ツバスケさん、阪神の優勝見届けて?ツバコさん大激怒(笑)
『空飛ぶ迷子王・ツバスケの反省文 大公開』
タイトル:「ワシ、やらかしました ~渡り鳥、道を誤るの巻~」
(書いたのは、巣材の藁とツタで綴じた“羽ノート”。隣でツバコさんがガン見してます)
【反省文・本文】
おれは、ツバスケ。
ツバメ界では中堅やけど、いまだに渡り道に自信がない男です。
ことしの春、福岡を目指して出発したはずが――
・甲子園に3試合も立ち寄る。
・応援歌熱唱中にルートを外れる。
・その間、家族は餌とってた。ワシはラジオ聴いてた。
・スマホの電池切れて、道に迷う。
・GPSあるのに、地図の向きが分からん。
・逆方向に飛んで、まさかの東京湾横断。
・最終的に、つばこさんからブチギレ。
家族に言われた。
「お前は渡り鳥やなくて、“さすらい鳥”や」
ヒナたちからも言われた。
「パパのせいで給食(餌)遅れたにゃ」
そしてなにより――
ツバコの涙。
「もう帰ってこんかと思ったわ」って。
それ聞いて、ワシ思った。
「ワイ、ほんまにアホやったんや……」って。
なので、ワシは誓う。
1.ラジオは餌5匹以上とったらにする。
2.スマホは充電100%確認してから飛ぶ。
3.甲子園は1カード1試合まで。
4.地図アプリの「北が上」設定を理解する。
5.そして――ツバコとヒナたちの笑顔を絶対守る。
ツバメにとっての家は空の中やけど、
ワシにとっての家は、ツバコの横顔や。
――ツバスケ(涙でびしゃびしゃになりながら)
【監修:ツバコ】
「……まぁ、100点中……45点。漢字少ないし。けど、気持ちは読んだ。あとで羽繕いしてあげる。」
つばまる:「次は“空中作文コンクール”出られるんちゃう?」
つばみん:「パパ、初めて反省してる顔がちょっとだけカッコよかった…かも?」
美香(翻訳機で読んで):「もう、ちょっと泣けた…!」
美鈴:「なんか、優馬に似とるとこあるばいね」
優馬:「……ぐぅ。なんも言えん…」
双子ちゃん:「つばすけ、がんばれ〜〜!!」
『それ、渡り鳥ちゃう。阪神ファン鳥や。』
9月末、関西上空――
ツバスケ(甲子園の真上でホバリング中)
「よっしゃーッ!!この試合で優勝決まるかもやーーん!
高橋が先発で、9回には岩崎…完璧やないかい!!」
ツバコ(足バタバタしながら)
「ツバスケぇぇぇ!!もう今すぐ南向かわなアカン季節やでぇ!!」
ツバスケ「せやけどこの瞬間を見んでどーする!?
ワシの渡りは“愛とタイガースと共に”やで!!」
そして時は流れ……
10月→クライマックスシリーズ
11月→日本シリーズ突入
ツバスケ「優勝やーーーーーッ!!!(涙)
ほんま、見届けてよかったぁぁぁ!!!」
つばみん(娘)「……今、11月13日やけど?」
つばたろう(息子)「おとん、飛ぶ前に凍る季節やん……」
ツバコ(バチバチに怒りながら)
「あんたの羽、霜焼けできとるがな!!
なんで11月にツバメが関西におるねん!!」
11月半ば、小倉家の軒先
光子「え?まだおると?」
優子「しかも、タイガースの旗かついでると!」
美香「いやもう、ここだけ阪神ファンの聖地になっとるやん……」
美鈴「渡りはどこ行ったと……?」
優馬「もう“阪神に渡った鳥”っちゃね……」
いよいよ出発……でも時すでに遅し!!
ツバスケ「ふぅ〜、ほんまええシーズンやったなぁ……
ほな、そろそろ南に向かうか――」
ツバコ・つばこ・つばたろう・つばみん「
おっっっっっっっっっっっっっっっっっそ!!!!!!」
ツバコ「どこが“そろそろ”やねん!!
もう渡り鳥界では完全に出遅れ部門No.1やで!!」
ツバスケ「え……でも…六甲おろし…優勝記念Tシャツ…」
つばこ「そのTシャツ、サイズ“カラス”やろがい!!」
つばみん「もうこっちは羽根ヒーターつけな飛ばれへん気温やで……」
空を飛べば、吹きすさぶ木枯らし
ツバスケ「……さ、寒い……でも……
(ポケットから小さな“虎のマスコット”を出して)
この熱き魂が、ワシを南へ運ぶ……(ガクガク)」
ツバコ「いや運ばんわ!その前に羽根凍るわ!!
渡り鳥なめんなあああああああッ!!!」
『ついに渡りを放棄!?ジャカルタへ、羽ばたかずに到着!』
【福岡空港・搭乗ゲート裏】
ツバスケ(ヒゲつけた変装で)
「しれっとカバンの中に…っと。人間ら、全然気づかんわ~。
ふふふ、“低燃費渡り”の始まりやでぇ……!」
つばみん(スマホで航空アプリ見ながら)
「おとん、バリバリ“搭乗便”やん……!
飛行機使うツバメって……おる??」
ツバコ(ため息)
「うち、もう知らんわ……」
【そして7時間後、南国・ジャカルタにて】
ツバスケ「うおぉぉ〜〜!!常夏〜〜〜!!!
この空気や、羽がとろけそうやぁぁぁ!!」
ツバコ(バシッ)「飛んでへんくせに何言うとんねん!」
つばたろう「マジで。うちらガチ渡り組からしたら
“インチキ系ツバメYouTuber”みたいやで」
つばみん「炎上せんのが不思議やわ……」
ツバスケ、現地で記者会見
記者ツバメ「今回、飛行機使用での渡りについて、どうお考えですか?」
ツバスケ「えー、これもですね、
現代の“渡り方の多様性”っちゅうやつでして……」
ツバミ(乱入)「ほんならアンタ来年、貨物便で帰ってもらうからな。」
ツバスケ「え、冷蔵便とかやめてや?」
【小倉家の軒先】
双子「ジャカルタってどこ〜?」
美香「インドネシアの首都よ。
普通のツバメはね、ちゃんと自力で飛んで行くのよ」
優馬「そもそも航空券って誰が……」
美鈴「それが、なんかANAのロゴ入った巣材があったらしいっちゃ……」
双子「え!?マイレージ貯めとった!?」
ジャカルタにて
ツバスケ(椰子の木に寝そべりながら)
「ふぅ~、南国のビールはうまいのぅ~……」
ツバコ(ジト目MAX)「あんた来年、“ANA=あんた何様アホか便”やからね」
『南国でズル渡りの代償、メタボ爆誕!』
常夏のジャカルタ、ヤシの木の下
ツバスケ「ぷっはぁ〜!
やっぱ常夏ビールは最高やな〜〜!うまいっ!」
つばみん(娘)「パパ……その腹、もはや“燕”じゃなくて“鷲”くらいあるよ?」
つばたろう(息子)「いや、むしろ“トトロ”寄りやろ」
ツバコ(羽をパシン)「その腹でどうやって飛ぶつもりよ!?
あんた、渡り鳥やなくて“渡らん鳥”になっとるやないかい!」
メジャーで測られる、ツバスケの腹囲
ツバミ(計測係)「うわぁ〜、これは……渡り鳥国際規格オーバーやね。
羽ばたき一回で、2センチしか浮かんでへん」
ツバスケ「ワイ、いま……ツバメやなくて……ツ・バ・ブ・タ?」
ツバコ「目ぇ覚ませ!!!」
対策スタート!?しかし……
ツバスケ「明日からダイエットする……明日から……な……」
ツバコ「今やれぇぇぇぇぇ!!!!」
ツバスケ(手羽でケチャップライスつまみながら)
「南国飯がうますぎんねん……ナシゴレンうめぇ……」
小倉家にて(翻訳機 ON)
美香「え、またツバスケさん太ったと?」
美鈴「てかもう飛べんやろ、あの体型は」
双子(爆笑)「お腹のとこ、影できとる!!“ツバ腹”やん!」
優馬「メタボが過ぎて、もう**“飛ぶ”より“転がる”やな……」