハルバード)などか。因みに、槍と斧槍は重心の違いで、斧槍の方が修得難度は高いらしい。

 斧が武器として採用されている物語はあまり見ないが、恐らくは「斧=山賊」というイメージが定着しているからなのだろうか。とても、とまでは行かずとも少々気掛かりだな。


 さて、まず刀剣は文字通り“刀と剣”である。

 何を今更と思うやも知れんが、そもそも刀と剣の特性はまるで違う。恐らく区別という意味合いがあるのではないかと思う。とは言え、大元を辿(たど)れば同じものであることには変わりない。あくまで区別という範疇(はんちゅう)なのだろう。

 簡単に書くと以下のようになる。


 ○刀

 切っ先が丸みを帯びている。

 物にもよるが刀身が反り返っている物もある。その形状は“切り裂く”ということに特化しており、こと切れ味においては剣に優る。中国の青竜刀を見てもらえば分かると思うが、重心は切っ先付近であり、このことが切断に寄与していると思われる。また、形状の仕様から刺突に不向きであることが多い。尚、この場合の“不向き”とは、“出来なくはないが決定打足り得ない”ことを想定してのものである。


 例外的に刀身が直線になっているものに、“ファルシオン”というものがある。とは言え、切っ先はやはり丸みがある。



 追伸

 また、刀の中でも、日本刀は特殊な部類に入るのだろうか。なんと、切断に刺突と双方において優れており、刀剣のハイブリッド的存在とも言えよう。熟達すれば(和洋問わず)甲冑を貫徹さえするし、両断も可能だろう。以上の事から、日本刀もはまったく以て恐ろしい武器であることが知れようと思う。



 ○剣

 切っ先が角錐(かくすい)状になっており、刀身は直線を描く。多くの場合、切っ先は鋭角であり、特に“突き刺す”ことに秀でる。

 多くのファンタジー作品で剣を指す場合、主にこちらになると思われる。

 刺突に秀でるとは言うものの、切断することも可能。甲冑を断斬することも場合によってはあり得る。

 MMORPGなどでの“ロングソード”を見てもらえば分かると思うが、刀身から垂直に張り出した(つば)が特徴。

 因みに、どうやら“バスタード・ソード(全長115~140cm前後)”が刺突、切断両用らしい。斬ることに適した剣が、ゲルマン系。突くことに適した剣をラテン系、としていた為である。

 この剣は、その中でも双方こなすことが出来る為、「雑種・私生児」という意味合いの“バスタード”を冠するようになったとも。


 一方のロングソードはというと、主だった武装であると同時に神聖な武器とも見なされていたようだ。

 一見したところ、十字架に見えなくもない。あくまでもキリスト教徒の騎士からみたところではあるが。

 騎士叙任の際の儀礼用武器としても有名。歴史の教科書に地味ながらも載っていたのを如月はよく覚えている。


 さて、長々と語ったがまだ序ノ口だ。

 更に此処から各武器の特徴やら、二刀流──所謂双剣についても触れる。長くなりそうなので、戦闘論初の分割投稿となることを許して頂きたい。

 活動報告でも記したが、フランベルジェについても言及するつもりである。


 ……なに、レーヴァテイン? ティルフィング?

 終末戦争だか、所有者絶対殺すマンだか知らんが、それは語らないでおこう。

 何より私がキャラに魔剣を振る動きをさせようとしたら、(そのキャラが物理的に)大惨事になってしまう。

 いずれにしても、その内させるだろうが賛否両論ありそうだからな。

 私とて中二は大好物だが、私にとってのクールが他の者にも通ずるクールではないなどよくあることだ。


 包み隠さず言うと、魔剣遣いを描く。

 その結果として主人公の頭が可笑しくなって死んでも、その落ちには何一つ感じるものなどないのはその最たる例か。

 あれだな、敵討ちに意気揚々と突撃を敢行するも、敢えなく皆仲良しこよしで棺桶行きになるような、そんな感じに近い。


 ……ふむ。

 つい熱くなってしまった。この悪癖ばかりは治りそうもない……まったく困ったものだな。

 では、次回、『近接武器 弐(予定)』にてお会いしよう。

次は、武器の特徴などをあげる。

これをやれ、というのも受け付けてはいるが……果たして?

ああ、二刀流にも触れるとしよう。

最近の双剣の理念も分からなくはないがな、少々本気で語るつもりである。


クソマンチの本領発揮。

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