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ツバメ夫婦のボヤキ  作者: リンダ


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父、感動の瞬間に落下物

 **【第5章 父、感動の瞬間に落下物】


 〜いい話をする余裕を、運命が許してくれない〜


 夕暮れ。

 ツバスケは子どもたちの恋バナを聞きながら、

 胸をじんわり熱くしていた。


 ツバスケ(しみじみ)

「……あいつら、いつの間にあんなに成長したんやろ……

 ヒナジュンも、ヒナミも、恋に悩むようになるなんてな……

 いやぁ……父ちゃん、なんか泣きそ——」


 その瞬間。


 バサッ……ザザザザザザ……ッ!!!!!


 上空から謎の影が雨のように降り注ぎ、

 ツバスケの頭上に集中豪雨のように落ちてきた。


 ドガガガガガ!!!

 モッサァァァ!!

 パラパラパラ……!


 羽毛、枝、ワラ、ビニール紐、謎のふわふわ素材……

 全部ツバスケの頭に直撃。


 一瞬にして、彼は

「巣材をかぶった歩くモップ」

 のような姿になった。


  上空から聞こえる声


「ギャーッ!!あかんあかんあかん!!

 ワシんちの巣、崩落したーー!!!」


 そう、真上で巣作りしていたスズメさんが

 完全なる“施工不良”を起こしていたのだ。


 スズメさん(必死の弁明)

「ちょっ……ちゃうんよ!?

 ちゃんと施工図どおりに作ったんやけど、

 強度計算がな……今日だけサボったんよ!!」


 ヒナミ(震え声で笑う)

「スズメさん……巣の耐震基準どこ行ったん……?」


 ツバタクロウ(腹抱えて)

「ツバスケ父ちゃん、

 なんでこういう時だけピンポイントで真下におるん!?

 避ける才能ゼロやん!!」


  ツバスケ、運命に物申す


 ツバスケ(巣材に埋もれながら)

「…………」


 静かに立ち上がり、

 頭にワラを一本乗せたまま、空を見上げて言った。


「なぁ……

 俺って、なんで毎回こういうキャラなん……?


 感動しとったやん。

 父としての名シーンやったやん。


 それをなんで……

 巣材直撃で台無しにする必要ある!?


 もうタイトル“ツバスケと愉快な落下物”でええやん……」


 スワコ(ツッコミ)

「いや、落ちてくる前提にするな!」


 スワジュン(純粋)

「お父さん……今日も……落下、お疲れさまです……!」


 ツバスケ

「やめて!?

 “落下担当”みたいに言うのやめて!?

 俺、終盤で絶対転ぶキャラちゃうねん!!」


(※どう見ても転ぶキャラである)


  スズメさんの謝罪


 スズメさん

「ほんまにごめん!

 お詫びに明日から巣材、強度アップしたバージョンにするけん!」


 ツバスケ

「もうええ……

 ワシ、巣材が落ちてくるのにも免疫ついてきたわ……

 毎回オチ要員にされるこの宿命……認めるしかないんか……?」


 ヒナジュン(ぽつり)

「お父さん……それが……魅力なんよ……?」


 全員

「それはそれで失礼やぞ!!」


 電線が揺れ、笑い声が夜空に飛んでいった。




  **【第6章 ツバスケ vs 栗のイガイガ】


 〜父、今日も平穏を許されず〜**


 スズメさんの巣材崩落事件から数分。

 ツバスケは気を取り直していた。


 ツバスケ(前向き)

「よし。切り替えよ。

 人生は落下物との戦いや。

 これ以上の不運なんて来るわけ——」


 かさ……かさかさ……かさ……


 ツバスケ(ピタッ)

「…………ん?」


 その音は、森の方角から。

 ツバスケが少し首を傾けた瞬間——


 ヒュッッッ!!!!

 ズドォォォォン!!!!!!


 栗のイガ(Lサイズ)が、

 ツバスケの尾羽にピンポイント直撃!!!


 ツバスケ

「ギャーーーーーーーー!!!!

 お尻がトゲトゲーーーー!!!!!

 なんで俺だけ森林災害の被害受けるん!!??」


 尾羽は見事に“ツンツン美容室帰り”のような状態になり、

 その場の空気が一瞬フリーズした。


 キッズたちの冷静な観察


 ヒナミ(引き笑い)

「ツバスケ父ちゃん……

 もしかして今日、

 “落ちものレジェンド”記録更新してない?」


 ツバタクロウ(腹抱え)

「尾羽に栗刺さっとる父ちゃん初めて見たわ!!

 自然界とのバトル負けすぎやろ!!」


 スワコ(心配より笑いが勝つ)

「いやいや、刺さる角度完璧すぎてプロの仕事」


 スワジュン(純粋に心配)

「お父さん……お尻……とげとげ……!」


 ツバスケ

「言わんでええ!!

 状況説明は心に刺さるんや!!」


 **【ツバメ専門病院の外来】


 〜問診票に“栗のイガ直撃”と書く屈辱〜**


 数十分後。

 ツバスケ、尾羽をかばいながら病院へ。


 受付の看護ツバメさん

「本日はどうされました……?」

(顔は真剣だが、目が完全に笑っている)


 ツバスケ(小声)

「……栗のイガイガが……尾羽に……直撃しまして……」


 看護ツバメ

「………………」

(肩ブルブル震えている)


 看護ツバメ

「ぷっ……ゴホッ!!

 か、かしこまりました……!

 カルテに“尾羽に栗刺入、軽度外傷”と……」


 ツバスケ

「あかんやろそんな医学用語……余計恥ずかしいわ!!」


 処置室


 医師ツバメ

「ほな抜きますよ〜、ちょっとチクっと……

 いや、チクどころやないかこれ。痛いで」


 ツバスケ

「先生までノリええな!?」


 医師

「はい、終了〜。

 尾羽、だいぶボサボサやから形整えときましたわ」


 尾羽、謎にスタイリングされて帰宅。


  帰宅後:容赦なき家族の追撃


 帰った瞬間——


 ツバミ

「え!?アンタ尾羽、

 “栗ヘア”にしてきたん!?

 秋のトレンド??」


 ツバコ

「外来の理由なんやった?

 “季節の味覚が直撃しました”って言ったと?」


 ツバスケ

「頼むから普通に心配してくれ!!

 お尻に刺さったんやぞ!?

 めっちゃ痛かったんやぞ!?

 なんで笑いに走るんや!!」


 ツバミ

「いやぁ……だってアンタ……

 不運を呼ぶ磁石みたいなとこあるし?」


 ツバコ

「落下物界のアイドルよね」


 ツバスケ

「アイドルやないわ!!

 なんで落ちてくる物からモテるんや!!」


 全員大爆笑。

 ツバスケだけ涙目。


  締め:ツバスケの決意


 その夜、ツバスケは空を見上げてそっと呟いた。


「明日は……絶対、

 空から何も落ちてきませんように……

 頼むから……」


 しかし、運命はまだ笑い足りないのであった。

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