ナイフについて
拳銃とナイフどちらかを取るなら、ナイフを取る。
使える幅が広く、手入れさえしていれば半永久的に使用できるからだ。
ぶっちゃけ、拳銃は心得と経験が無ければろくすっぽ当てられないし、弾切れで隙を晒すのがオチだ(筆者は心得はある)。
ただ、欲を言えば両方欲しい。
取り回しがいい武器種が二挺。これは鉄壁だ。
あ、狙撃銃はボルトアクションで頼む。
セミオートは信用ならん。
そもそもの信頼性と、精度が段違いだ。
レミントンM700なら最高だな。
近接戦において、ナイフは頼りになる武器種だ。
一見刃渡りが短く、頼りないようにも見えるが、短い刀身にも関わらず頑丈で切れ味も高い。兵士の格闘戦にも用いられていることからも、それは見えてくることだろう。
軍用ものはファイティングナイフとも呼称されている。
尚、戦闘目的であるため、刀身が二〇cm以上のものが多い。大体は一尺前後とみて良いだろう。
ここでは、ナイフについて語っていくつもりだ。聞いて(?)いただければ幸いだ。
そもそもナイフの始まりは、石器時代にまで遡る。打製石器、摩製石器と聞けば覚えておいでの方も居るかと思う。動植物の解体、釣針などの道具作製から肉食獣からの護身用等と多岐にわたる用途がある。
現代でも、軍納入されているし、マタギや猟師が解体用などに使用している。
さて、早速だがナイフの分類を少し簡単にあげようかと思う。一部混同されていてややこしいと思われることだろう。筆者の分かる範囲でお伝えしよう。
①シースナイフ
鞘と対になるナイフが大体これに当てはまる。ボウイナイフが好例とされており、肉厚で一尺前後の刀身と、頼もしい外観。一方、狩猟用として普及もしている。堅牢な造りで、耐久性が高い。取り回しに頑丈さが求められる場合は、この造りになっている。
ファイティングナイフ(所謂軍用ものなど)もこれに相当する。ボウイナイフが特に肉厚な刀身を誇るだけだと思われる。スキナーナイフ(主に解体用などに用いるもののこと)と呼ばれるものもあり、多種多様。
余談だが、鞘は革製が多く見映えする。
②マチェット(マチェーテ)
主に草木を取り払う目的で使用される鉈の一種。尚、使い手の疲労軽減の為に、柔らかく刀身が薄い造りのものがこれに当たる。刀身の厚さ三mm程度と言えば分かるだろうか。チタン製のものも在るらしいが、実際にそんな高価なものが実用とされることはない(チタンは高い上に貴重だから)。
……とは言え、殺傷能力が高い為、取り扱い注意!
③包丁
言わずと知れた、我らが包丁(笑)
これも立派なナイフのひとつである。調理用に特化していることから、解体用や鎌などのナイフと同様に“働く刃物”として認知されている。
ナイフSHOWでは、コレクターなどの間で、ベンチメイドやハンドメイドの特注品などが人気。特に鍛造で多層鋼のものは美しく在るので一層人気が高い。グリップ(ハンドルとも)も材木から選ぶなど、独創性豊かで野趣溢れる作品がある。ナイフ好きなら目移り間違いなし!
④バタフライナイフ
社会現象にもなり、折り畳み式のツールとして普及したナイフ。アクションが有名で、ストリートギャングないしはモラトリアムボーイズが所持していることが多い。
基本的には、戦闘に向かない。道具としての側面が強い。手入れさえしていれば、鉛筆研ぎやリンゴの皮剥きが可能など、非常に便利な道具。
因みに、某県女性教師刺殺事件で、一躍問題児の所持品としても有名となった。
⑤鉈、山刀
ほぼ同義である為、此処では同じものとして扱う。
お分かりかと思うが、マチェットと同じようなものである。しかし、あちらは刀身が薄い為、本項では別物として扱うこととしている。
マチェット同様、草木を取り払う目的と、こちらは耐久性などを活かして薪割りや伐採などに使用される。剣鉈というものもあり、これもこちらに入るかと思われる。(剣鉈とは文字通り、剣と鉈の合の子のようなもの)
⑥ダガー(ダガーナイフ)
シースナイフと同様、刀身が割りと長いものがある。ただし、短いものもあり、その辺りは用途毎になるだろう。
両刃の直剣をそのままナイフに押し込めたような外観。
鞘があるものもあり、これもシースナイフ同様見映えのする逸品となる。装飾も凝る傾向にあり、着目点のひとつ。お買い得ポイントとなるだろう(ナイフのジャケ買いとはこれ如何に……)。
お察しの通り、刺すことには特に向いている。
いいか、刺すなよ──絶対だぞ!?
投擲に向いていることもあるので、創作においてはよく使われるものでもある(両刃の為、上手くやれば非常に突き刺さり易い)。
⑦ククリ(ククリナイフ)
某ハードボイルド漫画で、中国人女性が振り回している曲刀を思い浮かべれば分かりやすいだろう。“く”の字型の刀身を持ち、先端に重心があるため切断に長ける。投擲にも向いているために、投げての使用も可。刀身は長めで、ナイフというよりは刀の部類に近い。
某県における小学生殺害事件が元で、警察が認める危険武器種とされる(その他、危険武器種を販売している店舗が全国で1500箇所あることも判明。この中に、ククリも販売している店舗が在るらしい)。
⑧カランビットナイフ
東南アジア発祥の武術、シラット(護身術の流れを組んでおり、ある意味簡易太極拳ともとれる……らしい)にて使用されるナイフ。女性の護身用として、髪に隠しているらしい。実際小型で、三寸程度の刃渡りで、鎌のような形状をしている。
某世界蛇のアニメでも視るように、急所を的確に狙う技術が要求される。主に首を狙うか、目を狙うかだろう。
デリンジャー(小型護身用拳銃。ものに依っては.45ACP使用。大抵は二連装弾式。リンカーン暗殺で有名)にも似た気風がある。
最早御守りの類に入る武器種。
⑨スペツナズナイフ
ダガーナイフの刀身を射出するという、まったく以てけしからん、実用性に疑いありの奇天烈な武器。
射出速度は早いが、打倒力に欠け、持続戦闘能力に難がある(固いスプリングを戻さなければならず、刃は一本の為)。奇襲用としてはまずまずだが、前述の通り打倒力があまりに低いため、やはり武器としては欠陥品。
旧ソ連時代の部隊、《スペツナズ》が使用していたとされるが詳細不明。
尚、ナイフカテゴリーにも関わらず安全装置が付随していた(暴発予防である)。
さあ、ここまで話した(?)が、もうひとつ紹介しよう。
昨今のナイフというものは非常に面白い。また、日々進化している。
「ナイフが新しい?」……等と侮るなかれ。
最近では、日本刀をモデルにしたナイフが出回るという。ただ日本刀をモデルとするのではなく、刃紋まで再現されているのだから、その美しさが想像できよう。
──直刃、乱れ刃等様々だ。
スキナーとしても、調理用としても使用可能な逸品に仕上がるから驚きだ。ナイフの頑丈さと、日本刀が持つ切れ味の高さと美しさがマッチして、鑑賞用としてもリピーターが多いらしい。
それもただ新しいものに取り掛かるのではなく、伝統的な製法、デザインを踏襲した上で出来上がっていくのだ。
ナイフ作りは奥が深い。
古きを知らねば、新しいものは生まれない。真の意味での伝統とは、或いは日々進歩していくものの中に内包されるものなのかも知れない。
尚、この切れ味の高さを活かす為に、蛤刃が採用されることもある。
鎬と刃の間が、さながら蛤のように膨らんでいる形状のことを蛤刃という。……刀を断面図で見ると分かりやすいだろうか。
余談になるが、強度を高める目的で、日本刀などの刃が厚い刃物の刃を少し丸めて研ぐことで蛤刃となる(旧日本軍が突貫や玉砕する際にこれを行ったらしい)。
対象との摩擦が少なくなることで、深く食い込むメリットがある。加えて刃の損耗も抑えられることから、採用される節がある(ただし、デメリットとして、薄刃のものに比べ切れ味はやはり劣る)。
もうひとつご紹介しよう。
ナイフは、使う鋼材によっても見た目が変わる。
有名なものは、ダマスカス鋼だろう。
これは、古代インドにて製法が確立されていた、《ウーツ鋼》の別称だ。
しかし、ウーツ鋼の製造法は失われた技術である(作ることは出来ても品質は低い)。
今日で出回るナイフにおけるダマスカス鋼だが、これは異種の金属を積層鍛錬したものに当たる。これも、ダマスカス鋼と呼ばれているのだ(ウーツ鋼ではないが)。
しかし、組み合わせる金属に依っては優秀だ。
ダマスカス鋼は、上記の通りだとあまり印象がよくないだろうが、非常に美しい刀身を見せる。
細かい木目のような模様が走り、不思議な見た目とも取れるのだ。
皆も是非、一度ナイフマガジンを手に取ってみると良いだろう。きっと、奥深い世界に引き込まれること請け合いだ。
簡単ではあるがナイフについて色々と語ってきた。さて、いかがだっただろうか。参考になればありがたい限りだ。
武器は、けして悪いものではないと思って頂ければ、尚嬉しく思う。
それでは、そろそろ失礼させて頂こう。
また次回、剣の触りにてお会いしよう。
前書きが既に戦闘狂思考全開。
そして拘り方が酷い。
尚、ナイフならファイティングナイフがボウイナイフが欲しい(笑)
近接武器は近接武器で、きちんと強みがあるからだ。
軟弱で鈍刀とか、そんな武器は粗悪品評価待ったなし(苦笑)