code02
テーマカラーはパステルピンク。とっても可愛らしいことに異論はない。
丸襟にも見えそうで見えない鉄壁のミニスカートにも縁にはフリルがふんだんに使われている。ミニスカの下はニーソな辺りが通だ。
可愛いは正義。絶対領域も正義。だけれども。
「これぞ魔女っ娘の完成ニャン!」
「ちょっとぉぉぉぉぉ!!?」
視点がいつもより10cm以上違う。声は普段よりも高い。
悲しいかな。叫んだ悲鳴は思春期の愛らしい女の子のものだった。その中身は歴とした年齢イコール彼女以内歴のアラサー男であるというのに。
「説明するニャン! このマギステッキ【アフラ】には所有者を登録する機能がついてるニャン。その登録された所有者がコードを唱えることで声紋が、ボタンを押すことで指紋がチェックされ、所有者本人であるとステッキに認識されて初めて【ザムザプログラム】が稼働、所有者は魔女っ娘にメタモルフォーゼ完了ニャン! これぞミーら【旗の次元】の科学力ニャン!」
「僕はボタン押してないし魔法の呪文も唱えてないんですけどぉ!!!」
「初回特典の仕様だニャン」
「元に戻してくださいぃぃ!!!」
「そんニャ! 猫背根暗髪長い不潔眼鏡やせっぽちの元の姿のアラサー男に戻りたいだニャンて! 魔女っ娘として可愛くきゃっきゃしてたほうが小さな女の子たちにも需要あるニャよ!?」
「大きいお友達にもだと思います! なんで僕の外見変える必要があるんですか! 他の人でやってくださいよ!」
「外見変えたのは可愛い女の子の方が画面的に許されるからニャン。OKが出たところで他次元からの来訪者【マラク】と戦うんだニャン! おぉ早速【劔の次元】からのマラクが来たニャン!時空間凍結するから被害は気にせずやっちゃえニャン」
「まさかの超展開! 僕喧嘩は弱いから無理です」
「そんなの関係ないニャ、マギステッキで解決ニャ。あれれ、君らみたいなのは魔女っ娘が大好物なんじゃないのかニャ?」
「僕はロボット派ですガンダモ愛ですジーク・ジ●ン!」
「魔女っ娘、いっきまーす!かニャン」