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三人に脅されたってこと!

 松下さん、宮脇さん、原さん、そして取り巻きの白鳥高校の生徒たち。

 その場に立って動かなかった。

 ポカンと口開けてる。

 みんなの目がぼくに向いてる。

 しばしの沈黙・・・

 

 ハーハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!


 屋上に大きな笑い。


 「さすがはワースト高校。この程度の人間が進学コースってわけか!」


 松下さんってあきれ返った表情。


 「君、よく考えたほうがいいぜ。

 君がバカなのはいいけど、ぼくたちを怒らせるのは止めた方がいいぜ」


 松下さんが宮脇さんと原さんを見回す。

 原さんが口を開く。


 「月影サキを逮捕させるんだ。警察サツにな。

 協力してくれ」


 原さんの目が冷たく光ってる。

 ぼく、黙ってる。


 「てめえ、なんとか言わんか。殺すぞ!」


 宮脇さんに、にらまれた。

 

 「いいさ。協力したくないんなら。

 ただな!なにもしないってのは、ぼくが許さないぜ」


 松下さん、明るくさわやか。

 笑って口笛。

 

 「財布持ってるだろう。出せよ」


 原さんが手を出す。

 

 「イヤです」


 そのときのぼくって、ゾクゾク震えてた。

 この人たち、本気なんだ。

 先輩のことを聞き出して警察に連絡。

 そして逮捕。

 ぼくが協力しなければ金を脅し取るつもり。

 たぶん毎日・・・


 「出せよ」


 原さんに肩こづかれた。

 

 「イヤです」


 ぼく、ハッキリ答えた。


 「日下君。それでいいのか?よくないことになるぜ」 


 松下さんがクスクス笑ってる。


 「ぼく、先輩のこと好きです。

 あなたたちに協力できません。

 お金なんか払う理由もあり・・・」


 最後まで言えなかった・・・


 「デアーーーーーーッ」


 宮脇さんの声!

 胸に激痛!

 屋上のドアに背中からぶつかる!

 目から火花!

 頭ぶっつけた。

 割れるように痛い。


 「死ね!バカヤロー」


 宮脇さんの大声。

 ほかの男子たちが駆け寄ってくる。

 胸とか腹を蹴られた。


 「ハイハイハイ」


 松下さん、手を叩く。


 「顔はだめだ!分かってるな」


 あちこち蹴られた。

 膝から血が流れてるのが分かる。

 靴下、赤く染まってる。


 「オーイ。いつまで我慢するのかな!

 協力したらお金貰えるぜ。

 イヤって言ったら自分の金が飛ぶ。

 それは困るだろう。

 君だって、どうしたらいいか分かるはずだぜ」


 突然、腹を思いっきり蹴られた。

 原さんだった。

 涙があふれる。


 「オイオイオイ。男だろう。君も・・・

 男に涙は似合わないぜ」


 次は膝の後ろ蹴られた。

 我慢できなく座り込む 

 知らないうちに泣いてた。

 涙が後から後から出てくる。


 「そうか。君って本当に弱虫なんだな。

 そんなことじゃ、二十一世紀の世界を生きていけないぜ」


 背中を集中的に蹴られた。

 最後はうつぶせに倒れてた。

 ブレザーのポケットに手を突っ込まれた。


 「ありました。一万三千円入ってます」


 ぼく、顔上げた。

 松下さんがぼくのお金を自分のポケットに入れている。


 「カリフォルニアレーズン基金に協力ありがとう。

 推薦入学のために喜んで使わせてもらうからな。

 お前たち、お礼をしないか」


 上から何人もの人間に体を踏みつけられた。

 

 「明日も寄付を頂きに来るから」


 松下さん、真っ白な歯を見せて笑った。


 「月影に言いつけても構わないぜ。

 密告しなよ。

 ぼくは白鳥の生徒会長だぜ。

 教えてあげるよ。

 ぼくたち、月影が来るの待ってるんだぜ。

 名門、白鳥の生徒が、キャットウルフに言いがかりつけられて暴力を振るわれた。

 テレビとか新聞のニュースはそうなるんだ。

 世の中って不公平だな。日下君」


 松下さん、ほかの人たちを見回す。


 「帰るか。しばらくフェスティバルの打ち合わせで毎日、ここに来る。

 オレたちがこの学校にいてもぜんぜん不自然じゃない。

 猿脇の猿みたいな顔や原のスキンヘッドは、すごく不自然だが・・・」

 「あの・・・松下さん」


 松下さんの笑いが消える。

 冷たく鋭い目でぼくのこと見てる。

 パイプをポケットから取り出して口にくわえる。

 取り巻きのひとりがあわてて火をつける。


 「エジプトの高級葉巻だ。この代金も君が払ってくれよ。

 ちょっと高い」


 松下さんが煙を吐く。紫の煙・・・


 「親とかに相談しても無駄だからな。

 月影とぐるで、優等生たちを罠にはめようとしている。

 そうなるんだ。

 悪いのは君らってことになるんだ。

 君のケガは、マッドキャットがやった。

 パシリが暴力ふるわれるなんて珍しくないだろう。

 本当に世の中って不公平だな

 なあ~」


 ぼくを見て愉快そうに笑う。


 「三流高校の優等生、日下君。

 君ってずいぶんいい時計してるな。

 覚えとくぜ。

 君の高級腕時計!

 ぼくらも欲しいな」


 






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