小野さんが先輩のこと「バカ」って言ったこと!
「そこはオレたちの部屋だ」
聞き覚えのある声。
二年の小野さん。ほかに見覚えのある二年生の男の人たち五人。
東校舎の三階。
先輩たちが集まる部屋の前の廊下。
安田さんたちを訪ねてきたぼくだったけど、小野さんたちに囲まれることになった。
「残念だったな。
月影は逮捕。
ほかのメンバーも、姿消したぜ。
もうすぐこの学校も白鳥の松下さんが仕切る」
小野さんがニヤニヤ笑ってる。
「オレたちが、この学校任されることになる」
確か池田さんって人。鉄の鎖、ポケットから出して振り回してる。
「月影のパシリ」
小野さんが先輩のこと呼び捨てにする。
「殺すぞ、オラーーーーーッ」
大声出してぼくの襟首つかむ。
頬をひっぱたかれた。
「月影のバカに金取られたんだ。知ってるだろう。
返さんか!」
「金だせよ、金!」
首横に振った。
「イヤです」
「オレたち、敵に回すんか」
三人に羽交い締めにされた。
ムリヤリブレザーを脱がされた。
ポケットの財布から全部お金を取られた。
財布を叩きつける。
小野さんがブレザーを引きちぎった。
すごい怪力・・・
確か柔道部。
袖のなくなったブレザー・・・
引きちぎられた襟。
最後にボロボロになって、床に転がる。
麻衣ちゃんがぼくのために買ってくれたのに・・・
「月影のパシリ」
小野さんがツバを飛ばして叫ぶ。
「これからはオレたちのパシリだ」
ぼく、これだけは負けられなかった。
「イヤです」
脳天を蹴られてパタンと廊下の床。
小野さんたち、先輩とぼくの悪口を言いながら、当然って顔で部屋に入っていった。
待って!
この部屋って先輩たちの部屋じゃない・・・
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でもよく考えたら先輩の部屋ってわけてでもないけど・・・
ぼく、そっとスマホ取り出した。




