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ツバスケの黒歴史?

『暴かれたツバスケの黒歴史!

〜白日のもとに晒された渡り鳥の裏事情〜』


常夏のジャカルタ、朝刊の一面

【大見出し】

「福岡→ジャカルタ、“直行便ツバメ”の裏ルートをスクープ!

ヤシの葉の中からANA搭乗証明ステッカー発見される!!」


つばみん(娘)「おとん……これ……」

つばたろう(息子)「これ、完全に証拠写真載っとるやん。

“座席:14Cビジネスクラス”って書いてあるけど!?!?」


ツバコ「……あんた、ビジネスで来たん!?

羽でマイル貯めとったってウワサ、ほんまやったんか……」


そして、日本・小倉家では

美鈴(翻訳機ONで新聞を読む)

「え、なになに……“一部のツバメが人間の交通手段を使って渡っている疑惑”…って……」


美香「“黒礫”じゃなくて“黒歴史”の塊やん、ツバスケさん……」


光子「ビジネスでチュール頼んどったん?」


優子「ミルワームも機内食で出たと?」


優馬「そりゃあ太るばい……」


ツバスケ、記者会見を開く(羽マイク付き)

記者1「ツバスケさん、ズル渡り疑惑について、いかがお考えですか?」


ツバスケ「えー……まず、環境保護のためにですね、

“排気ガスを使わない飛行”から離れて……あかん、もう無理や。バレとる。」


つばこ「ついでに言うたら、去年の沖縄越冬も嘘やろ!?

実は宮崎の温泉でぬくぬくしてたって聞いたで!」


つばみん「おとんのスマホ、**“推し温泉リストTOP10”**出てきたで?」


黒歴史2:ジャカルタでの生活っぷり

・ヤシの葉で作った「ツバコ邸」…実は人間の別荘屋根裏

・ダイエット中といいながら、深夜にドリアン食べてた

・「ツバメ界のインフルエンサー」名乗ってSNS開設

 →中身はビールのレビュー動画と推しタイガース選手語り


ツバミ(羽バサァッ!)

「もうやめてぇぇぇ!!黒歴史が多すぎて巣から羽が抜けるぅぅ!!」


ツバスケ「いやぁ……これも全部、愛嬌やって!!なぁ?ツバコ?」


ツバコ「愛嬌じゃ済まんわ!!

あんたの渡り鳥ライセンス、剥奪寸前やからな!!」




『ツバスケ、ついに最終章!?

〜黒歴史のラストピース「ラッキーすけべ」発覚編〜』


【ジャカルタ某・ヤシの木の陰】

ツバスケ「うわっ!?あっぶなっ……(よろっ)」


ツバミ(羽繕い中)「きゃっ!?あんた、どこ掴んどんねん!!」


ツバスケ「ちちちち、ちゃうねん!!今のは事故や!!

ほんま、風で羽ばたきが乱れてもうて……!!」


ツバコ「……“風”って、便利な言葉よな?」


つばみん「おとん、3回目やで?」


つばたろう「これ、もう“ラッキー”じゃなくて“クセ”やろ……」


ツバメSNS「つばブック」にて

急上昇ワード

#渡りよりムフフ

#ラッキーすけべ再来

#ツバスケ案件

#もう巣に帰れ案件


ツバメ界のインフルエンサー・つばえもんのコメント:

「ええ歳して何しとんねん…(遠い目)」


【日本・小倉家】

光子「またツバスケさんがやらかしたと?」


優子「“風が〜”“偶然〜”って毎回言うとよ?」


美鈴「どこのドラマやそれ……」


優馬「完全に昭和のラブコメ展開ばい」


美香(スマホ見ながら)「つばみんの怒りのX(旧ツイ)見て。

“#父がまたやりました”ってトレンド1位」


ツバミ、堪忍袋の緒が爆発

ツバミ「よろけた?偶然?

ほなアンタ、来年の渡りは目隠し&羽縛りで行ってもらうで!!」


ツバスケ「えええぇぇ!?それじゃ渡りやのうて罰ゲームやん!!」


ツバコ「ちょうどええわ、羽で“すけべ検知機”でも付けとき!」




『ツバスケのラッキーすけべ・詳細解禁編』

――これは、ツバメ史に刻まれる“不名誉なる武勇伝”である――


事件その①:「羽繕い中のツバミさんに…ズボッ!!」

ジャカルタ某所、暑さでボーッとしながら巣に戻ったツバスケ。


ツバスケ(ぼんやり)

「うわ〜、今日も暑いな……ふらふら〜……」


そこに――


ツバミ(背を向けて羽繕い中)

「……ほな、この羽をちょっと手入れして……って、きゃああああ!!!」


《ズボッ!!!》

ツバスケ、転びかけて巣に突っ込む!その勢いで、ツバミのおしりの羽毛に顔面ダイブ!!


ツバミ「アンタ、どこ突っ込んで来とんねん!!!」


ツバスケ(目ぐるぐる)「おしりに南風が……ふわっと……」


つばみん「……マジで偶然なん?」


つばこ「3羽に聞いたけど、羽毛に顔突っ込んだの5回目らしいで」


事件その②:「ジャカルタビーチで羽干し中に……ポロリ?」

ツバミ、羽を乾かしていたところ――


太陽の光でバサァッと風が吹き、羽がちょっとめくれる。

そこに通りかかったツバスケ。


ツバスケ「ん?なんか今、いつもと違う色の羽が……?」


ツバミ「見るなーーーっ!!!」(羽でバッシィィッ)


ツバスケ「ち、違うんやって!偶然や!

俺の視線が勝手にッ!!」


ツバコ「その“偶然”が多すぎて、“必然”に見えてきとるんよ」


事件その③:「ツバミのシャンプー羽浴びに乱入」

南国名物・**羽浴びスポット(=鳥用水浴び場)**にて――


ツバミがシャンプー羽浴びしているところに、ツバスケが水しぶきをあげて乱入。


ツバスケ「わー!!飛び込みだぁー!!」(ドッボーン)


ツバミ「ちょ、なんでここに入ってくんのよ!?!?

今、羽濡らしたくない時間!!」


ツバスケ「こっちの方が泡立ち良さそうやって思って……」


つばみん「てかおとん、泡に顔突っ込んどったで」


つばたろう「動画出回っとるで。“ツバスケの混浴疑惑”って」


事件その④:「夜、羽団子の中で寝返りをうったら…」

巣の中で家族団子になって寝ているある夜――


ツバスケ(寝言)「タイガースが……優勝してぇぇ……」

→寝返りゴロン……バサッ!!


→偶然ツバミの羽の内側に腕(翼)をスルリ。


ツバミ「こらぁぁぁ!!それ枕やない、私の羽や!!!」


ツバスケ「えぇ!?夢の中ではミルワームのふとんやったんやけど!!」


燕界ゴシップ紙「つばモニ」より抜粋:

「ラッキーすけべ」と言い張るも、

あまりに連発しすぎて“運ではなく実力”の線が濃厚に。


ツバミ夫人のブチ切れ度はジャカルタで最大震度を記録。

近隣のヤシの木が2本折れたとか折れないとか。




『ツバミ、ついに実家に帰る!

父つばさぶろう、まさかの名(迷)言で娘の怒りが大爆発!?』


【つばさぶろう邸(古き良き軒下の大豪邸)】

渡り鳥界では名の知れた“ツバメ長老”つばさぶろうの家。

ツバミ、涙目で巣から飛び立ち、ひとり実家へ。


ツバミ「……もう限界や。

方向音痴はまぁしゃあない。でもな?

毎年毎年、なんで南へ向かって“北”行くねん!

挙げ句の果てにビール腹で飛行遅延、ラッキーすけべ……

もうやっとれんて!!」


つばさぶろう、堂々登場(片翼に羽織マント)

つばさぶろう「……あの子、つばおんとこの孫、

“すけべ三代目”の称号、継いだか……」


ツバミ「継がせるな!!

しかもアンタ、“すけべ”で三代も続ける気!?」


つばさぶろう「まぁ、羽の道も一日にしてならずや。

ワシも若い頃、インドネシア行くはずがシベリア行ってしもうたしな」


ツバミ「うそぉぉぉぉぉお!?!?

南極と間違えるって、どうやったら起こるん!?」


つばさぶろう「そんときはそんときで、ペンギンに

“おぉ、遠い親戚か?”って言われたわい」


ツバミ「誰が飛べん鳥の親戚よ!!!」


ツバミ、父の迷回答に羽震わせて激怒

つばさぶろう「まぁまぁ。

人生(鳥生)ってのはな、南を目指しながらも、

時に東に、西に、場合によっちゃ地下にも行くもんや。」


ツバミ「潜水ツバメか!!!

もはや空の生物やないやろ!!」


その頃、小倉家では(翻訳機ON)

美香「えっ、ツバミさん、実家帰ったん?」


光子「もう、あの夫婦、毎年なんかあるよね〜」


優子「でも絶対、仲直りするっちゃろ?」


優馬「ツバスケが地面に土下座して、

“羽の毛先一本まで反省してますぅ〜”って言うやつな」


美鈴「うちの前で土下座するツバメって、

ほんと珍百景級ばい……」


つばさぶろう、追いツッコミ炸裂

つばさぶろう「まぁ、どんなアホでも、

お前が選んだツバスケやろ?」


ツバミ「それをいま言う!?!?

あんた結婚のとき“ええ男やん”て笑っとったやん!!」


つばさぶろう「ワシ、そん時な、

老眼でシルエットしか見えとらんかった」


ツバミ「もう羽の先までツッコミたいわ!!」





『ツバメ漫才開幕!

ツバスケ&つばさぶろうの"渡り漫才"!

〜ツッコミが娘ってどゆこと!?〜』


舞台は、つばさぶろう邸・軒下ステージ

つばさぶろう「まいどどうも〜!

“元祖方向音痴”つばさぶろうです〜!」


ツバスケ「そのDNAをしっかり受け継ぎました、

“GPSの電波すら届かん男”ツバスケです〜!」


つばさぶろう「こないだ渡りの時、

“南へ飛べ”って言われてな、張り切って飛んだらやな……」


ツバスケ「まさかの“北極圏”行き!」


つばさぶろう「白熊さんに“渡り過ぎや”言われたで!」


ツバスケ「ワシは“渡り違い”で、

“グランド花月”に着いたことあるわ!」


つばさぶろう「お前、それツバメやのうて芸人や!」


ツバスケ「いけるかもしれん、

今からM-1、出てみよか?」


つばさぶろう「芸名は“つばっと!漫才団”な」


そこへ割って入る、ツバミ女王降臨

ツバミ「ちょお待てぇぇぇぇぇえええい!!!」


(巣の上からゴゴゴゴゴ……という羽音)


ツバミ「誰が芸人家系やねん!!

うちは渡り鳥の家系やろがい!!!

てか、父と夫がコンビってどういう地獄設定!?!?」


つばさぶろう「おお〜ツバミ、お前もツッコミ入れるなら入るか?」


ツバスケ「せやせや!

トリオで“スリーバカツバメ団”どう?」


ツバミ「入るかぁぁぁああッ!!!

なんで私がバカユニットの司令塔にならなあかんのよ!!!」


つばさぶろう「いや、羽音の張りとツッコミ速度、

完全にプロやでお前」


ツバスケ「てか、最近ボケ待ち顔になってるもんな?」


ツバミ「もうええわ!!!

二人とも黙って渡りのシミュレーションでもしとけや!!!

南と北の区別つくまで巣から出るな!!!」


「は〜い……」


ナレーション(光子と優子)

光子「……ほんと、あの家族、漫才みたいよね〜」


優子「まさかツバミさんが一番のツッコミ力とは……」


美鈴「うちのリビングにまで羽毛と笑い声飛んできよる」


優馬「ええやん、毎年笑える。

春先にあの家族来たら、“ああ今年も平和”って思うばい」



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