第1話
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これから私はこれまでの事を書きます。いわゆる、回顧録です。
目を開けるとすぐにここが木漏れ日だと分かりました。そして、自分が記憶喪失だと悟って叫びました。
多分、それがあったから私は「アリスさん」と出会ったのです。
アリスさんは私の前に立っていました。
陽の光を受けて、彼女の金髪が柔らかく輝いていました。深い藍色のロングコートが風に揺れ、肩にかけた赤茶色のショールが彼女の静かな存在感を際立たせていました。
「あなた、エターナルズだね。ついてきて」
そう言うとアリスさんはスタスタと歩き出しました。
とても速いように思ったので小走りになったのですが、意外なことにすぐに追いつきました。
「エターナルズというのはいわゆる、転移者の事。あなたにとっては衝撃だろうけど、私達は転移者なんだ」
「私はノラと言います。16歳で...そうじゃなくて記憶喪失で、えっと、そのぉ」
「たまにそういう人もいるけど大抵は元に戻るよ。あっ、私はアリス。名乗るが遅れてごめんね」
アリスさんは記憶喪失の話を深刻にとらえずに、ニコッと私に笑いかけました。
「そんなことないですよ。ところで、どこへ行くんですか」
言ってから、そんなことって何だろうと思いました。
「村役場に行くんだ。とりあえず、君には戸籍がいるだろう」
「戸籍...」私は呟きました。何もかも分からないのに、どうやって作るのだろう?私はぼんやりと考えました。深刻な事態なのに、なぜか安心していました。
それから、アリスさんはこの世界の基本的なこと-転移者がエターナルズと呼ばれる理由やエターナルズの能力のことを教えてくれました。アリスさんの声が木漏れ日のように、優しく響いていました。




