7月9日 期末テスト2日目
相田「どうだ?」
俺 「まぁまぁかな」
相田「俺は、全然だったわ」
コイツの全然は信用ならないな。
俺 「どうせできてるんじゃないの?」
相田「いや、信じろよ」
今日は期末テスト2日目だった。国語と理科と技術家庭科。どれも興味がないものばかりだった。
俺 「お前は、サッカーも勉強も丁寧だからな」
相田「そんなことねぇよ」
俺 「ディフェンシブなんだよ、お前は」
相田「それを言うなら、お前が攻めすぎなんだよ」
俺たちは、勉強でたとえあっていた。おそらく、どのテストも今日は60点前後のでき。まぁ、ほとんど勉強せずにこの点数とれていたらいいだろう。
俺 「テスト終わったら、決めるんだろ?」
相田「らしいな」
俺 「お前は聞いてないのか?」
相田「何を?」
首をかしげていた。
俺 「なんだよ」
相田「こっちがだよ」
俺 「おそらく、来週が最後の対外試合だからな」
相田「後は、紅白戦のみか」
そう。最後の大会でどの高校とどのメンバーでやるかは大事なポイントだった。
俺 「お前はどうしたいんだ?」
相田「そりゃあ、海美と淮南には絶対出たいよな」
俺 「まぁ、そうだよな」
頭の中に浮かべたスケジュール。どのように起用するかで大きくモメそうな気がしていた。
7月29日(1日目)
守田工業高校
7月30日(2日目)
八代総合高校
取手高校
7月31日(3日目)
海美高校
取手西高校
8月1日(4日目)
外山高校
山川高校
8月2日(5日目)
象山高校
淮南高校
相田「海美の一ノ瀬、淮南の藤森。コイツらだろうな」
俺 「俺も同感だな」
一ノ瀬と藤森、ここに沢田を合わせた3人は確実に県選抜メンバーに入りそうだった。俺たちは、他にも工藤や宝来といった大きな戦力もある。おそらく、予選から大学スカウトや選抜スカウトの人たちは来るだろう。
相田「お前も結果出せば、アイツらと肩ならべれるぜ」
俺 「そんなの無理に決まってるだろ?」
相田「そうか?」
俺 「ああ。俺たちのポジションには、もっと上手い選手がいるんだから」
俺は、県予選にはいない他校の選手が気になっていた。それは、純新高校の高尾友だった。高尾は、攻撃的MFで、中盤から一気に前線まで駆け上がるのを得意としていた。




