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ヴァリ・カヴァリエーレ〜色彩ノ騎士タチヘ〜  作者: 春風邪 日陰
第五話 ギラギラとキラキラ
13/20

PART2

閲覧感謝です!

貴重なお時間にお邪魔します……

「貴様ら!どうしてあそこで色者共にトドメを刺さなかった!!」


コガネ達が帰ってきて早々、彼らの行動に納得出来ず掴みかかるジョロキウス。


「トドメならいつでも刺せる。お前では無理かもしれないけどな」


「そ。私達はオジサンと違うから」


「貴様らぁぁ!!……」


「止めないか!」


コガネ達が来てから完全にジョロキウスとの仲裁役に忙しいバジェリー。


「ジョロキウスはまずその手を離せ」


「だがな!」


「いいから離すのだ!」


「っ……」


渋々手を離す。


「コガネとシロガネもだ。次は必ず奴らにトドメを刺すのだ。良いな?」


「言われなくてもそのつもりだ」


「そういうこと。もーこれだからオジサンは…。行こうアニキ!」


シロガネの愚痴を聞きながらコガネ達はその場から姿を消した。


「バジェリー。奴らは一体なんなんだ!?」


「味方だ。今はな……。お前も万全じゃない以上、今の我々の戦力で色者に勝てるのは人魔だけだ。我慢しろ」


「……奴らは何故あの様な力を持っているのだ」


「人魔とは人を裏切り大魔神様に魂を売った存在。そんな奴らの一部には大魔神様の力が受け継がれているのだ」


「なっ……。だが何故人間風情が大魔神様の力を?我々魔獣でもそんな存在滅多にいないというのに」


「奴らは元々普通の人間じゃない。そういうことだ……」



「ねぇアニキ」


「なんだ?」


「どうしてあの時奴らを生かしたの?いつものアニキならそんな事はしないでしょ」


兄弟2人きりの夜。彼らは町の片隅で空に輝く星を見ながら語った。


「……少し続きを見たくなった」


「え?」


「奴は驚くほど弱かった。だが命の危機になろうとも諦めなかった。何も出来ないわけじゃないって事だ。そういう奴は可能性がある」


「へぇー…。気に入ったんだアイツのこと」


「ただ口が達者なだけかもしれないがな」


「ま、アニキが楽しそうなら私はそれでいいや。(でもちょっと気に入らない……)」



「2人ともいつまでそんな顔でいるつもり?…」


「……」


「……ならさ翼。落ち込む俺達を励ましてくれ!」


抱きつこうとする彈をひらりかわして背後から蹴りを1発叩き込む翼。


「冗談言えるくらいならアンタは大丈夫ね。……瑛人。アンタはどうなの?蹴られたい?」


「いや、俺は……」


冗談も通じないくらい落ち込んだ様子を見せる瑛人。


「あら、これは重症ね…」


「ツバサ。お前に頼みがある」


「ん?」


ザンバの声に耳を貸す翼。


「オレを解放してくれないか?」


「本気?…いいの?」


「ああ。今のままじゃ奴には勝てない。更なるパワーアップが必要だ!」


「まぁ、確かにそろそろ頃合いかもね。分かったわ」


「翼。どういうことだ?…」


勝手に話を進める2人が気になったのかようやくまともに口を開いた瑛人。


「いい?精霊武器にはリミッターが付いていていくつか段階があるの。今のザンバはいわば初期状態で本来出せる力の半分も出せていないわ」


「何だよそれ…。リミッターが外れていれば今頃アイツなんか……」


「バカね。そんな単純な話じゃないのよ。大体何のためにリミッターが付いてると思ってんのよ?」


「それは……まあ…」


核心のついた一言に俺は何も言い返せなかった。

だけど翼の言う通りだ。あの時ザンバも俺も手加減どころか油断なんてしてなかった。

負けたのはザンバのせいじゃない。そんなの分かってた筈なのに……。


「物事にはね、何事も順序が大事なの。身の丈に合わない強大すぎる力は自身を滅ぼすだけよ」


「だからこそ今なんだぜ。相棒」


「ザンバ…」


「今のお前なら1つ目のリミッターを外しても耐えられる筈だ。オレを信じろ」


俺はザンバを翼に託した。


「ザンバを頼む」


今度こそ2人で勝つために。


「…任せて」


しかしその日の夜は妙に風が冷たく、空を見上げると一面星が輝いていた。


ここまで閲覧頂き誠にありがとうございます。


よろしければブックマーク、評価を頂けると、とても励みになります!



次回もお付き合い頂ければ嬉しい限りです。

勝手に祈ってお待ちしております。

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