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6月26日 聖淮戦Ⅷ

 最後の夏の大会に向けて、俺たちは準備をしていた。ようやく全員が揃ったサッカー部。もう、俺たちは失うモノはない挑戦者だった。


 ー6月19日ー


 せっかくゴールを決めた工藤が代えてしまった。批判を浴びる覚悟で俺は、プレーをし続けていた。サッカーコートは、さらに熱気に溢れかえっている。前半34分。1点をとってから膠着状態。この流れを変えたいな。すると、沢田がボールをもった。本来アウェイの淮南高校の選手たちにも大きな声援がおくられていた。沢田のもとに2人がつくが、決して引かない。さすがだ。ボールを奪いにきた選手をあっさりかわした。沢田は、宝来にパスを渡す。フリーになった宝来は、豪快に左足を振り抜いた。しかし、ボールはゴールの外に外れた。

 淮南高校のキーパーは、近くの選手にボールを蹴る。今度は、淮南高校の攻撃になる。なんとしてでも、藤森は止めないと。俺は、藤森にボールを渡さないように指示を出していた。俺は、中盤あたりを動き回りながら様子を見守る。藤森に厳しくマークをつけていたが、なかなかこない。ヤバい、逆手にとられている。相田、富山!!俺は大きな声を出した。逆サイドをフリーにしたことにすぐさま反応した相田がなんとか追いつき、ボールをとったのだ。ナイスだ。

 このチームは、何度も相田に救われてきた。普段から真面目な性格なだけに、目立たないけどアイツがずっとディフェンスにいてくれたから俺たちは安心して前にいけるのだった。相田からボールをもらった俺は、ゆっくりと前へと進む。淮南高校の選手が近づいてきたから、すぐさま中沢にボールを渡したを淮南高校の猛攻をなんとかしのいだ俺たちは、まずはボールを回すように指示を出したを前へ繋げないことがわかった中沢は、再びボールを俺のもとへ戻してきた。このボールは、よく滑るな。このボールは普段は練習で使わない試合球だった。

 今度は、逆サイドにいた辰巳へとボールを蹴った。前半39分。もうそろそろ、前半も終わる。1点リードしていたこともあり、淮南高校は、必死に守りを固めていた。俺たちがボール回しをしながら、相手と駆け引きが続いていた。すると、中沢が一瞬フリーになった。その一瞬の隙を見逃さなかった。辰巳からきたパスをワンタッチで中沢にボールをおくった。フリーになった中沢に急いでボールをとりにいくが、すぐに中沢は、沢田へとボールを繋いでいったのだった。

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