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ダンジョン完全攻略するまで終われない配信を始め早10年、配信を切れないことが発覚  作者: tanahiro2010


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5/17

003 掲示板、そして夢

【実況】我らが勇者、ダンジョン1001層を進撃中【異変もあるよ!】


198 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:11.11 ID:a8bcH2t4

なんか…動き止まった?


199 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:14.89 ID:7kLiPlTQ

フリーズ?配信バグった?


200 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:15.62 ID:QqM4fdT9

いや…まだ呼吸してるな。目開いてんのに瞬きしてないの怖すぎ


201 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:19.37 ID:Op1zDzYm

あの魔法陣、色おかしくね?

前は青だったのに、今くすんだ青黒っぽいんだけど


202 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:22.45 ID:gG9dVdUz

虚空記録層って魔術ヤバいんじゃなかったっけ?

脳焼けるとか言われてなかった?


203 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:24.30 ID:WL4sa8M5

「情報過多で死ぬかも」って本人前に言ってたやつじゃん

これ普通に危ないんじゃ……


204 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:30.01 ID:kx2He2Jp

おいおい10年見続けてきてこんな止まり方初めてだぞ

笑えねえ


205 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:33.48 ID:dd3pFoYp

配信画面のノイズ見える?端っこがチラついてる


206 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:35.71 ID:R5V1txb9

おれだけかと思ったけどほんとに画面歪んでるな


207 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:37.84 ID:F9Lk0zQe

やばいやばいやばい

主人公が硬直してるのにカメラ動いてんぞ??

ドローン勝手に調整してんのか?


208 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:40.56 ID:zLp9Y1r2

いや違う、これ背景が揺れてる…映像そのものがノイズ走ってんだわ


209 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:45.02 ID:jYBChcKk

あ、暗転した……?


210 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:48.13 ID:e3mTTqv0

???? おいこれ夢落ちか?イベントか?


211 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:52.71 ID:Hh71N0qJ

おい待て、洞窟の映像じゃなくなったぞ

どこだここ?草原?街?


212 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:20:56.47 ID:6O9zByWg

いやこれ、昔のヨーロッパ風じゃね?剣と鎧と……人?


213 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:21:01.13 ID:Vbn6K7g4

は??これ主人公の記憶じゃないだろ

別人視点始まったんだけど???


214 :名無しの視聴者 :2025/10/01(水) 18:21:07.33 ID:ptu0Mg5L

演出?新アプデ?それとも……マジでやばいやつ?


...

......

.........


992 :名無しの住人 :2025/10/01(水) OTk6OTk6OTkuOTk= ID:???

……ああ、ようやく"それ"が始まったか。随分と遅かったな。


993 :名無しの住人 :2025/10/01(水) OTk6OTk6OTkuOTk= ID:???

人の眼で視る夢は、脆い。すぐに壊れてしまうだろうに。

だが、それを「記録」と呼ぶなら、まあ面白い余興だ。


994 :名無しの住人 :2025/10/01(水) OTk6OTk6OTkuOTk= ID:???

笑うしかない。彼はまだ知らない。

――自分が誰の夢を歩かされているのかを。


995 :名無しの住人 :2025/10/01(水) OTk6OTk6OTkuOTk= ID:???

あの青黒の陣、色に気づけただけでも進歩だな。

ほとんどの"ヒト"は色の意味を見過ごすから。


996 :名無しの住人 :2025/10/01(水) OTk6OTk6OTkuOTk= ID:???

しかし……視聴者にまで夢を流すとは、遊びが過ぎる。

線を越えるつもりか? それとも単なる戯れか?


997 :名無しの住人 :2025/10/01(水) OTk6OTk6OTkuOTk= ID:???

戯れ?違う。あれは「手招き」だ。

彼に思い出させるための。

……けれど、思い出したところで彼は帰れない。


998 :名無しの住人 :2025/10/01(水) OTk6OTk6OTkuOTk= ID:???

壊れるのを眺めるのは嫌いじゃないが、

今回は……少し期待している。

あの子が、どこまで抗うか。


999 :名無しの住人 :2025/10/01(水) OTk6OTk6OTkuOTk= ID:???

あまり長く語るな。

彼が振り返れば、書き込みも痕跡も見つかる。

――それを望むのなら、話は別だがな。


――――――――――――


 再び、視界が開けた。

 夢から覚めたのかと思ったけど...どうやらちがうようで。

 いまだに僕は、誰かの記憶を視させられているだけらしい。


 うっ...頭痛がひどい。たぶん、一気にこの体の主人の記憶が流れ込んできたせいだろう。


 そうか...そんなことがあったのか。


 この世界が魔物によって支配されているというのはさっき言ったと思う。

 今与えられた情報は、軽くその上をいく。


 ――この世界には、その魔物どもを束ねる魔王がいるらしい。

 そしてどうやら、この体の主人は一人で魔王の手先こと――四天王に挑もうとしているとか。

 いよいよ、本当にラノベみたいな展開になってきたなぁ...


 体を動かすことはできないので口にはでないが、ついつい笑いがこぼれる。

 そこに付け加えるなら、この記憶にもどうしてか親しみが持てるところが肝。こんな世界知らないのに、どうしてか懐かしい気がするなんて、いよいよ僕とこの主人の関係を確定づけているみたいなものだろう。


 ――もしかしたら、この記憶の主人は僕の前世かもしれないな。


 そう思ったところで、体の主人君の準備を手伝っていた男性が話しかけてくる。


「本当に、お前ひとりで行くんだな?」


 いかつい鎧をじゃらつかせ、心配そうな顔で主人に尋ねる。

 僕だったら、絶対に断るね...こわいもん。ダンジョンのボスで例えたら何層くらいの強さをしてるのかな。


 ――しかし、そんな僕の考えとは反対にこの体は勝手に答える。


「うん、僕一人で行くよ。君たちがいたところで足手まといにしかならないし、一人の方が僕は強いからね」


 与えられた記憶では、この体の主人は魔術と体術を使って敵と戦闘する。

 どうやら魔力で身体強化し、拳か刀を使ってでの近接戦闘が主な戦闘方法で、相手を見て戦闘中に魔術を織り込ませて戦うとか。

 しかし、そんな戦い方をしているにもかかわらず、全力で魔力を込めて魔術を放つと、どうやら大陸一つは消せるよう。

 なんで近接戦闘にかかわるのかなと記憶を探ると、どうやら魔術ばっかりでだたかっていたころに体術を主に使う敵に負けかけ、瀕死にさせられたことがあるからとか。

 普通ならそれでトラウマになるだろうに、どうやらこの記憶の主人は逆に熱を注がれてしまったようで、魔術ばかり使う戦い方をあまり好いてはいないらしい。そんなこだわりを続け戦い続けた結果、どうしてか身体能力も体術も世界最強クラスになったとか。


 いや...ふつうに魔術使いなよ。この記憶の主人、どうやら一部では賢者って呼ばれてるみたいなんだよ?

 それなのに今じゃ体術ゴリラになっちゃって...命の危険に顧みず拳で突っ込むようになるなんて、頭おかしいんじゃないかな。


 ――まぁ、殺されかけたこそその技術を習得したいっていう。

 その気持ちは容易に理解できるけども。


「それじゃあ、行ってくるよ」


 僕が考えている間も支度を続けていたか、どうやらこの体は準備を終えてしまったようで。

 荷物を肩にかけ、店の扉に手をかけた。


「準備手伝ってくれて、ありがとね。たぶん勝つけど、もし負けてたら『あいつバカだったな』って笑ってくれよ」


 複雑な顔をする鎧の男性にそう一言。

 何か言いたげな顔を無視し、この体は扉を開け、外に足を踏み出した。


 ――そして、その瞬間再び僕の視界は暗転するのだった。


――――――――――――


 第1001層のボス部屋。

 相変わらず、そこにはボスで遊ぶ女の姿があった。


 どうやらボスを地面に打ち付けるのでは飽きたようで、今はボスを投げてはそれを自分でキャッチするなんていうバイオレンスな遊びをしている女は、少しも疲労を感じさせぬ顔で語る。


「ったく、あいつらったらうるさいんだから。記憶の投影を今すぐ終了しろ?いやよ、せっかくお気に入りに会えるのになんで記憶の復元もしちゃあいけないのよ」


 ボスを投げる力が、少し強くなった。


「この状況を楽しんでるあほだっているんだし、別に私が何をしようが特に変わらないじゃない?」


 にやりと、女が顔をゆがめる。


「もしかして...あいつら、”彼”に負けるとおもってるから恐れているのかしら」


 見てわかるくらいに、女のテンションが上がる。それと同時に、ボスを投げる速度も上がる。


「あいつらの趣味、基本的に私は傍観主義徹してたけど...全力で破壊するのも、それまた面白そうね」


 女の背後の空間が「ピキ...ピキ...」とひび割れていく。


 ――あの空間を見つめたら...死ぬッ!


 自我の芽生え始めたボスは、無意識にそう悟った。


「この世界も少し飽きてきたし、せっかくなら全力で彼らの野望を破壊することにチェンジしようかしら。となると...彼らにも許可は取っておかないとね」


 女は気分よさげにそうつぶやき――空間の亀裂は、収まるのだった。


 ――空間の亀裂が収まると同時に、この世界から1柱、神が消えた。


あとがき――――

なぞに伸びててびっくりしてますtanahiroです。

カクヨムの通知はすべてオンにしているのですが、最近はフォロー通知が鳴りやみません。

僕も青い通知を見たい気持ちは結構あるので、ぜひとも星評価やコメント、よろしくお願いいたします!


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